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新たなる試練

最終試験・前編

さくら達は再会したことを喜びあっていた。

さくら
「知世ちゃん、苺鈴ちゃん。大丈夫だった?」
知世
「えぇ、さくらちゃんと柊沢君が来てくれておかげで。」
苺鈴
「本当よ。ありがとう。」
さくら
「そ、そんなことは・・・。」
エリオル
「いえ、さくらさんだからこそできたんです。今のさくらさんからは今までに無い魔力を感じます。」
小狼
「あぁ、俺も感じている。」
さくら
「そんな小狼君まで。」
観月先生
「これで後は彼らを助けたら全員集合ね。」

そのころ瑛二たちも話し合っていた。

「どうする。魔力を100%開放している木之本さくらを試験できるのか?」
瑛二
「さぁな。だが策はある。その前に・・・。ルシファー、オシリス。ユエとケルベロスをここへ。」
ルシファー、オシリス
「はっ。」

ルシファーとオシリスはユエとケルベロスを瑛二の目の前に持ってきた。

「何をするつもりだ。」
瑛二
「さくらちゃんたちの次の行動は守護者達の奪還だ。向こうは三人。もしこのままルシファーとオシリスにユエとケルベロスを持っていてもらうと俺達は二人だ。さっきのさくらちゃんならエリオルと同時に相手できたが、今は魔力を100%開放しているさくらちゃんにプラスエリオルはきつい。だからルシファーとオシリスはエリオルの相手をしてもらう。」
「しかしあいつらにはまだ役目が。」
瑛二
「わかっている。だがそうしないとさくらちゃんがこいつらを奪還できないだろ?」
「それもそうだが。」
瑛二
「あまりやられるなよ。ルシファー、オシリス。」
ルシファー
「わかっております。」
オシリス
「我らが真に戦うのはその者達ですから。」

ルシファーとオシリスはユエとケルベロスを見た。

瑛二
「わかってるじゃないか。ならさっさとしよう。」

瑛二は杖をユエとケルベロスに向けた。

瑛二
「この者達を魔力の牢獄へ『プリズン』」

ユエとケルベロスは魔力の壁に覆われルビー・ムーンやスピネル・サンと同じ場所に置かれた。

瑛二
「しくじるなよ。さくらちゃんが100%状態でいられるのは多分5分〜10分だ。その間に守護者達を奪還させる。」
「了解。」
ルシファー
「わかりました。」
オシリス
「何とかやってみましょう。」

さくら達もユエ達の奪還作戦について話し合っていた。

エリオル
「李君はあの斎藤という人の相手を。」
小狼
「あぁ。」
エリオル
「さくらさんはユエ達の方へ。今の『イレイズ』の力ならあの牢獄も消せるはずです。」
さくら
「うん。やってみる。けど瑛二君と後の二人は?」
エリオル
「私が相手をしましょう。」
知世
「危険ですわ。」
さくら
「そうだよ。私も・・・。」
エリオル
「あの術を消せるとしたら今のさくらさんしかいないのです。」
観月先生
「どういうこと、エリオル?」
エリオル
「今のさくらさんは魔力を100%開放しています。」
観月
「そういうことだったのね。」
小狼
「どういうことだ!?」
観月
「人はね。なぜだかわからないけど本来持っている自分の力を80%しか使わないのよ。それは100%使うと自らの身体に負担をかけ、壊してしまうからだといわれているわ。魔術師も同じ。」
エリオル
「魔術師も本来の魔力を80%しか使っていません。」
小狼
「100%開放したらどうなるんだ?!」
エリオル
「わかりません。今までに100%開放したという例が無いのです。」
小狼
「じゃあ、もしかしたらさくらの身に何か・・・。」
エリオル
「それはなんとも。ただし何も無いかもしれません。さくらさんは今は普通ですね。」
さくら
「うん。」
エリオル
「もし何か起きれば私が何とかします。」
小狼
「お、俺も。」
エリオル
「その時はお願いします。」
小狼
「あぁ。」
観月
「エリオル・・・。」
エリオル
「あぁ、わかってるよ歌帆。(すまない、李君。魔術師の中で魔力を100%開放したものは現にいるんだ。しかしそれは開放した瞬間すべての魔力を永久に消失したり時には死んだ者もいたため、魔術師界では開放した成功例がないとしているんだ。本当は言わなければならないのだが。本当にすまない。)」

