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新たなる試練

最終試験・前編

さくらは再びユエ達のいる場所に戻ってきた。

さくら
「今、出してあげるからね。」

さくらはカードを出し杖を掲げた。

さくら
「彼の者達を閉じ込めている牢獄を消せ、『イレイズ』!!」

ユエ達を閉じ込めている『プリズン』が消えた時さくらは地面に膝を着いた。

さくら
「ハァハァハァ・・・。な、なんだか身体が・・・重い。」

その時さくらは人の気配を感じ後ろを向いた。そこにいたのは傷ついた小狼を連れた刀だった。

さくら
「小狼君!!」

さくらは小狼のほうへ向かおうとした。

「待て!!そこにいたほうがいい。」

さくらは立ち止まると刀がさくらのほうへやってきた。刀は小狼をさくらに渡した。その時さくらは小狼の重みに耐え切れずその場に座り込んでしまった。

さくら
「小狼君!小狼君!!」

小狼の返事は無かった。

「気を失っているだけだ。傷の手当てもしてある。まず死ぬことは無いだろう。」

そういうと刀はさくらたちから遠ざかっていった。

さくら
「小狼君・・・。」

さくらは小狼をケルベロス達がいる場所に寝かせた。すると瑛二がさくらを追って戻ってきた。

瑛二
「おや、刀。戻っていたのか。」
「あぁ。」
瑛二
「二回戦はお前の勝ちか。」
「あぁ。」

瑛二は寝ている小狼を見た。

瑛二
「・・・あの技を使ったのか?」
「あぁ。」

瑛二は刀のむなぐらをつかんだ。

瑛二
「何をしたのかわかっているのか!!」
「わかっている。」
瑛二
「別のあいつはこれからしなければいけないことがある!!少なからずどの次元の世界も魂は同じで繋がっているんだ!!この世界のあいつが死んだら別の世界にいるあいつにも何が起こるかわからないんだぞ!!」

刀は胸をつかまれている瑛二の腕を振り払った。

「わかっているさ。そんなことは!!だから俺は傷の手当てもした。あいつが死ぬことは無いさ!!」
瑛二
「お前の治癒術が効いていればいいがな。お前のせいで早く終わらせなくてはいけなくなったじゃないか。」
「まだ終わらんさ。あの人お墨付きの占い師に占ってもらったんだ。どんなことがあっても未来は変わらない。」
瑛二
「そうだが。変わればそれもまた必然。」

瑛二はさくらのほうに歩いていった。

瑛二
「やぁ、さくらちゃん。李君の様子はどうだい?」
さくら
「どう、どうしてこんなことするの?!私達は何もしていないじゃない!!」
瑛二
「クロウ・リードの血を引く者だからさ。」
さくら
「クロウさん?」
瑛二
「そうさ。最高魔術師クロウ・リードの後継者が君達二人だからだよ。」
さくら
「そ、そんな・・・。」
瑛二
「まぁ、理由はどうあれこれ以上長引くのもな。終わらせてあげよう。」

瑛二は杖を前に出した。

その頃エリオルは・・・。

ルシファー
「なぜだ。なぜ、攻撃してこない!!」
エリオル
「必要が無いからです。」
オシリス
「何だと!!」
エリオル
「あなた達が試験したいのは私ではなくさくらさんと李君。それにユエとケルベロスだ。」
ルシファー
「知っていたのか。」
エリオル
「クロウ・リードが依頼したことですからね。」

その時エリオルはさくらの魔力を感じ取った。

エリオル
「(さくらさんの魔力が小さくなっていく。タイムリミットか。)・・・あなた方とのバトルはおしまいです。最終バトルのために魔力を回復させたほうがいいでしょう。」

