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天上の姫

翌日さくらたちは、教室で「友枝遊園地」がクリスマスに綺麗なイルミネーションをするという話題で盛り上がっていた。

「行ってみたいねー」

「もうチケットが手に入ってますのよ」

「相変わらずすごいな・・・大道寺は」

「ほほほほほほほ。素敵なクリスマスの夜に私が作ったお手製コスチュームと華麗なる共演をさせるのですわー!!」

「と・・・知世ちゃん・・・」

「そういえば、明日から冬休みですが明日何か用事などありますか?」

「ううん。ないよ」

「俺も用事はない」

「明日柊沢君が来られるそうですわ。だから『友枝遊園地』に記念として行く予定ですが」

「いつの間にそんな計画が・・・・。でもエリオル君帰ってくるんだね!」

「ええ。どうやらこちらに用があると手紙に書いてありました」

「エリオル君にはいろいろとお世話になったからね」

4年前、さくらが5年生だった頃、エリオルの魔法のいたずらですべてさくらカードに変わったことをさくらは忘れていなかった。

その頃、侑子の店では侑子は電話をしていた。

「そう・・・・じゃあここにも立ち寄るの?ええ。そうなの・・・・わかったわ。でも・・・あなたがここに来ることも必然なのよね・・・」

侑子は電話を切った。

そこへ四月一日がお菓子を持ってやってきた。

「侑子さん。できましたよ」

「きゃー!!!待ってたわ」

モコナも大喜びである。

「やっぱクリスマスといえばケーキでしょー!!あっ四月一日ー!!ワインよろしく!!」

「よろしく!!」

「たくっまだクリスマスきてねぇっつーのに・・・」

「あら、四月一日。町も結構クリスマスでにぎわってんのよ。だからここでも祝いをしなきゃ!!」

「・・・はいはい・・・」

「あっ四月一日。明日、バイト休んでいいわ。あと24日も」

「えっ侑子さん24日も祝うんじゃないんですか?」

「祝うわよ!!別の意味でね・・・」

「?」

四月一日は当然理解ができなかった。

疑問を持ちながら再びキッチンに行った。

「24日は・・・・赤い満月か・・・・」

夜、笛の響きが聞こえた。学校の屋上で伽倶椰が十二単(じゅうにひとえ)の格好で笛を吹いていた。

「必ず・・・あいつを封印する・・・」

翌日3人と1匹(ケロちゃん)はペンギン公園で待ち合わせてそのまま友枝遊園地に向かった。入り口に大人びた懐かしい顔が立っていた。

「エリオル君!!」

「お久しぶりです。皆さん」

「観月先生とルビーさんとスピネルさんは?」

「向こうで用事があって日本には来れませんでしたが、よろしく伝えといてくれと歌帆が言ってました」

「よう!!久しぶりやなー。スッピーはおらんのかーせいせいするわ」

「そうそう。スピネルも言ってました。お菓子を食べ過ぎて地球を破壊しないようにって」

「どうやったらそんなになるんやー!!」

4人は笑った。4人と1匹は観覧車に乗った。もちろん別々でさくらと小狼、エリオルと知世というペアだった。ケルベロスが入っているバスケットは知世の案で知世側が持っておこうということになった。

「わー久しぶりだね。小狼君!」

「確か前乗ったときは3年前の夏くらいだったな」

「そうだよねーあの時は苺鈴(メイリン)ちゃんも一緒だったんだよねー。あっ小狼君。苺鈴ちゃんは今どうしてるの?」

「メールによるとあっちも冬休みだって。元気にしてるから心配はないだとさ」

「・・・そうなんだー苺鈴ちゃんもこっちに来ればよかったのにー」

「仕方がない。苺鈴は向こうでいろいろと大変だって言うから・・・」

2人は沈黙になって顔が赤くなりっぱなしだった。そしてそれを撮影してるのはもちろん知世だった。

「知世はこういうのがほんま好きやなー」

「ほほほほほ。クリスマスにもいろいろと計画していますの」

「ほークリスマスのもか。んでどんな計画なんや?」

「僕も聞きたいですね」

「実は・・・・・・ということなんですの」

「ほーそれはええやないか」

「とても面白い計画ですね」

「ほほほほほ」

次の瞬間!観覧車が止まってしまった。

「きゃっ」

さくらが前かがみになり倒れそうになったが小狼が受け止めたのだ。

「ありがとう・・・・」

「大丈夫か?」

「う・・・うん・・・」

2人はさらに赤い顔になった。

「故障でしょうか?」

「なんや・・・この感じ・・・」

「この感じは・・・・」

エリオルとケルベロスが何かを感じた。その感じはもちろんさくらと小狼にも感じた。

「なんだろう・・・この嫌な感じ・・・」

「邪気のようなものだな・・・」

「邪気?」

「妖怪から発する気だ。一体誰が・・・?」

この観覧車を止めた張本人は遊園地の入り口にいた。

「さあ・・・どうでるかな・・・?」

この遊園地には伽倶椰もいた。

「この感じ・・・・あいつか!?行動に出たか・・・・」

伽倶椰は走って観覧車の方に向かった。

「くっ・・・・関係のない人を巻き込んで・・・」

伽倶椰はふと気を感じた。それは魔力の気配だった。

「もしかして・・・あの子が乗ってるって言うの!?しかも一番頂上に・・・」

さくらと小狼が乗っていた観覧車は一番頂上にあったのだ。

「どうしよう。小狼君・・・・ここで魔法を使うわけにもいかないし・・・・」

そこへ電話がかかってきた。隣に乗っていた知世だった。

「さくらちゃん!!大丈夫ですか?」

「うん・・・大丈夫だよ。どうしよう・・・ここでは魔法を使うわけにはいかないし・・・」

するとそこへ笛の響きが聞こえた。伽倶椰が観覧車の近くで笛を吹いていたのだ。すると観覧車が動き出したのだ。

「直った・・・・」

「ああ・・・」

「でも・・・・さっき・・・・笛の音が聞こえたような・・・・」

伽倶椰の笛は普通の人には聞こえないように作られていた。だが力を持つものには聞こえるものだった。しかし、笛は大きい音を出していないので頂上にいるさくらには聞こえるはずもなかった。だがさくらはその笛の音が聞こえたというのだ。その頃入り口にいた謎の男は・・・・。

「笛を使ったか・・・・やはりここら近辺にいるのは間違いない・・・」

そうつぶやき男は帰って行った。

〜第3章・完〜

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