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一般質問全文No.025 6月議会一般質問全文


外郭環状道路計画の中止を求めること等について

今回は、「外郭環状道路計画の中止を求めることについて」「ヒブワクチン・小児肺炎球菌ワクチンなど子どもの命守るワクチンへの公費助成について」と「ムーバスにおけるシルバーパスの利用と、ICカードの活用について」の3点を質問いたします。



大きな1番目は、「外郭環状道路計画中止を求めることについて」です。

前原国土交通大臣は、高速道路利便増進事業のための税金3兆円のうち1兆4千億円を使って東京外環道路の建設費用などに充てる、つまり利用者の高速料金引き下げのための財源を1メートル1億円もの建設費になる東京外環道建設に流用するという方針が明らかにし、法案が閣議決定されました。菅新内閣になっても前原国土交通大臣は再任です。

武蔵野市長を含む沿線6市区長は連名で、昨年10月に続き、5月28日に「東京外かく環状道路に関する2度目の要望書を、国土交通大臣と都知事宛に提出しています。そこで、以下のことを質問いたします。

(1)邑上市長は、昨年10月、6区市の市長の一員として要望書を提出し、関係地域の市民の批判を浴びました。それは、要望5項目の3番目の「外環本線の確実な事業の実施について」の項目の中に「平成22年度以降も事業費の安定的な確保に取り組み、早期完成に向けて着実な事業実施に努めること」という内容があり、これを見た市民の方々は、市長は早期実現派に変わってしまったのだと思ったわけです。市長もわざわざ、要望書提出後に開かれた外環道路特別委員会で、関係6区市長連名で要望書を提出した件で補足説明をせざるをえないほど、要望書は問題がありました。

  

今回の要望書でも「国において財源確保を図り」「国が完成まで責任を持って整備すべきものである」として、沿線住民が反対している外環道建設を積極的に推進する文章となっています。驚いたことに、財源の見通しも、環境への影響も考えずに、東名高速から湾岸道路までの区間まで造ることを求めています。

市長は、地下に変更したときの、都市計画道路の変更に関する意見で、「なお、外環本線高速道路部分の事業着手については、外環の2の計画の方向性が明確になってから行なうべきであり、現時点で着手は容認するものではない」という立場でした。

  

今回また6区市長連名の要望に名を連ねたことは「現時点で着手は容認するものではない」という立場はどこに行ったのかと疑わざるを得ません。

なぜ、今回も提出したのですか。撤回を求めますが市長の見解を伺います。

  

(2)今回は、6区市長連名の要望書と同時に、市長単独でも国と都に要望書を提出していますが、その真意は何ですか。

(3)諸外国では、事業費に対する便益の割合を計算した費用対便益分析=BバイCの検討事項には騒音、大気汚染、住環境破壊など環境や生活影響全体が検討事項になって、費用便益を評価しています。日本では、政府の基準は、走行時間の短縮、走行費用の減少、交通事故の減少などの3項目だけで、自動車交通にとっての便益しかみていません。外国のように環境、住民生活などを検討項目に加えるべきです。

  

今回、市長単独で提出した要望書の3項目目には、国と都に「青梅街道インターチェンジの開設が当市東部地区の交通、大気質・騒音、安全・安心その他の生活環境に与える影響が懸念されるため、国・都は連携し地域の環境改善に必要な協力を行うこと」と要望しています。これこそ、費用対便益分析検討事項です。市長は今の日本の費用対便益分析(BバイC)をどのように考えるのか伺います。

同時に、吉祥寺東町の生活道路すべてを、調査・検討対象とするように要求するべきだと考えますが、見解を伺います。

  

(4)東京都のホームページ「10年後の東京」では、2015年には、都心は「毎日がお盆や正月並みに、スイスイ快適ドライブが実現」と外環道路がなくても渋滞がなくなることを認めています。

文部科学省科学技術政策研究所が10日に、今後30年間に実現しそうな新技術を発表しました。それによれば、2024年に「自動車の大部分はリース化共有」となり、マイカーは消えるなど人々の価値観も変わると予測しています。

  

人口が減少し、マイカーが消える時代に、環境を破壊する1メートル1億円という外環道路計画は中止するべきです。工事費だけでなく維持管理費にも莫大な費用がかかる外環道路は未来の大きな負担となるのではないでしょうか。 外環道路は、建設予定の練馬―世田谷間の人間が住んでいる地下40メートルに直径16メートルの巨大トンネルが2本=5階建ての高層ビルが16キロ続くという世界でも前例のない不確定要素だらけの計画道路。5基の換気所、ジャンクション3カ所、インターチェンジ3カ所という道路です。市長の見解を求めます。