さくらはエリオルの不安そうな顔を見た

さくら
「エリオル君。絶対大丈夫だよ。」
エリオル
「えぇ。・・・それでは行きましょう。ユエ達の奪還に。」
さくら
「うん!」
小狼
「あぁ。」

さくら、小狼、エリオルが飛び出した。

最初に瑛二たちの所に着いたのは小狼だった。

小狼
「さくらに負担はかけられない。俺がユエ達をあそこへ。」
「そうはさせない。地裂陣!!」

ユエ達を守るようにしてビルの屋上から突起物が出てきた。

小狼
「くそっ!!これじゃ近づけない。」

小狼は別のビルの屋上に降りた。そのあと刀も同じビルの屋上に降りた。

「お前の相手は俺だ。」
小狼
「いいだろう。さっきの決着をつけよう。」
「あぁ。」

両者は地面を蹴り一気に間を詰め接近戦にもつれこんだ。

「牙王炎刀!!」

刀の偃月刀が炎を身にまとった。激しいうち合いをしていたが小狼は距離をとった。

小狼
「水龍招来!!」

多くの水が刀に向かった。

「あまい。地裂陣!!」

屋上から多くの突起物が現れ水の流れをせき止めた。

小狼
「くそっ。なら、火神招来!!」

業火が刀に向かったが刀は偃月刀で受け止めた。

「忘れたか、この偃月刀は相手の術を跳ね返すことを!!」

小狼の放った業火が跳ね返ってくると小狼は一枚の札を出した。

小狼
「水龍招来!!」

水が炎を消すと当たり一面に水蒸気が立ち込めた。

「こしゃくな。これを待っていたのか。だがまだまだあまい。」

刀は偃月刀を回し始めた。

「風烈覇!!」

人の周りには小さな竜巻が起こり水蒸気をすべて消し去った。だがそこには小狼の姿が無かった。

「どこに行った!?んっ?!」

刀は何かを感じ取り後ろを向くと小狼が迫ってきた。

小狼
「そこだ〜!!」

小狼は二枚の札を同時に宝剣にあてた。

小狼
「水炎招来!!」
「札の二枚同時だと!!」

水と炎の合体術はそのまま刀に向かった。

「くそっ!!」

刀は偃月刀でかばうが偃月刀は小狼の術を反射しなかった。相手の術が偃月刀の反射する力を超えたのだ。刀は炎と水に飲まれていった。しかし小狼は術をやめなかった。

小狼
「いまだ!!さくら、柊沢!!」

小狼が叫ぶと下からさくらとエリオルが飛び出してきた。

さくら
「小狼君!!」
小狼
「行け〜!!さくら〜!!」
さくら
「うん!!」

さくらとエリオルはそのままユエ達のほうへ向かった。

さくらとエリオルはユエ達のいるビルの近くいた。

さくら
「見えたよ。」
エリオル
「李君が斎藤君を相手している間に急ぎましょう。」
さくら
「うん。」

その時さくらの目の前から黒い球体が迫ってきた。

エリオル
「さくらさん、避けてください!!」
さくら
「えっ。」

危ないところで避けた二人だが体勢を崩したため近くのビルの屋上に降りた。

さくら
「今のは?」
エリオル
「たぶん、あの二人のどちらかでしょう。」
さくら
「あの二人ってまさか瑛二君と刀君の近くにいた。」
ルシファー
「そのとおり。」
オシリス
「これから先は我々が通さん。」

さくらとエリオルの前に現れたのはルシファーとオシリスだった。

エリオル
「やはりあなた方でしたか。・・・さくらさん。」
さくら
「なに?」
エリオル
「計画通りにさくらさんはユエ達の所へ。ここは私が相手をします。」
さくら
「けど、この二人はユエさんやケロちゃん達を倒した人達だよ。一人じゃ・・・。」
エリオル
「大丈夫です。さぁ、早く。私も後から追いますので。」
さくら
「う、うん。エリオル君も気をつけてね。」

