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予算全文No.001 2008年度予算討論全文


討論   

日本共産党武蔵野市議団を代表して、討論をいたします。

2001年4月の小泉内閣発足以来の相次ぐ税制改悪により国民、特に年金生活の高齢者の生活は大変厳しくなっています。

高齢者負担増の税法上の主な改悪は、2004年に配偶者特別控除の廃止。所得税は2005年1月に、住民税は2006年度から老年者控除の廃止と公的年金等控除の縮小。定率減税の縮小、廃止が2006年度と2007年度に。そして、65歳以上の方に適用される非課税の規定の縮小・廃止が2008年度までつづき、高齢者の方は2004年度(平成16年度)から2008年度(平成20年度)まで5年間も続けて増税になっています。

今ほど市が国の悪政から住民を守る防波堤となることが求められているときはありません。

私たち、日本共産党市議団は、毎年、市民の暮らしを支える予算であるかどうかを基準に予算審議をしてきました。今回は、邑上市政の3回目の予算でありますが、暮らしを守り、平和を発信する市政として、一歩前進した予算です。

今回の予算で大きく評価できることは、中学校給食の実施です。今年の11月に第二中学校、3学期からは第一中学校で開始し、平成22年度までに、全ての中学校で、お弁当も選択できる完全給食が実施されます。中学校給食は、本当に長年の市民の願いでした。

子育て支援も大きく前進します。認可外保育施設入所者の保護者への助成の増額、認可保育園の保育料の実質引き下げ、妊婦健康診査の公費負担が2回から5回に拡充すること。小学校の図書購入費の増額と図書室のクーラー設置拡大、など評価します。 

また、国の制度改悪や負担増から、市民の暮らしを守る施策も前進します。障害者の通所施設に家賃補助をすること。特定健康診査になっても、いままでの基本健康診査.の水準を維持し、30代の若年層にも拡大したこと。税制改正の影響で保険料が上昇した方の介護保険料の軽減措置を継続したこと。独居老人、要支援介護認定者、障害者の実態調査で現状に即した健康福祉総合計画の策定を目指すこと。創業融資あっせん制度の創設で起業を支援すること。など評価します。

さらに、平和施策では、今年始まった事業を1年で終わらせず、継続的な事業として、非核都市宣言平和事業を市民参加で推進すること。

環境・まちづくりの分野では、温暖化対策や、安全なまちづくりが前進します。太陽光発電装置の学校設置11校めとして1小に設置、小・中学校校庭に雨水貯留浸透施設を全校設置で進めること。民間住宅・マンションの耐震診断・耐震改修の助成の増額、商店街の事業用建物の耐震化の補助をすること、などです。

なお、事務事業・補助金の見直しが平成20年度予算に盛り込まれますが、見直しに当たっては、市民の命と安全、子どものすこやかな成長に係る分野は安易に民間委託を行わないこと、補助金についても市民の暮らしへの影響をよくよく考え、市民サービスの切り捨てにならないように改めて求め、一般会計予算に賛成いたします。



後期高齢者医療会計についてです

後期高齢者医療制度は、75歳以上というだけで、国保や健保から追い出され、保険料が年金から天引きされ、払えなければ保険証を取り上げる、さらに保険の利く医療が制限されるなど、世界に例を見ない年齢による差別医療制度で許すことはできません。

日本の社会は77歳の喜寿、88歳で米寿、90歳の卒寿という慣習があるようにみんなで高齢を祝う社会だったはずです。悲惨な戦争をくぐりぬけ、戦後の日本を作ってきた高齢の世代を差別する制度はやめるべきです。日本共産党武蔵野市議団は、制度の中止のために最後まで全力を挙げます。

国の悪政によりとんでもない制度が押し付けられましたが、そのもとで、市長会も、低所得者の保険料の減額に努力し、東京の保険料は全国で一番安くなりました。また、武蔵野市は特定健診の内容を今までの水準を下げなかったこと、75歳以上の健診料500円や、葬祭料を市の負担としたことなどの努力を認め、後期高齢者医療会計に賛成いたします。

また、下水道事業会計、老人保健(医療)会計、介護保険事業会計、水道事業会計は賛成いたします。



国民健康保険事業会計についてです。

今回、国民健康保険税の限度額が引き上げられますが、他の保険と比べても異常に高い保険税が中堅所得層から増額になるもので認められません。武蔵野市の財政状況から考えても、必要ありません。

武蔵野市の国民健康事業会計への「その他一般会計からの繰入れ」は、平成18年度決算で市民一人当たりの負担額は6139円で、多摩26市中、上から23番目の少なさです。20年度予算は6640円で上から19番目です。今回の予算で、一般会計からの繰入れ金の増額は評価しますが、努力が不十分だと考えます。

市長も、その他一般会計からの繰入れは、10億円程度までが妥当と答弁しましたが、10億円までにはまだ相当の余裕があります。

今回、限度額を値上げしても増収は3千万円から4千万円前後です。平成19年度末の一般会計繰越金は28億円あり、多くを積立金に回しています。例えばこの一部をあてるだけでも、限度額引き上げは不必要になる計算です。

よって、国民健康保険事業会計には賛成できません。国民健康保険事業会計の採決にあたっては、日本共産党市議団は退席いたします。


以上で、討論を終わります。




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