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四月一日の心境を語る

ペンダントとリング<前編>

珍しく静まり返った、侑子の店・・・

「如何したんですか?」

そう、四月一日が尋ねてみた。

侑子は、斜め下を向いて動かない。

マロとモロは、二人背中合わせにして、寝ている。

「いや。何でも無いわ・・・ちょっと・・・ね」

俯きそう言う。四月一日は気になってたまらなくなりもう一度尋ねてみる。

「如何したんですか?」

侑子は、隠そうとせず語りだした。

「嫌な予感がするの。もうその辺まで来ている気がする。四月一日・・・何か感じる?」

(侑子さん・・・珍しいな)「いえ・・・何も」

「・・・そう・・・」

侑子の店の前の道で――

(♪〜♪〜四月一日君何て言ってくれるかなぁ〜?)

其処には、頭の上に♪を浮かべた、ひまわりの姿が在った。

ひまわりは、右手の薬指に付いたクローバーの、リングを眺めていた。

首元には、同じクローバーのペンダントが見える。

ひまわりは其のまま、店へと入っていった。

(来たわ・・・)

侑子は何かを感じ取ったのか、目を細めた。

「如何か・・・したんですか?」

四月一日がそういったが、侑子の耳には入っていない。

「四月一日く〜ん♪」

其の瞬間、侑子は口を押さえ、マルとモロの目がバッと開いた。

「ひまわりちゃ〜ん!待ってたよ〜いらっしゃ〜い」

四月一日は、今か今かと待ちわびていたような顔をして、はしゃいだ。

「ひまわりちゃん。其のリングとペンダント、如何したの?」

侑子がリングを睨み付けながらそう聞く。

「えっ・・・これ・・・ですか?・・・これは、近くのお店で買ったものですよ」

次に侑子はこう聞く。

「其の店。連れてってもらえるかしら?」

「侑子さん!?」

四月一日が、顎を抜かす。

「良いですけど・・・今・・・ですか?」

「出来れば・・・ね・・・」

「今で構いませんよ」

マルとモロが同時に立ち上がり、侑子を連れて奥の部屋へ入っていった、着替えに行ったのだ。

「ちょっと待っててね」

(侑子さん・・・何考えてるんだろう・・・さっきから変だったし・・・)

「四月一日君?」

ひまわりが、横から顔を覗き込見ながら言う。

「あ・・・ごめん」

「用意できたわ。行きましょう」

(早っ!!??)

四月一日が先に店を出た。其処には、出たとばかりに百目鬼の姿が在った。

「何でお前が居るんだよー!!」

「あれ!?言ってなかったっけ?百目鬼君も一緒って事・・・」

(聞いてないよひまわりちゃーん!(泣))

地面に両手をつき、四月一日が心で泣き叫ぶ。

「何やってんの、四月一日、行くわよ。ひまわりちゃん、案内宜しくね」

「あ・・・はい!」

歩き出して、5分ぐらい経っただろうか、薄暗い所に、其の店は在った。

「大丈夫ですか?侑子さん・・・気分悪そうですよ」

ひまわりが、侑子のことを心配し声をかける。

「店に居た時からずっとそうなんだよ・・・」

「大丈夫よ。どって事無いわ」

そう言うと早々しく、店に入っていった。

「いらっしゃいませ、『シルバーアクセサリーギャラリー』へ」

店の中には、18歳くらいの女性が1人立っていた。周りを見てみる限り、店員は、彼女のみだ。

侑子は、とっさに後ろを振り返った。

(この店・・・)

侑子は次にこんな事を言い出した。

「どうしてこんな所に店を出したの?」

いきなり聞かれれば誰でも戸惑う、が、彼女は違った。

「此処は、私が一番心地が好い所だったからです」

微笑を見せながらそう言う。

「こんな薄暗い所に?」

「はい」

即答だった。侑子は質問攻めに次を繰出した。

「これは、全て手作り?」

其処にあった、ブレスレットを手に取り、それを見せながら言った。

「えっ・・・は・・・はい、私が作ったものです」

「侑子さん!?やっぱり可笑しいですよ」

四月一日が、首を突っ込む。其の言葉で、場が更に白ける。

「ちょっと、店を出ましょう。四月一日」

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