授業ノート-神経学09
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-LESSON1 姿勢反射とは-
●姿勢保持には、これらからの情報を中枢で統合することが必要です。
 1.四肢と体幹の固有感覚系
 2.前庭迷路系
 3.視覚系

●姿勢反射(体位反射、平衡反応)
 ・除脳動物におこる局所や全身の姿勢保持反応のことです。
 ・刺激と応答の部位から3型に分けられます。
  (1)局在性平衡反応 きょくざいせいへいこうはんのう:身体の一部分に起こる反応です。
  (2)体節性平衡反応 たいせつせいへいこうはんのう:体節全体、両側に起こる反応です。
  (3)汎在性平衡反応 はんざいせいへいこうはんのう:多くの体節に起こる反応です。
姿勢反射と中枢
(中枢) (動物の名称) (姿勢反射)
大脳皮質 - 皮質性反射(踏み直り反応、跳び直り反応、ロングループ反応)
視床・中脳 高位除脳動物
(中脳動物・視床動物)
立ち直り反射(眼・体・迷路・頸部からの立ち直り反射)
除脳動物
延髄 低位除脳動物
(延髄動物)
汎在性平衡反応(緊張性頸反射、緊張性迷路反射)
脊髄 脊髄動物 体節性平衡反応(かたより反応)
局在性平衡反応(陽性支持反応、陰性支持反応)

-LESSON2 脊髄レベルの姿勢反射-
●局在性平衡反応:伸張反射が基礎となります。
 1.陽性支持反応:1肢の足底を床につけると緊張して固くなります。
 2.陰性支持反応:陽性支持反応後に刺激がなくなると、筋が弛緩します。

●体節性平衡反応
 ・.かたより反応:右後肢を屈曲してから体幹を右へ押すと、屈曲していた後肢が伸展して体重を支えます。
-LESSON3 延髄レベルの姿勢反射-
●汎在性平衡反応:反射中枢は頸髄上部(後根)にあります。
 1.緊張性頸反射(TNR)
  (1)非対称性緊張性頸反射(ATNR)
   ・頭部を回転すると、顔面側の上下肢は伸展、後頭部側は屈曲します(フェンシング姿勢)。
  (2)対称性緊張性頸反射(STNR)
   ・頭部を伸展すると、前肢は伸展、後肢は屈曲します。
   ・頭部を屈曲すると、前肢は屈曲、後肢は伸展します。

 2.緊張性迷路反射(TLR):空間での頭部の位置変化で起こる反射です。
  (1)四肢への反射
  (2)頭部・体幹への反射
  (3)眼球への反射
-LESSON4 中脳・視床レベルの姿勢反射-
●立ち直り反射:動物が体位を正しい位置にとり直し、正しい体位を保つときの一連の反射群です。
 1.眼からの立ち直り反射
  ・両側迷路を破壊されても、視覚によって頭部を正しい位置にします。

 2.体からの立ち直り反射
  ・体表面への刺激によって、頭部、体幹、四肢を正しく直します。

 3.迷路からの立ち直り反射
  ・迷路が正常であれば、体幹の位置に関係なく、つねに頭部を正しい位置に保ちます。

 4.頸部からの立ち直り反射
  ・迷路からの立ち直り反射によって、頸部筋が刺激され、頸→胸→腰の順に体幹全体が水平となります。
   ※連鎖反射:ひとつの反射運動がつぎの反射運動の刺激となり、反射が連続することです。
-LESSON5 大脳皮質レベルの姿勢反射-
●皮質性反射:運動野で統合されている反射です。
 1.踏み直り反応
  (1)視覚刺激による踏み直り反応
   ・見えるようにして体を他動的に床に近づけると、四肢を伸展します。
  (2)皮膚刺激による踏み直り反応
   ・目を覆って手背や足背をテーブルの角に触れさせると、テーブル上に手や足を置きます。

 2.足踏みと跳び直り反応
  (1)足踏み(ステッピング)反応
   ・体を急に側方に押して重心をずらすと、ずらされた側の四肢を踏み出して、バランスを保ちます。
  (2)跳び直り(跳躍、ホッピング)反応
   ・動物を支えて1肢で立たせ、重心がずれるように側方に動かすと、新しい重心まで1歩跳びます。

 3.ロング・ループ反応(長経路反射、長潜時反射、機能的伸張反射)
  意図した運動や姿勢を維持するのに役立つ反射で、一定の肢位を保つように指示して、そこに外乱を加えると、
 脊髄性の筋伸張反射に続いて潜時の長い応答が起こります。