銀カメ>文学と写真>コンサ−ト3
コンサ−ト(5−3)
ククラシックのコンサ−トは、交響曲などはまだよかったが、室内楽の四重奏などは僕には非常につらいもので、よく演奏中に眠った。その度に妻は僕の腿のあたりを軽くつねった。僕はそのたびにびくっとして眼を覚ました。妻は僕のほうは見ずに、おかしそうに笑いをこらえていた。 コンサ−トの帰りに上品そうな老夫婦を見ると、私たちも年をとってから、あんなふうにコンサ−トに出かけられたらといいねといつも言っていた。
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