お米を中心として、魚、野菜、大豆などの伝統的な食材に、肉、牛乳、果実などが加わった
日本の食事様式は、栄養バランスがよくとれています。バランスのとれた食事と適度の運動が、長
寿と健康な体を維持していくうえで重要です。
   ごはんは、エネルギーのもとになる糖質(炭水化物)と体内で合成できない必須アミノ酸(たん
ぱく質)をバランス良く含む、食事の要となる食べ物です。
   お米などに含まれる糖質は優先的にエネルギー消費に使われるため、ごはんは太る原因となり
ません。むしろ、ごはんは粒食であり、そしゃくが必要で消費・吸収が緩やかになるため、インスリン
(体脂肪の合成を促す作用があるホルモン)の分泌をあまり刺激しないことから、太りにくく、肥満
や糖尿病の予防に有効です。

   また、ごはんは、塩分やコレステロールを含んでいないので、高血圧、高脂血症や心臓病の予
防に有効。そして、整腸作用をもつ食物繊維と同様の働きをする難消化性デンプン(レジスタン
トスターチ)を含み、便秘や大腸ガンの予防に有効と言われています。
   最近、健康食品として話題性の多い「玄米」。白米に慣れている私達には多少ゴソゴソする
ような食感がありますが、体に不足がちな栄養が沢山含まれています。玄米に興味のある方は、
一度お召し上がり頂いてみては、いかがでしょうか。

※「玄米」とは稲の籾殻を取った物で、糠層、胚、胚乳から成り立っているお米。玄米を構成し
ている糠や胚芽には、身体に良い成分(ビタミン、ミネラル、リン、カルシウム、カリウム、鉄、食物
繊維等)が豊富に含まれております。

【玄米の炊き方(一例)】
   最近の炊飯器は「玄米対応」の物がほとんど。水加減に気
をつければ、美味しく炊き上がります。また圧力釜を使って炊く
場合は、1時間ほど水に玄米を浸して水分をよく含ませます。
そして、水切りしてから炊きます。炊くときに使う水は玄米の約
1,2倍が基本で、塩を少々入れて炊くと味がよくなります。

[煎りぬか]米糠の食物繊維を効果的に摂取するには、食べる事が一番です。そのままでは食べ
にくいので、フライパンで乾煎りし、煎りぬかにしてそのまま食べたり(ふりかけ等)、糠漬けにしたり、
ハンバーグやギョーザ、クッキーの材料に混ぜても美味しく食べられます。
[美肌]糠を配合した石鹸や化粧品が数多く市販されているように、美肌に効果的です。新鮮
な糠を木綿やさらし布の袋に入れた「糠袋」を作り、それを入浴時にそっと”こする”とよいようです。
また、布袋に入れて、お風呂の湯の中で揉みながら入浴する事も効果的です。
[肥料]栄養分がたくさん含まれているので、良い肥料にもなります。家庭菜園やガーデニングに
ご利用できます。