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一般質問全文No.015 12月議会一般質問全文


妊婦健康診査の無料化等について

今回は、「妊婦健康診査の無料化について」「少人数学級の実現」「住宅リフォーム助成制度の創設について」の3点について質問いたします。。



大きな1点目は、「妊婦健康診査の無料化について」です。

妊婦健康診査は、医療保険の対象外なので、1回当たり5000円から6000円、検査項目によっては1万円以上かかります。出産までの健診総回数は13〜16回前後です。初期は月1回ですが、後期には2週に1回、さらに毎週の健診で、経済的負担は大変です。若い人の中でも経済的理由から妊婦健診を控える人が増えています。私の若い知人の方は、健診のときは、貯金をおろしてお財布に2万円入れていかないと不安だといっています。日本共産党武蔵野市議団のアンケートにも妊婦健診の無料化を求める声が寄せられています。

近年、出産年齢の高年齢化や不妊治療の増加、生活習慣病による影響など、妊婦と出産を取り巻く状況が変化しつつあります。それらのことと関連し低出生体重児や多胎児の出生割合が増加するなどの、分娩上のリスクも高まってきています。

このようなことから、妊婦健康診査は、妊娠経過を適時に把握し、分娩上のリスクを早期に発見・対応し、妊婦に対し生活面での指導を行なう機会として、その重要性はますます高まってきています。

妊婦健診の公費負担を求める世論の高まりで、厚労省は、今年1月16日付けで、「妊婦健康診査の公費負担の望ましいあり方について」通知を出しました。この通知では、妊婦健診は一度の妊娠につき14回程度受診することが望ましいとしています。しかし近年、「経済的理由」などによる未受診の妊婦の増加が目立ってきました。そこで、14回全てを公費負担の対象とすることがのぞましいが、少なくとも5回は公費で負担をするよう求める通達を各自治体に出しています。

武蔵野市で、健診を受けている妊婦は「武蔵野の福祉」によれば、17年度は前期1012人・後期883人、18年度は前期1106人・後期970人います。安心して子どもが産めるよう、妊婦健診の無料化の拡充を求め、以下のことを質問します。


(1)武蔵野市の受診状況など妊婦健康診査の状況を把握していますか。


2) 国の推奨基準に基づき受診が必要とされる妊婦健診の総回数は、妊娠初期より妊娠23週(第6月末)までは、4週間に1回。妊娠第24週(第7月)より妊娠第35週(第9月)までは2週間に1回。妊娠36週(第10月)以降分娩までは1週間に1回とされています。計算しますと、14回から16回前後となります。

現在武蔵野市では、前期と後期に2回だけ無料で検診が受けられます。

私が調べた範囲内でも、都内では台東区・杉並区では14回分の助成をはじめ、15区で独自施策を実施しており、拡充を検討している自治体は6区あります。

妊婦健康診査の公費負担の回数を増やし、市の独自制度として無料化してください。市長の見解を伺います。


(3)現在の受診券では、健診は都内委託医療機関でしか受けられません。里帰り出産をする人が他県の医療機関で受診した場合、現在の制度では受診券は使用できません。台東区・世田谷区・品川区・板橋区・足立区・江戸川区などでは里帰り出産妊婦健康診査費用助成の制度を独自につくっています。

武蔵野市でも、里帰り出産をする人も、助成の対象にすることを制度化してください。


(4)健診のために、妊娠後期には2週間、1週間に一度通院しなくてはなりません。妊娠後期には、おなかも大きくなりバスや電車を利用しての通院は大変です。中央区では、3万円の妊娠時タクシー券制度を実施しています。

