47.祈りを込めて



遠くから鐘の音が聞こえてきた、静かな冬の夜。
新しい年になったことを知らせてくれる鐘の音とともに振り返ってみる。
遠いイスカンダルから無事帰ってこれたことや、
ヤマトの艦橋で古代君の腕の中で目覚めたこと・・・
思い出すだけで顔が赤くなってしまう・・・


だけど・・・
そばにいてほしい人は・・・
遠く、太陽系のパトロールへ出かけてしまっている。
仕事で出かけているのだから、連絡はこないとわかっているのに・・・・
やっぱり淋しい・・・・


元気な姿の古代君が見れると安心できるのに・・・
年が明けてしばらくしたころメールのty苦心音に、現実に日戻されて私はメールをチェックするためにPCの前に座って・・・


「差出人、古代進・・・・って?古代君、仕事中のはずなのに・・・」
小さくつぶやきながらメール絵お開いてみると


『ユキ、明けましておめでとう。
本当は二人だけで新しい年を迎えたかったけど・・・
ごめんね?
いつも淋しい想いばかりさせて。


このメールがユキの下に送信されるとき、僕は、星の海の中にいるけれどいつもユキを想っているよ。
この航海が終わったら、改めて新年のお祝いをしよう。
一月以上先になってしまうけど・・・


そうそう、ヤマト艦内にも年越しのイベントがあるんだよ。
真田さんが作ってくれた除夜の鐘。
108つの鐘の音が響いているときは、ユキのことを想って星の海の中にいることにするね。


鐘の音に、祈りを込めて・・・




P.S このメールは、発進前に書いておきました。
   時間指定だったけどユキはおきていたのかな?』



・・・・もう、古代クんったら・・・
私も、鐘の音に古代君の無事を祈って待っています。

このメールの返事は無事帰還してきたときに・・・・