037 君へ




初めて会ったのは・・

ヤマトの中。

何が起こったのかわからず、

無邪気に兄さんにまとわりついていた。

宇宙空間に浮かぶスターシアさんの残像に

一生懸命手を伸ばしていたね。

もう抱きしめてくれることのないお母さんの温もりを求めて・・・

駆け寄ったユキに抱かれて安心しきっていた顔、

そんな君を見て

スターシアさんは安心したように微笑んでいた・・・





地球に着くまで君はヤマトの小さなアイドルになっていたね。

休憩時間に君に会いに行くのがとても楽しみだったんだよ。

パパといるよりユキといる時間のほうが長かった気がする・・

ユキと君と三人でいるところを見かけるたびにからかうあいつらも・・・

休憩時間になるたびに君に会いに着ていたようだね。





君が地球では暮らせないと兄さんから聞いたとき

どこに預けられるかも教えてくれなかった。

その君が大きくなって目の前に現れたときは・・・

お互い辛い時期に再開してしまったけど・・・

あんなことがなければ今頃、

ユキと楽しそうにショッピングへ出かけたりしていたのだろうか?





僕の腕からすり抜けてしまったユキと君。

ユキと再会することはできたけれど・・・

君とはここでしか会うことが出来なくなってしまったね。

微笑みながらお母さんの元へ旅立つ君の姿

いつまでも忘れないよ。




君が夢の中で教えてくれた君の従妹たち

もうすぐ僕のところへ来てくれるよ。

今度はみんなで会いにくるからね。





僕のたった一人の姪っ子サーシャ、君へ・・・

この花を贈ろう・・・


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(背景:Anemone'sroom)