授業ノート-骨学01
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-LESSON1 骨の役割-
1.骨格系を形成して身体の支柱となる
 ・人間の身体は206個の骨からなっています。
2.(受動的)運動器官である
 ・反対に、筋肉は能動的運動器官といい、自分から運動することができます。
3.筋に付着部を提供する
4.体腔を形成して臓器を守る
 ・頭蓋腔 とうがいくう:脳頭蓋の骨でつくられ、脳を守っています。
 ・脊柱管 せきちゅうかん:脊柱の骨でつくられ、脊髄を守っています。
 ・胸郭 きょうかく:胸椎・肋骨・胸骨でつくられ、心臓・肺・気管・食道などを守っています。
 ・腹腔 ふくくう:胸椎・肋骨でつくられ、胃・小腸・大腸・肝臓・膵臓・腎臓などを守っています。
 ・胎盤腔 たいばんくう:寛骨・仙骨・尾骨でつくられ、膀胱・子宮・卵巣・直腸などを守っています。
5.無機塩類(カルシウム・リンなど)を貯える
 ・生体内のカルシウムの99%、リンの85%が骨に(リン酸の形で)貯蔵されています。
6.造血機能
 ・赤色骨髄でつくられます。
-LESSON2 骨の形態による分類-
1.長管骨(長骨) ちょうかんこつ:縦に長いもの(上腕骨・大腿骨など)。
2.短骨 たんこつ:サイコロ型のもの(手根骨・足根骨など)。
3.扁平骨 へんぺいこつ:平たいもの(頭蓋骨・胸骨・肩甲骨など)。
4.不規則骨 ふきそくこつ:複雑な形のもの(蝶形骨・篩骨など)。
5.種子骨 しゅしこつ:腱などにある丸いもの(膝蓋骨など)。
骨表面の特徴を示す基本用語
隆起や突起 突起 とっき process 突起あるいは隆起
枝 し ramus 骨から飛び出したもの
腱や靱帯が付着する突起 転子 てんし trochanter 表面が粗く広い突出部
粗面 そめん tuberosity 表面が粗く小さい突出部
結節 けっせつ tubercle 小さく丸い突出部
稜 りょう crest 明瞭な隆起
線 せん line 低い隆起
棘 きょく spine 先のとがった隆起
関節を形成している突起 骨頭 こっとう head 関節に面する広い骨端で細い頸部で骨幹と隔てられる
頸 けい neck 骨端と骨幹の間の細い連結部
顆 か condyle 平滑で円形の関節突起
滑車 かっしゃ trochlea 滑車に似た、平滑でへこんだ関節隆起
小関節面 しょうかんせつめん facet 小さく平坦な関節面
陥凹など 窩 か fossa 浅いへこみ
溝 こう sulcus 狭い溝
穴・間隙など 孔 こう foramen 血管や神経などが通る丸い穴
裂 れつ fissure 細長い裂け目
管 かん canal 骨基質を貫く通路
洞 どう sinus,antrum 骨の中の空洞で空気で満たされている

-LESSON3 骨組織-
骨の化学組成
無機成分 リン酸カルシウム(ハイドロオキシアパタイトの結晶となり骨に存在) 85%
炭酸カルシウム 10%
リン酸マグネシウム 1.5%
有機成分 コラーゲン(骨にしなりを与える膠様線維、蛋白質)
プロテオグリカン(組織の水分や代謝に関与する糖蛋白複合体)

骨の構造
骨端
こったん
関節軟骨 軟骨の内骨化によって、骨を長く成長させます。
血管や神経はありません(滑液から栄養を得ます)。
骨幹
こっかん
骨膜
こつまく
膜性の内骨化で、骨を太く成長させます。
血管や神経が多量に分布しています。
骨芽細胞(こつがさいぼう)や破骨細胞(はこつさいぼう)があります。
シャーピー線維 骨膜と骨質を強固に結んでいます。
骨質
こつしつ
緻密質
ちみつしつ
外基礎層板 がいきそそうばん
骨単位
(オステオン)
ハバース層板
ハバース管(中心管):
縦方向に走る血管の通路です。
フォルクマン管(貫通管):
横方向に走る血管の通路です。
介在層板 かいざいそうばん
内基礎層板 ないきそそうばん
海綿質
かいめんしつ
網目構造の骨梁を形成しています。
層板構造やハバース管は少なくなっています。
骨髄
こつずい
赤色骨髄
せきしょくこつずい
造血作用があります。
黄色骨髄
おうしょくこつずい
赤色骨髄が加齢によって脂肪化したものです。
造血作用はなくなります。
●パッカード・マイヤー線:体重を支持するためにある、大腿骨上部の骨梁の流れのことです。
●ヴォルフの法則:外界からの刺激に反応して骨の形態に変化が生じる現象のことです。
-LESSON4 骨の発生と成長-
 骨は破骨細胞による破壊・吸収と、骨芽細胞による新生を繰り返して、再構築(リモデリング)しながら成長しています。
●破骨細胞:骨塩やコラーゲンを分解して、その分解産物を貪食・吸収します。
●骨芽細胞:コラーゲンの形成、細胞外液のカルシウムの取り込みによって骨を石灰化します。

 骨折のときも、この「骨化(こつか)」という現象で骨組織は形成され、治癒されていきます。骨化には、関節軟骨で起こる軟骨内骨化(なんこつないこつか)と、骨膜で起こる膜内骨化(まくないこつか)があります。
●軟骨内骨化:骨幹・骨端の軟骨が骨組織に置き換わる現象で、このようにできた骨を置換骨(ちかんこつ)といいます。置換は20歳で終わりますが、成長した骨も常にリモデリングを繰り返しています。
●膜内骨化:軟骨の置換によらず、破骨細胞と骨芽細胞のはたらきで骨組織を形成していく現象です。

 骨吸収と骨新生は、骨のカルシウム・リンを調節します。
●骨吸収:副甲状腺ホルモン(パラソルモン)、ビタミンDによって促進されます。
●骨新生:カルシトニン、成長ホルモン、サイロキシン、アンドロゲン(男性ホルモン)、エストロゲン(女性ホルモン)で促進されます。