そういうとエリオルは猛スピードでさくらのいるほうへ向かった。

ルシファー
「ま、待て!!」
オシリス
「行きましょう。」
ルシファー
「あぁ。」

ルシファーとオシリスも後を追った。

また観月先生たちも動き出していた。

知世
「先生どこに行くのですか?」
観月先生
「木之本さんのところよ。木之本さんの魔力がおかしいの。」
苺鈴
「じゃあ、木之本さんに何かあったって言うの?」

三人は一つのビルに辿り着いた。

観月先生
「このビルの屋上よ。」
知世
「急ぎましょう。」
苺鈴
「えぇ。」

三人はビルに入り屋上に向かって大急ぎで階段を上っていった。

屋上では瑛二がさくらと話をしていた。

瑛二
「いくよ。『ファイアリー』!!」

炎がさくらに向かって放たれた。

さくら
「(今避けたらみんなが・・・。)」

さくらは立ち上がった。

さくら
「『シールド』!!」

さくらは炎を防いだ。

さくら
「ハァハァハァ・・・。(どうしたんだろ。さっきから身体がだるい。このままじゃ・・・。)」

瑛二の攻撃は続いた。

瑛二
「・・・。(おかしい。さくらちゃんの魔力が少しずつ減っているような・・・。まさか!!)」

瑛二の予想は的中していた。さくらは魔力のが限界まで来ていたのだ。

さくら
「ハァハァハァ・・・。(こ、このままじゃシールドが。)」

その時さくらのシールドにひびが入った。

さくら
「そ、そんな!!」

なおも瑛二の攻撃は続きさくらのシールドはひび割れる寸前まできていた。

さくら
「ハァハァハァ・・・。(も、もうダメ。シールドが、魔力が持たない。)」

その瞬間さくらのシールドは割れてしまった。

さくら
「きゃ〜!!」

その時さくらに向かってきた炎が一瞬のうちに消え去った。

瑛二
「どうしたんだ!?」

煙の中に人影が映った。

さくら
「エ、エリオル君!!」
エリオル
「間に合ってよかったです。さくらさん。」

その時屋上にある扉が開き観月先生や知世達が出てきた。

観月先生
「エリオル!!」
エリオル
「歌帆・・・。」

エリオルが倒れかけると観月先生はエリオルに駆けより支えた。

観月先生
「大丈夫、エリオル?」
エリオル
「えぇ・・・。さくらさん。」
さくら
「何、エリオル君?」
エリオル
「あなたに私の魔力を差し上げます。」
さくら
「そんな・・・。」
エリオル
「大丈夫ですよ。全てではないですしこの戦いに私は必要ありませんから。」

さくら達が話をしている時、瑛二は刀のところに歩き寄った。

瑛二
「占いどおりだったな。」
「俺の言ったとおりだろうが。」
瑛二
「あぁ。・・・もう少しだ。」

エリオルは観月先生に支えられながら立った。

エリオル
「いいですね。ルビー・ムーン、スピネル・サン。」

さくらが後ろを向くと目を覚ましているルビー・ムーンとスピネル・サンがいた。

ルビー・ムーン
「私はいいわよ。」
スピネル・サン
「いいでしょう。さくらさんやケルベロス達の役に立てるなら。」
エリオル
「ありがとう。・・・歌帆。」
観月先生
「なに、エリオル?」
エリオル
「少し下がっていてくれ。君の魔力まで吸いかねない。」
観月先生
「・・・わかったわ。」

観月先生はエリオルから離れた。

エリオル
「行きますよ。」

エリオルは杖を掲げた。

エリオル
「『闇の力を持つ者達よ。』」
ルビー・ムーン
「『我らの魔力を杖に集め』」
スピネル・サン
「『彼の者に分け与えよ。』」
エリオル
「『レリーズ(封印解除)』!!」

呪文を唱えた時エリオル、ルビー・ムーン、スピネル・サンは光に包まれ光は杖に集まりさくらの杖に移動した。その時ルビー・ムーンとスピネル・サンは仮の姿に戻りエリオルの杖も鍵に戻っていた。

