First・Anniversary
あれから一年・・・
私たちの最も辛かった時期・・・
誰もが何も手をつけようとしないあなたに
何をいっていいかわからなかったとき
ひとり、何も言わずに黙って空を見つめていたあなた
何を思い、何を考えていたのか
今まで聞くことができなかった・・・
あなたを支えていたのは
私?それとも・・・
初めてあなたに会ったとき
なんて無茶をする人なのだろうとあきれてしまった
その後すぐに同じ艦に乗って遠いイスカンダルまで
悲しい出来事と、うれしい再会
あなたの顔が少年のように輝いて見えた
少しずつ少年から青年へ変わっていく姿を
見ていたかったのに・・・
私たちにとって大切な人たちを亡くしてしまってから
あなたは少しずつ自分の気持ちを
隠すようになってしまったわね
何度も同じ艦に乗って、
どんなに辛いことがあっても前を向いていたあなた・・・
でも、最後に見せた涙は、抑えきれなかったのね
大切な人と大切な艦
心の中にしっかり刻み込んでおいたのでしょう・・・
あのときから1年以上・・・
私たちももうすぐ最初の記念日
どんな事をして過ごそうかいろいろ話し合ったわね
私の体を考えて、ささやかなお祝いをすることに
もうすぐあなたはパパに
だんだん大きくなるお腹を、
宇宙から還ってくるたびに優しくなぜていた
その瞳がとっても優しくて、とっても暖かくて・・・
寂しがり屋のあなたのために、
神様が授けてくれた小さな命
大切に、大切に・・・・
あなたと私ではぐくんでいきましょうね
これからの長い人生をしっかり歩いていける子に・・・