「っ…、はぁ、はぁ……」
自室から厠へ行くだけの何気ない動作が、今の諸葛亮にとっては大変な事だった。
廊下を歩く際の僅かな振動でも、下腹部に痛みが走る。
「う…っく……、ひ…っ!?」
よろよろとおぼつかない足取りで廊下を歩く諸葛亮の前に、自分以外の影が映った。
その影の主を確認しようと恐る恐る顔を上げると、そこには心配そうな顔をしている愛弟子が
居た。
「丞相…?」
「あ……」
諸葛亮の顔から血の気が失せ、身体がふらついて倒れそうになる。
姜維はそれに気付くと慌てたように駆け寄り、諸葛亮の身体を抱きとめて支えた。
「丞相…、大丈夫ですか…!?」
「姜維……」
こんな時に姜維と鉢合わせしてしまうとは何て不運だろう…、と一瞬でも思ってしまった自分に
嫌気が差した。
…元はと言えば、こんな事をしている自分が悪いのだと思い直す。
「…医者を呼びましょうか?」
「い、いえ…、医者は…、いいです…から……、か…、厠…に……」
放っておいて欲しいとは言えず、そう言うのが精一杯だった。
それに、言ったとしても姜維がこんな状態の自分を放っていく事はないだろうと思ったからだ。
「厠…ですか? …分かりました。では、私につかまって下さい。」
姜維は諸葛亮の身体を自分に寄り掛からせるようにして支えると、慎重に歩き出した。
その時、姜維が何かを企むような笑みを浮かべていたことに、諸葛亮は気付けなかった。


厠は敷地の隅に設置されているため、少し庭を歩かなくてはいけない。
その不安定な足場を踏みしめると振動が腹部まで伝わり、諸葛亮の顔がその度苦痛に歪む。
「丞相、着きましたよ。」
姜維の言葉を聞き、諸葛亮は安堵の溜め息をつく。
しかし、目的の場所へ向かおうと顔を上げた瞬間、その表情が強ばった。
「え…っ!?」
そこは厠ではなく、城の中庭だった。
朦朧としたまま下を向いて歩いていたためか、顔を上げるまで気付かなかったようだ。
「姜維っ…! ここ…は…、厠では……」
不穏な空気を感じたのか、諸葛亮は力を振り絞って姜維から離れようともがく。
姜維はそんな抵抗など意に介する様子もなく、側に置いてあった机の上に諸葛亮の上体を押
さえ付けて身動きがとれないようにしてしまう。
「い…、嫌ぁ…っ!! 姜維…、や、やめて…下さい……」
咄嗟に叫んだものの、自分が今ここで何をされようとしているのかは全く理解出来ないでいた。
自分が休憩で中庭に来た時いつも使っていた愛用の机の上に、愛弟子の手で押さえ付けられ
ている。
排泄を限界まで我慢して朦朧とした頭では、理解出来ないのも無理はなかった。
「…お腹、痛いですよね? 大丈夫です、すぐに出させてあげますから。」
姜維は諸葛亮の下腹部を軽く揉むように撫でながら、耳元でそう囁く。
諸葛亮は言われた事が理解出来ず、拒否の言葉を紡ぐのが精一杯のようだった。
「嫌…ぁ…、やめて下さい…、姜維…、離し……、ひぁっ!?」
着物の裾に手が掛けられ、一気に捲り上げられる。
プラグの隙間から漏れだした液が柱松明に照らされ、鈍く光っていた。
「な、何…を……、あっ…! い、嫌あぁっ!! 見ないで下さいっ!!」
下半身を露わにされ尻たぶを割り開かれた所で、諸葛亮は我に返ったように叫んだ。
プラグをくわえ込む肛門と先走りの液を零すモノが、姜維の眼前に晒されている。
「嫌…ぁ…、こんな…事……、ううぅ……!」
恥ずべき行為が姜維に知られてしまったという絶望からか、諸葛亮は大粒の涙をぼろぼろと
零した。
「っく…、う…うぅ……、姜維…、ごめんなさい…、私…っ……」
「気にすることはありませんよ。…だって、丞相に玩具を贈っていたのは私なのですから。」
「……!? な、何…を…、言って……」
どうしてもこの状況が飲み込めないのか、諸葛亮は怪訝な表情で後ろを向いた。
すると姜維は、もう一度言い聞かせるように耳元で囁く。
「あの玩具は全て、私からの贈り物です。…気に入って頂けましたか?」
「そ、そんな…、嘘…ですよね…!? 貴方が、何故…っ!!」
諸葛亮は頭を振りながら、必死にその事実を否定しようとしている。