妊婦さんの経済的支援のため、武蔵野市でも妊娠時タクシー券の制度を創設してください。市長の見解を伺います。

また、出産時には、出産費用の他に、衣服・オムツ・布団をはじめとしたベビー用品の購入で、多額の出費となります。

中央区では出産時に3万円の区内買物券を。練馬区では第3子以降出産時に20万円の祝金など、出産祝金や区内買物券などの子育て支援事業を実施しています。

武蔵野市でも出産祝い金の制度を実現してください。



大きな2点目は、「少人数学級の実現について」です。

今、子どもたちを取り巻く環境は、テスト、競争教育の中で、学力の面でも、生活の面でも大変きびしいものです。また、小学校に上がったときに、学校生活に適応できないなどの小1プロブレムという問題もあります。

子どもたちや、先生・父母の強い願いで、東京都以外の全ての道府県で実施されるようになった義務教育での少人数学級が、学習面でも生活面でも効果を挙げています。

東京都でも、毎年、都民からの署名をはじめ、市長会、町村長会、市教育長会、特別区教育委員長会などから、少人数学級をもとめる要望が提出されています。こうしたなかで、東京都内の自治体の中でも、新しい動きがでてきました。

足立区教育委員会は、小学校1年生をまず35人学級にしようと、取り組みを開始し、東京都教育庁人事部に「少人数指導に伴う教員数増についての協議」を申し入れました。内容は、足立区教育委員会は、小学校1学年のみ35人学級編制とし、年間をとおして少人数指導を実施する。そのためには、区全体の小学校1学年で22人程度の増員が必要で、この必要教員数の追加配分を都教育委員会に要請する。2億円と見込まれる、その人件費については全額足立区が負担する。というものです。

また、杉並区では、30人程度の学級編制を実施したいとして都と3回ぐらい話し合いをしています。区独自の先生方の加配で来年度は1年生と4年生、つぎの年に2年と3年生を、その次の年に5年と6年生を30人程度の学級にする予定です。

今年度は20人の先生を、今後3年間30人ずつ計110人の先生を区独自で採用する計画を持っています。そのために8億円近い予算も組んでいます。

都の了解を得るため、話し合いを3回ほど行なっていますが、杉並区が独自で100%負担して区が雇用して実施するので、たとえ都の了解が得られなくても、都は口出しすることはできないとして、来年度実施に向け準備をしています。

少人数学級の効果は全国で実証されています。武蔵野市の小学校では、1年生で1クラス39人の学校もあります。

武蔵野市でも、少人数学級実現に具体的にとりくんでください。市長、教育長の見解を求めます。



大きな3点目は、「住宅リフォーム助成制度の創設について」です。

「これは地域経済活性化の"特効薬"」だと喜ばれているのが各地の自治体で取り組まれている住宅リフォーム助成制度です。

全国商工新聞2006年6月20日調べによると、19都道府県の72自治体で施行されています。

「住宅リフォーム助成制度」は、「市民が市内業者にリフォーム工事を依頼すると、工事費の5〜10%を自治体が依頼主に助成する」もので、「優良な住環境実現」と「地域建設産業の振興」に効果的な制度として活用されています。

いま、中小建設業界では不況のあおりを受け、中小零細工務店や町の建設業者や建設労働者は仕事が激減し、仕事確保に四苦八苦しています。

仕事があっても武蔵野地域ではなく、三多摩地域ならまだしも、23区の遠い現場や関東近県の現場もあり、高速道路を使ったり、泊まりで仕事にいったりしています。

助成制度があれば市民にも喜ばれます。厳しい状況に置かれている建設業者の仕事を増やすために、市が積極的にとりくむ必要があると思います。

住宅リフォーム助成制度の特徴は第1に、市内業者の応援策です。助成がリフォーム工事を促します。

第2に地域経済の活性化です。住宅リフォーム工事は、大工さんだけでなく、電気工事、水道工事、壁紙・カーテンなど内装工事も関連するため、経済効果が大きく、地元の業者で、地元に合った住宅を、住んでいる人の声を聞きながらやっていく、地産地消型の住宅改修の助成制度は地域活性化にもつながります。埼玉県では、助成額の21倍の工事費総額になるなど経済効果があります。

武蔵野市でも、「住宅リフォーム助成制度」の導入を求めます。市長の見解を伺います。


以上で、一般質問を終わります。




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