授業ノート-関節靱帯06
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-LESSON1 脊柱の変形-
1.斜頸 しゃけい(torticollis)
 頭頸部のある方向への偏位をきたしたもので、顔面の非対称、頭部の不均衡を伴なう変形です。

2.側彎症 そくわんしょう(scoliosis)
 脊柱が側方彎曲をしている変形をいいます。多くは脊柱の回旋を伴ないます。

3.円背 えんぱい(round back)
 胸椎部の生理的後彎が増強した状態をいいます。

4.突背 とつはい(angular kyphosis)
 脊椎の生理的前彎が増強した状態をいいます。

5.平背 へいはい(flat back)
 胸椎の後彎および腰椎の前彎が減少した状態をいいます。

6.凹背 おうはい(lordotic back)
 腰椎の生理的前彎の増強した状態をいいます。

7.階段状変形 かいだんじょうへんけい
 腰椎下部で階段状に凹凸しているもので、脊椎すべり症の場合に見られます。
-LESSON2 肘関節の変形-
1.外反肘 がいはんちゅう(cubitus valgus)
 肘角が生理的な角度(160〜170°)以上に外反している状態です。

2.内反肘 ないはんちゅう(cubitus varus)
 肘角が生理的な角度(160〜170°)以上に内反している状態です。

 ※肘角:解剖学的肢位で、上腕と前腕とがなす角度です。
-LESSON3 手関節の変形-
1.フォーク状変形
 前腕遠位部骨折で、遠位骨端は背側に転位して外見上フォーク状の変形をみます。

2.猿手 さるて(ape hand)
 正中神経麻痺によって起こります。母指球筋の麻痺による萎縮と、尺骨神経支配の母指内転筋の収縮によって、猿の手のような形を呈します。感覚は手掌橈側が侵されます。

3.鷲手 わして(claw hand)
 尺骨神経麻痺によって起こり、骨間筋および第3・4虫様筋の麻痺と総指伸筋、浅指屈筋の収縮によって、鷲の足のような形を呈します。感覚障害は手の尺側にみられます。

4.下垂手 かすいしゅ(drop hand)
 橈骨神経麻痺によって起こり、手根伸筋、母指伸筋、長母指外転筋、示指〜小指伸筋の麻痺によって、手関節が掌屈位およびすべての指のMCP関節の屈曲位の変形を呈します。手関節の背屈、MP関節の伸展が不能となり、感覚障害は前腕、手背橈側におこります。前腕遠位1/3よりも末梢での障害では運動麻痺はおこりません。
-LESSON4 指関節の変形-
1.手内在筋優位の手 しゅないざいきんゆういのて(intrinsic plus hand)
 指伸筋よりも相対的に骨間筋、虫様筋の緊張が高いときに起こり、MP屈曲位、PIP・DIP伸展位の変形を呈します。

2.手内在筋劣位の手 しゅないざいきんれついのて(intrinsic minus hand)
 骨間筋、虫様筋よりも相対的に指伸筋の緊張が高いときに起こり、MP伸展位、PIP・DIP屈曲位の変形を呈します。

3.スワンネック変形(swan-neck deformity)
 外傷による終止腱の損傷、手固有筋の痙縮または瘢痕性拘縮、あるいは関節リウマチのMCP関節炎によって屈筋と伸筋のアンバランスがおこり、第2〜5指のMP・DIP関節屈曲、PIP関節過伸展の変形を呈します。

4.ボタン穴変形(button hole deformity)
 外傷や関節リウマチによって起こり、指背腱膜の中央索の伸張や断裂などにより、側束が掌側にずれることからPIP関節屈曲、MP・DIP関節過伸展の変形を呈します。

5.槌指 つちゆび(mallet finger)
 突き指などによって背腱膜が遠位端で断裂し、PIP関節伸展、DIP関節屈曲位をとる変形です。
-LESSON5 股関節の変形-
1.外反股 がいはんこ(coxa valga)
 頸体角が170°以上に増大した状態です。

2.内反股 ないはんこ(coxa vara)
 頸体角が100°以下に減少した状態です。

 ※頸体角:前額面上で、大腿骨頸と大腿骨体とがなす角度です。成人は120〜130°、小児は150°が正常です。
-LESSON6 膝関節の変形-
1.外反膝 がいはんしつ(genu valgum)
 膝部で大腿と下腿が内方に凸を呈している変形です。両側にあるときはX脚となります。
  ※大腿骨の長軸と脛骨の長軸の間には170〜175°の角度があります(生理的外反)。

2.内反膝 ないはんしつ(genu varum)
 膝部で大腿と下腿が外方に凸を呈している変形です。両側にあるときはO脚となります。

3.反張膝 はんちょうしつ(genu recurvatum)
 小児で生理的に、また大腿四頭筋の麻痺などによりおこり、膝関節が過伸展をした変形です。
-LESSON7 足関節の変形-
1.尖足 せんそく(pes equinus)
 足関節が底屈位に固定し、随意的に背屈できない状態です。もっとも多く見られる変形ですが、先天性尖足はまれで、後天的なもの(外傷性、習慣性、神経性)が大半です。足関節の背屈筋の筋力低下、腓腹筋やヒラメ筋の過緊張によっておこります。

2.外反足 がいはんそく(pes valgus)
 先天性外反踵足(せんてんせいがいはんしょうそく:足部が強度に背屈して足背が下腿の前面に接触する変形)と、外反偏平足(がいはんへんぺいそく:荷重時に外転外反を呈する小児の変形)がありますが、明らかな定義はありません。後脛骨筋や足筋の麻痺、長腓骨筋の拘縮によって生じます。

3.扁平足 へんぺいそく(pes planus)
 後脛骨筋や足筋の緊張低下、靱帯の緊張低下によって、下腿は内旋し、踵骨が外がえし位になった変形です。足底全体が地面につきます。

4.内反足 ないはんそく(pes varus)
 下腿に対して足部が内がえしした変形をいいます。胎内肢位の異常による先天性のものもありますが、後天的なもの(外傷性、習慣性、神経性)がほとんどです。

5.凹足 おうそく(pes excavatus)
 足の縦アーチが普通よりも増加している変形です。腓腹筋あるいはヒラメ筋の弱化による筋力の不均衡、ハイヒールの常用などで生じます。

6.踵足 しょうそく(pes calcaneus)
 腓腹筋、ヒラメ筋あるいは長腓骨筋の筋力低下のため、拮抗筋の作用が相対的に強くなり、踵骨の軸が地面に対して垂直方向に向き、足関節背屈位となった変形です。
-LESSON6 趾関節の変形-
1.外反母趾 がいはんぼし(hallux valgus)
 母趾がMTP関節で外反し、第1中足骨頭が内側に偏位した変形をいいます。

2.槌趾 つちゆび(hammer toe)
 MTP関節の過度屈曲と、PIP関節の底屈による変形です。