さくら
「な、なんだかすごい魔力。」
エリオル
「さくらさん、よく聞いてください。今のままでは私達の魔力を使うことができません。ですから今から私の言う言葉どおりに呪文を唱えてください。」
さくら
「わ、わかった。」
エリオル
「『友より授かりし魔力よ。」
さくら
「『友より授かりし魔力よ。」
エリオル
「その魔力を我が属性に変え」
さくら
「その魔力を我が属性に変え」
エリオル
「我が思う者たちに分け与えよ』」
さくら
「我が思う者たちに分け与えよ』」
エリオル
「『レリーズ(封印解除)』!!」
さくら
「『レリーズ(封印解除)』!!」

さくらの杖から溢れ出していた光は四つに分かれ、それぞれ、さくら、ユエ、ケルベロス、小狼の身体を包み込んだ。

さくら
「なんだか魔力が回復していく。それに傷も・・・。」

光がさくらたちの中に入り終わるとユエとケルベロスが目を覚ました。

ユエ
「どうなっているんだ?」
ケルベロス
「魔力が回復しとる。それに・・・傷も。」
さくら
「エリオル君たちのおかげだよ。」
ケルベロス
「さくら!!無事やったんか!?」
さくら
「うん!!」

さくらは小狼を見た。

さくら
「しゃ、小狼君?」

光がなくなっても小狼だけは目覚めていなかった。

さくら
「小狼君!!」
苺鈴
「小狼!!」

さくらと苺鈴は小狼の駆け寄り小狼の名を呼びつづけた。しかし小狼は目を覚まさなかった。

瑛二
「どうなっているんだ!?」
「李が・・・目覚めない。」
瑛二
「まだだ。ここまで占いが当たっているのに。」
「まだわからない。」
瑛二
「そうだな。待とう。」
さくら
「小狼君!小狼君!!」

さくらはずっと小狼の名を呼びつづけていたが一向に返事が無かった。しかし誰も小狼の宝剣が再生中であることに気付いていなかった。

〜小狼の精神〜

小狼は暗闇の中をさまよっていた。

小狼
「ここはどこだ?また気を失ったのか?」

小狼の目の前に光が現れた。

小狼
「なんだ、あの光は?」

その時聞いたことが無い声を小狼は聞いた。

???
「主、その光に向かって進みなさい。」
小狼
「なんなんだ?今の声は・・・。」
???
「さぁ、早く。あとはあなただけなのです。」
小狼
「なんだかよくわからないが行ってみよう。」

小狼は光に向かって走った。

???
「さぁ、もうすぐです。」

小狼は光の中に吸い込まれていった。

さくらはずっと小狼の名を呼び続けていた。

さくら
「小狼君!小狼君!!」

その時小狼の手が動いた。

知世
「さくらちゃん!!李君の手が動きましたわ。」
さくら
「本当!?」
知世
「えぇ、ほら。」

小狼の手は何かを探すように動いていた。

さくら
「小狼君!!」
苺鈴
「小狼!!」
ケルベロス
「小僧!!」
知世
「李君!!」

その時小狼の手は宝剣を掴むと小狼は目を開けた。

さくら
「小狼君!!」
小狼
「ここは・・・一体。」
さくら
「ケロちゃん達がいたビルだよ。」
小狼
「あいつらは!!」
さくら
「まだいるよ。なんだか小狼君が起きるのを待っていてくれたみたい。」

さくらの目の先に瑛二と刀、その上にはルシファーとオシリスがいた。

小狼
「そうか。・・・!?」

小狼は宝剣を見た。

小狼
「宝剣が・・・変わっている。」
さくら
「えっ?!」

さくらは宝剣を見た。

さくら
「ほんとだ。少し違う。それに少し大きくなってない?」
小狼
「あぁ。(それにしてもさっきの声は誰だったんだ?)」

小狼は立ち上がった。すると瑛二たちが小狼たちのいる方に向かって歩いてきた。

瑛二
「これで完璧だ。さぁ、ラストバトルと行こうか。」

瑛二と刀はそれぞれ武器を前に出した。

小狼
「さくら・・・。」
さくら
「うん・・・。」
ケルベロス
「よっしゃ〜!!なんか知らんけど身体も魔力もばっちりや。今度は負けへんで。」
オシリス
「その言葉嘘という文字で飾らせて上げましょう。」
ユエ
「さっきの決着をつけよう。」
ルシファー
「今はお互い1勝1敗。次勝ったほうが勝者だ。」