さくらはユエ達が見えたほうへ向かった。

ルシファー
「行かせるか!!」

ルシファーがさくらに向かって重力弾を撃とうとした時ルシファーの横を魔力弾が過ぎ去った。ルシファーはエリオルのほうを向いた。

エリオル
「現世の名はエリオル。前世の名はクロウ・リード。今の私はクロウ・リードのように魔力はありませんがクロウ・リードの時の記憶と実戦経験がある。なめてもらっては困りますね。」

エリオルがルシファーとオシリスを見透かすような目で見た時二人は一瞬で血の気が引いたような気がした。

オシリス
「これが・・・。」
ルシファー
「前最高魔術師のプレッシャー。」

ルシファーの手は震えていた。

ルシファー
「く、くそっ!!」

ルシファーは多くの重力弾をエリオルに向けて放った。しかしエリオルはすべてを魔力弾で相殺させた。爆煙の向こう側から火炎弾が飛んできた。

エリオル
「まだまだですね。」

エリオルはまたもた相殺した。

オシリス
「我の不意の攻撃も・・・。」
ルシファー
「くそが〜!!」

ルシファーは無造作に重力弾を放った。だがエリオルはすべてを避け瞬時にルシファーとの距離を詰めた。

オシリス
「ルシファー!」

ルシファーの首にはエリオルの杖が突きつけられていた。

ルシファー
「くっ・・・。」
エリオル
「惜しいですね。あなた方がより多くの実践を学ぶといい守護者になりますよ。だがその前に怒りに身を任せて我を忘れてはいけません。隙ができ、また今のあなたのような状態になりますよ。」
オシリス
「ルシファー、避けなさい!!」

オシリスの目が光るとエリオルの周りからレーザーが発射された。だがエリオルはルシファーを突き放しその反動でビームを避けた。

オシリス
「大丈夫か?」
ルシファー
「あぁ。どうやらあまく見すぎたみたいだ。」
オシリス
「我もだ。今度からは、」
ルシファー
「慎重に行かせてもらう!!」

ルシファーとオシリスはエリオルに向かった。

エリオル
「どうやらこれで時間は稼げそうだ。(すみません、さくらさん。後を追うことはできなくなりました。でも今のあなたなら大丈夫ですよ。頑張ってください。)」

エリオルは杖を構え魔力を溜めた。

さくらは小狼やエリオルのことを心配しながら先に進むとユエ達のいる場所に着いた。

さくら
「ユエさん・・・。ケロちゃん・・・。」

さくらがユエたちに近づこうとした時衝撃弾がさくらを狙って向かってきた。

さくら
「『シールド』!!」

さくらは衝撃弾から身を守った。

瑛二
「やぁ、さくらちゃん。」

さくらは声のする上空を見た。

さくら
「瑛二君!!」
瑛二
「待っていたよ。遅かったね。」
さくら
「瑛二君はどうしてこんなことをするの?!」
瑛二
「いきなり話しを変えたね。まぁ、いいだろ。前にも話しただろ?君の魔力が欲しいと。」
さくら
「そんなことをしても何にもならないよ。」
瑛二
「俺は最高魔術師になれる。」
さくら
「瑛二君はもう私を超えてるよ。エリオル君が言ってた。彼は私の魔力を超えているって。あなたの望みが最高魔術師になることだったらこんなことをしなくてももうなっているんだよ。」
瑛二
「それは違うさ。俺が君達を過去に戻せたのはさくらちゃん。君の術を使ったからだよ。」
さくら
「でも、私は・・・私にはできないよ。」
瑛二
「それはさくらちゃんが成長しきっていないから。まだまださくらちゃんの魔力は上がるし可能性だってある。だから俺は君の試験を・・・。」
さくら
「試験?試験って何?!」
瑛二
「い、いや。何でもも無い。さぁ、いくよ。」

瑛二は杖を構えた。

さくら
「どうしても戦わなくちゃいけないの?」
瑛二
「今後の。さくらちゃんのためにね。」
さくら
「なら・・・。なら私も全力で瑛二君を倒す!!」
瑛二
「その意気だよ。(さくらちゃんが魔力を100%開放してから3分。最大であと7分。気付かれないようにさくらちゃんをユエたちのところへ。)」

