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感性のことば〜オノマトペ〜
 
                       ウトナイレディース「すずかけ」
                                       南 尚美
オノマトペは「日本の誇るべき文化」の1つであると感じている。
この授業は、いつも当たり前に使っている、ある意味幼稚に感じる言葉に、イメージをふくらませるすごい力があることを授業化したものである。
サイトがほしい方は、mnrn@plum.plala.or.jp(南)まで連絡下さい。
 
 
授業展開
 
ピンポーン・ワンワン・わくわく。このように
音や様子をイメージできる言葉をオノマトペと言います。
みんなでさんはい オノマトペ
 
雲の写真を見せる。

発問1 「もくもく」どちらの雲のイメージですか?
 
(A)
 
波の写真を見せる。

発問2 波のオノマトペ。例えばどんなのがありますか?
 
(ザブーン)など
 
1枚の写真を見せる。

指示1 この中からどんなオノマトペを見つけられるかな?
     思いつくだけノートに書きます。
 
1枚の写真からもいろいろ見つけられたね。
オノマトペは音や様子をイメージさせてくれます。
だからたくさんのところで使われています。
絵本・漫画・商品名・キャッチフレーズ
その他、文学作品にも。
例えば、宮沢賢治。
オノマトペで四次元の世界を創り出したと言われています。

指示2 先生が白、みんなが黄色。読みます。(サイト)
 
銀河鉄道の夜のオノマトペ。
風の又三郎のオノマトペ。
 
新しいオノマトペを創り出し、独特の世界をイメージさせようとしたのです。
 
オノマトペは、ずっと昔から使われていました。
平安時代「源氏物語」のオノマトペ。
「あざあざ」「おぼおぼ」
今は聞かないオノマトペです。

発問3 あざやかなは、どちらのイメージですか?
 
「あざあざ」です。
「おぼおぼ」はぼんやりしているというイメージです。
 
源氏物語では、これらは、特別な使われ方をしています。
「あざあざ」は、紫の上という人にだけ
「おぼおぼ」は、浮舟という人にだけ使われました。
 
1つのオノマトペをその人にだけ使うことによって、その人物の□□□□を作り上げたのです。

発問4 □にあてはまる言葉。カタカナ四文字。何ですか?
 
イメージ
源氏物語では、人物のイメージを作り上げるのに、オノマトペを使っていたのです。
 
では、外国語と比べます。
マンガ、鉄腕アトムのピストルの音です。

指示3 みんなで読みます。
 
さんはい。
ダーン・ダンダンダン・ズドン。全部違いますね。
これの英語バージョン。

発問5 何か気付きませんか?
 
全部同じ音です。英語では、このような微妙な違いを表すことができないのですね。
 
ロシアの絵本の1文です。
そのまま訳すと、「引っぱりに引っぱりました。」
これではおもしろくありません。
日本人は、そのイメージをオノマトペで表しました。

発問6 どんなオノマトペにしたかわかった人?
 
手を挙げている人みんなで、さんはい
「うんとこしょ。どっこいしょ。」
この方がずっと楽しいですね。
 
日本人は、自然や生活の中からたくさんのオノマトペを作ってきました。そのイメージ力は、音のない世界まで、音のように表してきたのです。(シーン)
 




                      


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