最後の戦いが始まろうとしていた。

場所は変わり、壱原侑子宅

四月一日
「侑子さ〜ん!!」

四月一日が雨の中走って侑子の家にバイトをしに来た。

四月一日
「いや〜、びっくりしましたよ。いきなり狐の嫁入りですからね。って何しているんですか!?」

侑子は庭にパラソルと立て椅子に座っていた。

侑子さん
「あら、四月一日。濡れているじゃない。ハイこれ。」

侑子は四月一日にタオルを渡した。

四月一日
「ありがとうございます。ってどうしたんですか!!?いつもこんなことは・・・。」
侑子さん
「まぁ、いいから。モコナ手鏡持ってきて。」
モコナ
「わかった。」

モコナはマルとモロと一緒に鏡を探しに行った。

四月一日
「鏡なんかどうするんですか?」
侑子さん
「『鏡聴』するのよ。」
四月一日
「あぁ、小狼君達が来るのを予測したあれですね。いいですよ。」
モコナ
「持ってきたぞ。」
侑子さん
「ありがとう、モコナ。」

侑子さんは四月一日に手鏡を渡した。

侑子さん
「やり方は覚えているわね。」
四月一日
「はい。」

四月一日は集中して周りのものに耳をかたむけた。

???
「もうすぐ終わるから早く行かないと手遅れになっちゃう。」
四月一日
「また意味がわからないっすよ。」

侑子は立ち上がった。

侑子さん
「そう。まさか今日だったなんてね。モコナ、何か感じた?」
モコナ
「よくわからなかったけどずっとすごいものを感じてたよ。」
侑子さん
「そう。・・・準備しなくちゃね。」

侑子さんはマルとモロと一緒に家の奥に入っていった。

四月一日
「また誰か来るのかな?」
侑子さん
「今日はこっちが行くのよ。」
四月一日
「ギャ〜!!」

四月一日はすでに魔女服に着替え終えている侑子さんに驚き地面にしりもちをついてしまった。

侑子さん
「失礼ね。」
四月一日
「い、いや、今日は着替えるのが早いですね。」
侑子さん
「早くしないと間に合わないからね。」

侑子は庭に魔方陣を創った。

侑子さん
「さぁ、行くわよ。」
四月一日
「行くってどこへ?」
侑子さん
「着いてこればわかるわ。」

四月一日は侑子さんに引きづられ魔方陣の中に入った。

侑子さん
「モコナ、不思議な力を感じたらすぐに教えてね。」
モコナ
「おう!任せとけ!!」
侑子さん
「じゃあ、マル、モロ。お留守番よろしくね。」
マル&モロ
「わかりました、主様。」
四月一日
「ちょ、ちょっと。どこに行くんですか!!?俺なんか行って意味があるんですか?!」
侑子さん
「あるから連れて行くんでしょ。」
モコナ
「そうだそうだ。」
四月一日
「・・・わかりましたよ。ついていきます。」
侑子さん
「それでよし。それじゃあ、出発!!」
モコナ
「出発!!」

描かれていた魔方陣が三人(?)を包み始めた。

四月一日
「ちょ、ちょっとどうなっているんですか?!」
侑子さん
「ごちゃごちゃうるさい!!」
四月一日
「あぁ、俺ってこれからどうなるんだろ。」

三人は魔方陣に包まれるとそのまま消え去った。

〜前編・完〜

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