さくらは一枚のカードを出し瑛二の杖は光出した。

さくら、瑛二
「『フライ』!!」

さくらには天使の羽が瑛二には悪魔のような羽根が背中に生え二人は上空に飛び立った。

さくら
「風よ。戒めの鎖となれ、『ウィンディ』!!」

風が瑛二と捕らえようとした。だが瑛二も杖を前に出した。

瑛二
「風をなぎ払え、『ストーム』!!」

急に小型の嵐が現れさくらの風を巻き込みながら消えていった。

さくら
「そんな。」
瑛二
「今度はこっちの番だ。」

瑛二の杖が光りだした。

瑛二
「雨よ。あまたの水を凍らせ氷柱を降らせよ、『レイン、フリーズ』!!」

さくらの上空に雨雲が現れ次の瞬間氷柱が降ってきた。

さくら
「盾よ。我を守りたまえ、『シールド』!!」

さくらはシールドで身を守った。

瑛二
「さすが使い慣れているな。対処が早い。だがそのままでは何もできまい。」

さくらは一枚のカードを出した。

さくら
「『イレイズ』!!」

さくらは降り続く氷柱と雨雲を消した。

瑛二
「まだまだ。『ウォーティ』」
さくら
「『ファイアリー』!!」

瑛二の水とさくらの炎がぶつかり水蒸気ができた。

さくら
「どこに行ったの?」
瑛二
「ここだよ。」

さくらの横から瑛二の声がした。

瑛二
「さぁ、ここだ。」

今度は後ろから声がした。

さくら
「どこにいるの?いろんな方向から声がする。」

すると水蒸気が薄れてきてさくらが最初に見たものはさくらの全方位にいる瑛二の姿だった。

さくら
「ど、どれが本物?」
瑛二
「さぁ、どれが本物だろうね。」
瑛二
「どれも本物かもしれないし、」
瑛二
「どれも偽物かもしれない。」

さくらは目を閉じ考えた。

さくら
「(どれも本物かもしれないし偽物かもしれない。・・・そうか!!)」

さくらはカードを出す。

さくら
「本物を見極めろ、『ライブラ』!!」

カードが光り周りを照らすと次々に周りにいた瑛二が消えていった。

瑛二
「ほう、これは早い。ならこれはどうかな?」

瑛二の杖が光りだす。

瑛二
「影よ、彼の者を捕らえよ、『シャドウ』!!」

さくらに影が迫ってきた。

さくら
「すべてを照らせ、『ライト』!!」

影は一瞬のうちに消えた。

さくら
「樹々よ。戒めの鎖となれ、『ウッド』!!」

瑛二の身体を樹々が巻きつき動きを封じた。

瑛二
「甘いな。『パワー』!!」

瑛二は巻きついていた樹々を引き裂き自由になった。

さくら
「そんな。瑛二君はカードを完璧に使いこなせている。」
瑛二
「ハァハァハァ・・・。(まさか慣れていないとこれほどまでにきつい術だったなんて。だがさくらちゃんの魔力開放時間は約6分。そろそろユエ達の所に行かせないと。)」
さくら
「ハァハァハァ・・・。(瑛二君が動かない。今のうちに。)『ミスト』!!」