今まで玩具を届けてくれたのが自分の思い人で、しかも自分のしてきた事を全て知っている…
などと認めたくなかったのだろう。
「…数日前、用事があって御部屋に行った時、丞相が一人でしている所を見たんです。」
「っ…! そ、それで、あんな悪戯を…!」
「悪戯などではありません、丞相に喜んでほしかっただけです。…でも、まさか自慰の最中に告
白されるとは思いませんでしたが。」
からかうように言われ、諸葛亮の顔がかぁっと赤くなる。
今までにしてきた事が全て姜維に見られていたのだと思うと、途端に激しい羞恥が込み上げて
くる。
「そんな……、違う…、私…は……、ひぃっ…!」
いきなりプラグの紐を引っ張られ、諸葛亮は悲鳴を上げる。
とっくに我慢の限界を超えていたそこに与えられた刺激に、身体が痙攣するように震えた。
「お話はこれくらいにしましょうか。もう出したくて仕方がないのでしょう?」 
「あっ…! い、嫌…、抜かないで…下さい…! 今…、抜かれたら……」
このような場所で、しかも姜維に見られながら排泄をするなど、恥辱以外の何物でもない。
何とか逃れようと試みるが、僅かな抵抗など簡単に押さえつけられてしまう。
「嫌…! 嫌です…っ!! や、やめて下さい……」
「丞相、ここで出して下さい。…私は、丞相の一番恥ずかしい所を見たいのです。」
その瞬間、思い切り紐が引っ張られ、ぐちゃっと粘着質な音を響かせながらプラグが抜き取ら
れた。
「ひあぁ…、い、や…、嫌あぁーーっ!! 見ないで…、見ないで下さいっ!!」
栓が無くなった事で、今まで堰き止められていた濁流が勢いよく噴出していく。
びちゃびちゃと排泄物が地面に叩き付けられる音が耳をつき、諸葛亮の羞恥を更に煽った。
「凄い……。丞相、綺麗です…。」
こんな異常な状況でも、綺麗だと言われて嬉しくなってきてしまう。
それに加え、限界まで我慢した上での排泄がもたらす開放感も重なり、諸葛亮の理性は少し
ずつ崩れていった。
「(あぁ……、私…、姜維に…、全部…見られて……)」
惚けたように涎を零し、瞳は焦点を失っている。
排泄が止まった時にはもう、力が入らなくなった身体を机にあずけるようにして、やっと立つ事
が出来ている状態だった。
「んぁ…っ……、はぁ…、はぁ……」
排泄姿を見られたというのに、諸葛亮は快楽を感じていた。
姜維に全て見られてしまったという恥辱が、彼の身体をゾクゾクと震わせている。
「丞相……」
姜維はそう呟くと、微かに震える諸葛亮の尻たぶを両手で割り開き、排泄孔を露わにする。
そこに熱いモノが押し付けられると、ぐったりと机に寄り掛かっていた諸葛亮が僅かに反応を
示した。
「ぁ……、姜維…、何…を……?」
「…もう我慢出来ません! 入れますよ、丞相…っ!」
「えっ…!? な…、何…っ…、ひ…、ああぁーーっ!!」
肉棒を突き入れられた瞬間、達してしまいそうな程の強烈な快感が諸葛亮の身体に走った。
充分に準備をしないままの挿入だったが、浣腸によって解れていたためかそれほど抵抗もなく
呑み込まれていった。
「い、やぁ…! 駄目…です…、抜いて下さい…っ!!」
「そう言われましても…、丞相の身体の方は悦んでいるようですが?」
姜維のモノが根元まで埋まったその途端、熱い腸壁が待ち構えていたかのように肉棒に絡み
ついていく。
抽送が始まると、腸内がグイグイと肉棒を締め付け、まるで催促しているかのように蠢いた。
「凄い…、丞相の中、私のモノに吸い付いてきますよ。」
「ひぁ…っ…、姜維…っ! や、止めなさい…!!」
「…本当に、ここで止めても良いんですか?」
姜維が自分のモノを引き抜こうとすると、腸内がそれを引き止めるようにギュッと締め付けを強
める。
そこを見計らってすかさずもう一度腰を打ち付けると、諸葛亮は背中を反らせて悶えた。
「んひぃ…っ!!」
「…やっぱり、止めて欲しくないみたいですね。」
「っ…、うぅ……」
こんな形ではあったが、今まで言えなかった恥ずべき欲求が満たされているのだから、本気で
嫌がっている訳ではないだろう。
姜維もそれを分かっているのか、制止の声に構わず立て続けに快楽を送り込んでいく。