大きな2番目は、「ヒブワクチン・小児肺炎球菌ワクチンなど子どもの命守るワクチンへの公費助成について」です。

髄膜炎は、脳や脊髄を保護している髄膜に細菌やウイルスが感染して発症します。細菌が原因の細菌性髄膜炎と、ウイルスなどが原因の無菌性髄膜炎等がありますが、細菌性髄膜炎は、乳幼児が感染すると、重症になることが多く、予後の経過が悪ければてんかんや聴覚障害、言語障害、発育障害などの後遺症が残ることも多い怖い感染症です。初期症状が風邪などと似ているため医師でも診断がつきにくいことから、ワクチンが最も有効とされています。細菌性髄膜炎の原因となる細菌の60%がインフルエンザb型菌(ヒブ)で、25%が肺炎球菌です。ヒブワクチンと小児肺炎球菌ワクチンを同時接種することが、細菌性髄膜炎予防に非常に有効だといわれています。

世界保健機構〔WHO〕もワクチンの定期予防接種を勧告し、ヒブワクチンはすでに100カ国以上で承認され、90カ国以上で定期接種化され、肺炎球菌も90カ国以上で承認され、発症率が大幅に減少しています。日本では、ヒブワクチンが2008年12月に、小児用肺炎球菌ワクチンが2009年10月に承認されたばかりです。

しかし、高い効果が期待され、海外では広く普及しているにもかかわらず、日本では任意接種であるため、費用は全額自己負担とされ、ヒブワクチンは1回8000円前後、肺炎球菌ワクチンは1回9000円から1万円で、それぞれ年齢により3ないし4回の接種が必要で、接種率は低く、普及していません。

東京都は今年度、ヒブワクチンの助成自治体に費用の半額を補助していたのに加え、小児用肺炎球菌も対象とし、支援を拡大します。ヒブワクチンは都内では今年度から新たに13区7市1町3村が実施を始め、合計で35自治体で助成しています。

小児用肺炎球菌ワクチンは、子どもの肺炎球菌感染症の予防だけではなく、免疫がつけば、髄膜炎以外にも細菌性の肺炎、中耳炎、気管支炎などの予防にも効果があります。また、間接的な効果として、高齢者の肺炎球菌感染症予防に効果的なこともわかっています。多くの子どもが小児用肺炎球菌ワクチンを接種すると肺炎球菌感染症の感染機会が減り、結果的に高齢者の細菌性肺炎などがへります。そのため、WHOも子どもへの小児用肺炎球菌ワクチンの接種率を上げることを推奨しています。武蔵野市では、65歳以上の高齢者には肺炎球菌の予防接種を実施しています。子どもへの予防接種も実施すれば効果的なことは目に見えています。

武蔵野市でも、細菌性髄膜炎から子どもの命を守るため、ヒブワクチン、小児用肺炎球菌ワクチンに公費助成制度の創設を求めます。市長の前向きな答弁をもとめます。




大きな3番目に、ムーバスにおけるシルバーパスの利用と、ICカードの活用について質問いたします。

(1)今、高齢者の生活は大変厳しくなっています。シルバーパスは住民税非課税の方は年間1000円ですが、住民税課税の方は半年パスが10255円、年間パスは20510円です。市内ではシルバーパスは、民営バス以外に、都内のように都営地下鉄、バス、都電などいろいろな交通機関はなく、利用の機会が限られています。70歳以上の高齢者は、毎年シルバーパスの更新の時期になると、何回バスを利用するか計算し、購入するかどうするか悩むそうです。ムーバスに利用できたら、とても助かるという声をたくさんききます。

70歳以上の高齢者が気軽に市内のいろいろな施設を活用したり、外出できるよう、ムーバスにもシルバーパスが利用できるようにしてください。

(2)また、2008年9月議会でも要望しましたが、ICカードの利用は、高齢者にとっては、小銭を準備するより便利で利用しやすく、実施している自治体では好評です。 武蔵野市でも、ムーバスにもICカードが利用できるようにしてください。




以上、大きく3点の質問に、市長の前向きな答弁をもとめます。




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