Countdown

Chapter 2  −後9日−

今日は、美希と美優を連れて保育園へ・・・

防衛軍の敷地内にある保育園へ。

官舎と本部のちょうど中間地点。

ここは、防衛軍、病院、公共機関などに勤めている人々のお子さんが多い。

美希と美優は一番小さいクラスへ。

子供たちが生まれた時からお願いすることを伝えておいた。





二人をベビーカーに乗せ、お散歩しながら保育園へ。

「美希、美優、お天気よくて気持ちいいわね」

二人に話しかけたとき後ろから声をかけられた。

「ユキさん、ご一緒してもいいですか?」

振り向くと

「真樹さん、お久しぶりです。

お体の調子はいかがですか?」

「ええ、今日は、気分がいいんです。

それで、ちょっとお散歩に出てきたところなんです」

「うふふ・・・そうね、気分がいいときはお散歩がいいわね。

真樹さん、一緒に保育園の見学行きません?」

「え、でも・・・

途中でご迷惑かけるといけないので・・」

「そんなことないわよ。

気分がいいときは声をかけてね、お付き合いしちゃうから・・・

あ、でも、この子達も一緒だけど・・・」

「予行練習させていただくわ。

美希ちゃん、美優ちゃん、よろしくね」

べビカーを覗いて二人に声をかける。

「きゃっきゃ」

「二人とも喜んでいるのかしら?

来年の今頃は仲良くお散歩しましょうね」

「来年は、この子達が言うこと聞いてくれなくなるわね、きっと・・・」





『ひまわりほいくえん』と書かれている問をくぐり、

中にいる保母さんに声をかける。

「こんにちは。早速見学に来ました。

お友達も一緒なのですがいいですか?」

振り向いた保育士さんを見てびっくり・・・・

「ユリ?何であなたがここにいるの?」

驚いている私に

「何でって・・・ユキ、失礼ね。

私はずっとここに勤めているわよ」

ちょっと怒ったようにいってくる。

「だって・・・前に来た時いなかったじゃないの・・・」

「ちゃんといたわよ。

ユキが気がつかなかっただけ」

ベビーカーの前にしゃがみこみ

「こんにちは。

美希ちゃん、美優ちゃん、よろしくね」

ふたりのほっぺをつついて挨拶をしてくれた。

「ユリ、園長先生はもういらしてる」

「ええ、お待ちかねよ。

お友達の方も一緒にどうぞ」





保育園で1時間ほど私から離れていたけど・・・

泣きもせず、二人ともニコニコ・・・

「ユキさん、美希ちゃんも美優ちゃんのいつもと変わらないわね」

「ほんと、家にいるときも二人で何かなはしているみたいなのよ・・・

あまり愚図らないし・・・

双子だってわかったときはどうしようかってほんと悩んでしまったのに・・・」

ちょっとぼやいたら、

「あら、二人ともとってもいい子なのね。

ユキが忙しいの知っているんじゃないの?

それに、ご主人の古代さんもお手伝いしてくれるんでしょう?」

突然ユリが声をかけてきた

「うふふ・・・そうなの。

悪阻の時期はそばにいてもらえなかったけど、その後は出来るだけ地上にいてくれるわ。」

「はいはい・・・聞くんじゃなかったわ・・・

ええっと、ユキ、こちらのお友達のお子さんも保育園に入るのかしら?」

「入るとしてもまだ先の予定よ。

だって、まだママのおなかの中ですもの・・・」

「そのときはこちらにお世話になってもいいですか?

あ、でも古代さん嫌がるかしら?」

「それは大丈夫よ、真樹さん。

進さんだって気にしていたから・・・

でも、何かとからかわれるわね島さんたちに・・」

「じゃぁ、美希ちゃんたちはお姉ちゃんになるのね」

「そういうことなの。

でも、ユリ、大変よぉ〜。

個性豊かなパパさんが増えるから・・・」

「うふふ、それは大丈夫。私を誰だとおもって?」

「そうでした、泣く子も黙らせた会長だったものねぇ・・・」

「コラ、昔の古傷暴かないの」

「うふふ、ユキさんのお友達も、楽しい方なのね。

私もこの保育園気に入ったわ。

この子もここでお世話になりますね」

おなかに手を当てそいうと

「ご主人の了解はとらなくていいのですか?」

ユリがちょっと心配そうに聞き返す。

「大丈夫です、主人には文句は言わせません。

あ、でも・・・」

「でも?」

「古代さんがやっぱり嫌がるんじゃないかと・・・」

私のほうをみなが言ってくる。

「真樹さん、それこそ文句は言わせないわよ。

だって、美希と美優の大切なお友達になるんですから・・・」

「ユキ・・・古代さん今頃くしゃみしているわよ」

「あら、くしゃみしているのは古代さんだけではないはね、きっと・・・」

「真樹さんまで・・・

ユキ、あなたの周りにはこんなに強い奥さんばかりなの?」

「そうよ、でも、ユリ。あなたが一番よ」

「まぁ、いったわね。

今度はご主人も連れてきてね。

もちろん真樹さんのご主人も」

「ありがとうございます、今度の休暇のときに引っ張ってきますね」

「ユリ、来月からよろしくね」

「ええ、待っているわね、美希ちゃん美優ちゃん」

保育園を後にして自宅へ戻る。

途中、真樹さんとお昼を食べてから。





その夜、進さんからのメールでは


『ユキ、今日は保育園へ出かけるっていっていたけど

子供たちは泣かなかったのかな?

まだ、保育園早いような気がするけど・・・

ユキの仕事の関係では仕方がないことなのかな?


そうそう、今日何か噂していたかい?

島と同時にくしゃみをしてしまったから・・・

また君たちに何か言われているのかと・・・


それから、島が真樹さんのこととても気にしているようです。

心配事があるようなら相談に乗ってあげてくれないかな?

ユキは先輩でもあるし・・・



こちらは今のところ順調に訓練中。

後9日で帰るよ。

                                     進 』





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