「あぁっ…! そんな…事、っ…、されたら…、私……」
熱く火照った腸内が、肉棒の感触を楽しむかのように出入りに合わせて蠢く。
そして、姜維が動くことによって身体が揺さぶられる度、諸葛亮のモノからはトロトロと透明な液
が垂れてくる。
「…感じているんですね。嬉しいです。」
「ううぅ……、わ、私…、違う…っ! こんな…、ああぁっ…!」
「素直になって下さい。…私は、丞相が淫乱でも嫌いになったりしませんよ。」
姜維は泣きじゃくる子どもをあやすように優しく、諸葛亮の耳元で囁く。
すると諸葛亮は、恐る恐る後ろを振り向き涙で潤んだ目で姜維を見つめた。
「本当…ですか…? 姜維…」
「ええ。愛しています、丞相。」
姜維のその言葉は、諸葛亮が抱いていた不安を全て拭い去った。
心のつかえが取れたからだろうか、諸葛亮は抵抗を止め、姜維を受け入れるかのように身体
の力を抜いた。
「ぁ…、姜維……」
「…良いのですね?」
諸葛亮が首を縦に振ったのを合図に、止まっていた抽送が再開された。
しかし、諸葛亮の足がガクガクと震えて今にも崩れ落ちそうになっているのを見て、姜維は一
旦動きを止めて自分のモノを引き抜いた。
「姜維…?」
「このままでは辛いですよね。」
そう言うと姜維は、諸葛亮の身体をひっくり返して机の上に仰向けにさせ、自分の手で足を抱
えるように促す。
諸葛亮は言われた通り、自分で膝の裏に手を添えてグッと足を抱え込んだ。
体勢としては幾らか楽になったが、恥ずべき場所を晒すような格好が恥ずかしいのか、彼の頬
は赤く染まっていた。
「…では、入れますよ。」
「あっ……、は、はい……」
期待するような表情を浮かべた諸葛亮の中に、再び肉棒が突き入れられる。
根元まで入れると、次は抜け落ちる寸前まで引き抜き、また一気に根元まで打ち込む。
その動きを段々早めていき、粘着音を響かせながら激しく出入りを繰り返す。
「んあぁ…っ! 姜維…の…、あうぅ…、凄い…!」
今までの行為ですっかり昂ぶっていた所為か、恥ずかしげもなく声を上げている。
「丞相のも凄いですよ? …ほら、先っぽがべとべとです。」
姜維の指が先走りの液を零すモノに触れ、その先端を軽く引っ掻く。
それだけでも堪らない快感が走るのか、諸葛亮は喘ぎ声を漏らしながら身体を捩った。
「あひぃ…!! んぁ…っ、そこ…は…、駄目ですっ…!!」
「何故ですか? ここ、気持ち良いんでしょう?」
滑る先端を軽く抓みながら、激しい抽送で腸内を擦り上げるように腰を打ち付け、諸葛亮を追
いつめていく。
「い…やあぁ…!! 姜維…っ、もう…、私…っ…!」
汗にまみれた太股がビクビクと震え、腸内が痙攣するように姜維のモノを締め付ける。
「…我慢しなくてもいいですよ。」
とどめとばかりに最奥まで肉棒が抉り込まれると、諸葛亮の身体に一際大きな痙攣が走った。
「ひぃっ…、あ…、ああぁ……っ!!」
諸葛亮は身体を大きく震わせ、嬌声を上げながら絶頂を極めた。
なかなか達する事が出来ず焦らされた状態でやっと与えられた絶頂は、彼の頭の中を真っ白
に染め上げていることだろう。
「丞相…っ!!」
姜維が精を解き放つと、諸葛亮の中はその熱い液を飲み干そうとするかのように肉棒を絞り
上げた。
「っく…、うぅ……、姜…維…、姜維……」
絶頂感に浸っているその顔は幸せそうに惚けており、普段の彼からは想像も出来ないほど淫
靡な表情をしていた。
焦点の合わない目は朧気に宙を見つめ、結合部分からは白く濁った液が漏れ出している。
射精を終えたモノが抜き取られると、そこから更に多量の液が零れた。
「ぁ……」
「…これからは、私が丞相を満足させてあげます。して欲しい事があったら、何でもお申し付け
下さい。」
そう言ってにこりと笑う姜維に、諸葛亮も満ち足りたような笑みを返した。





二人がくっついた(?)ところでシリーズ終了でございます〜。
淫乱孔明書くぞ! と、いざ書いてみたら思ったより淫乱になった…という話だったとさ(…)

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