ヴィリー・ブラント来る Willy Brandt in Leipzig
 1990年2月25日午後3時 ライプチヒ カール・マルクス広場


選挙!

1863年にその前身が結党、ナチの時代に壊滅状態になって戦後また復活・・・

人、人、人

"Wir hier sind ein Staaten.Wir hier sind ein Volk."・・・

そして犬も・・・

ダックスフント(テッケル)みたいですが、首のところに赤いヒラヒラが・・・

選挙!

 そういえば、ライプチヒの町中のあちこちにポスターが目立ちました。よく見てみると、どうも選挙向けの政党ポスターのようであります。

CDUポスター CDU(Christisch Demokratische Union=キリスト教民主同盟)のポスター。もうじきドイツ統一が成るのだという期待感をいやが上にも高めるデザインです。ドイツ統一時のヘルムート・コール首相もここの所属ですね。下に書いてあるスローガンの訳は「未来へ帰れ」でいいのかな。 DSUポスター DSU(Deutsche Soziale Union=ドイツ社会同盟)。出会いの喜びを描きつつ、やはりドイツ統一の喜びを暗喩する写真です。
 「ドイツは社会主義ではなく自由を欲する」のだそうで。
DAポスター DA。ここがどういう政党なのか、今となってはなかなか調べがつきません。「民主主義の旅立ち 社会とエコロジー」ですかね。どうも今は解散して無くなっているみたいなのですが。「ドイツ統一/社会的市場経済/本物の正当な国家/清潔な環境/社会主義実験全くなし/我々は首位になる/ザクセン、我らが故郷/ドイツ、我らが母国/ヨーロッパ、我らが未来!」 SPDポスター で、これがSPD(Sozialdemokratische Partei Deutschlands=ドイツ社会民主党)のポスター。ここは1863年(日本だと文久3年!)にその前身が結党、ナチの時代に壊滅状態になって戦後また復活したという大変な老舗です。そこのブラント党首がカール・マルクス広場に来るっていうんですから、まずは見に行かなくては。ユースホステルのフロントの女性も、なんだか興奮気味に「ブラントが来るのよ、ブラントが!」と言ってたようですし。

人、人、人

 時間に間に合うよう、カール・マルクス広場に行ってみました。広場にはすでに人が集まりはじめています。

CDUのチラシ配り CDUのチラシを配るお兄さん。 便乗商売 ここでもチラシ配りか・・・と思ったら集会に便乗して全然関係のない商売をはじめてます。背中の星条旗と日章旗が謎。
西ドイツ国旗を持つおじさん1 西ドイツ国旗を抱えてそそり立つおじさん。 西ドイツ国旗を持つおじさん2 もう大喜びで旗振りつつ広場を歩き回ります。
集会開始 いよいよ集会のはじまりです。まずは前座でギター抱えたヒゲ面のお兄さんが出てきて歌います。 集会開始2 ヒアリングに自信がないのですが、"Wir hier sind ein Staaten.Wir hier sind ein Volk."というような歌詞でした。第2フレーズの「我らは一つの民族」のところでは会衆こぞって大合唱となります。政治的状況は全然違うんですが、かつてヒトラーが"Ein Volk! Ein Reich! Ein Fuehrer!(一つの民族、一つの帝国、一人の総統!)"と叫んだときも多くのドイツ国民がこんな風に盛り上がったんだろうなと思うと、一介の外国人としてはいくらかの怖さも感じました。
ブラント登場 そしてついにブラント御大が登場ですが、あまり遠くて御尊顔を拝することはできません。
 演台にECの旗がかかっております。
巨大なドイツ人 なにしろ巨大なドイツ人の群れに身長170pそこそこの私が放り込まれてますので、前がよく見えないのです。
集会の終了 広場はかなりの人員収容力がありそうですが、ほとんど立錐の余地もないまで人が集まりました。集会は1時間ほどで終了です。 政治談義の人たち しかし、集会が終わってもなかなか人々は帰らず、そこここでかたまって広場に残っています。
政治談義の人たち2 いつまでも熱く政治談義を繰り広げているのです。いかにもドイツ人らしい光景。日本でも政治家の演説に人が集まることはありますが、そのあとはすぐ解散というのが普通でしょう。だいたい街に適当な広場もないし。

そして犬も・・・

SPDの犬1SPDの犬2 犬連れのおじさんもいました。犬種はドイツならではのダックスフント(テッケル)みたいですが、首のところに赤いヒラヒラが。よく見るとSPDの小旗。犬も選挙応援というわけですか。

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