霧が現れるとさくらはユエ達の下に向かった。

瑛二
「くそっ、ミストか。だがこれでさくらちゃんはユエ達を助けに行ったはずだ。」

瑛二も後を追った。

そのころ小狼と刀は・・・。

小狼は札の使用を止め水と炎に包まれた刀のほうを見ていた。

小狼
「ハァハァハァ・・・。や、やったのか?」

その時水と炎の球体にに変化が現れた。突如光だし破裂したのだ。そこに立っていたのは刀だった。

「ハハハ、面白い。面白いぞ、李小狼!!」

なんと小狼の目の前に現れた刀は多少服が燃えていたが無傷に近い状態だった。小狼は酷く困惑した。

小狼
「な、なぜ今のを喰らって立っていられるんだ?!」

小狼は刀の足元を見た。そこには魔方陣が刻まれていた。

小狼
「まさかあの短時間の間に。」
「あぁ、防御系の魔方陣を刻ませてもらった。」

刀は水と炎に包まれた瞬間、偃月刀『龍虎王』の一つの顔『龍王』全体をフルに使い地面に魔方陣を彫り刻んでいたのだった。

「龍虎王は全体が岩をも砕く頑丈さだからな。コンクリートなどすぐに文字を刻むことができる。」
小狼
「ま、まさか。そんな。」

小狼は真に恐怖というものを感じた。

小狼
「(お、俺はこいつに勝てるのか?いや、勝てるはずが・・・)」

小狼は徐々にうしろに下がっていった。

「逃げるのか?俺をあそこまで追い込んでおきながら。まぁそれもいいだろ。しかし戦う意欲が無い者にその宝剣を持たせる資格などない。やはりその宝剣、破壊あるのみ!!」

刀は小狼に向かって突っ込んできた。

小狼
「く、くそ〜!!」

小狼は札を一枚出した。

小狼
「ら、雷帝招来!」

小狼は雷を出したが刀はすべてを避けてしまった。

「パワー、スピード、正確さ。どれもバラバラだ。先程の貴様なら俺に当てることもできたのだろうが、今の貴様は術を始めて使う子供以下だ!!」

刀は一瞬で間合いを詰め小狼の目の前に立ち偃月刀を振り下ろそうとした。

「これで終わりだ〜!!」
小狼
「や、やられる!」

その時小狼の脳裏に瑛二と必死で戦っているさくらの姿が見えた。

小狼
「(さくら・・・、そうかお前も頑張っているんだよな。なら俺も・・・。)」

偃月刀が振り下ろされた時小狼は宝剣で防いだ。

小狼
「ハァハァ・・・。俺は・・・、俺はさくらを・・・。さくらを守るためにいるんだ!!」

小狼はそのまま宝剣で刀を押し出し突き放した。

小狼
「ま、まだやられるわけにはいかない。」

だがその時小狼の宝剣にひびが入ったことは誰も気付いてはいなかった。

「ちっ、雷鳴斬!!」

偃月刀は雷を身にまとい刀は小狼に接近してきた。

小狼は札を剣の持つところに巻いた。

小狼
「火神招来!!」

たちまちに宝剣の刃は炎で包まれた。

「まさか。」
小狼
「すまないが真似させてもらった。」
「かまわないさ。俺の専売特許というわけではないからな。だがこれでもっと楽しめそうだ。」

小狼と刀はお互いに跳び中央で剣先をぶつけた。あまりにも強い衝撃で二人は屋上の端と端に弾き飛んだ。

小狼
「くそ。」
「これほどまでとは。今の俺の術ではお互い互角で勝負がつかないだろう。・・・あれをやるか。」

刀は偃月刀の剣先に近い場所を握った。

「李小狼。今から見せる技は俺の武術の最強技だ。これは瑛二でさえ破ることができなかった。・・・死ぬなよ。」
小狼
「何?!」

すると刀の回りに粉塵が舞い上がり目の前から根が伸びてきて小狼の身体に巻きついた。

小狼
「さっきあいつがあんなにも上を持つことはこういうことだったのか。」

その時小狼の身体は粉塵の方に引き寄せられた。

小狼
「なに?!!」

すると目の前に刀の姿が現れた。その瞬間小狼の身体は宙を舞い上空に投げられた。

小狼
「うわ!!」

小狼は身動きできず降下した。だがそこに待ち構えていたのは刀の三連蹴りだった。再び小狼は上空に舞い戻た。だが刀はすでに小狼よりも上におり上空からの蹴りで小狼を地面に叩きつけた。その反動と巻きついている根によりみたび上空に上がると今度は横から蹴りを喰らった。小狼はそのまま吹っ飛んだ。しかし小狼の身体には根がいつのまにか外れていた。小狼が次に目にしたのは偃月刀を片手で回し突撃してくる刀の姿であった。小狼か見たのは獲物を狩る瞬間の猛虎だ。

小狼
「(な、何かしなくちゃ殺させる。)」

小狼は一枚の札を出し宝剣に巻きそのまま宝剣を盾にするように前に差し出した。だがその瞬間刀が小狼の横を過ぎ去った。

「猛虎龍撃斬!!」

小狼は空高く舞い上がったあと元にいた場所に落ちた。

その瞬間宝剣の刀の部分は粉々になりそれ以外も多くのひびが入った。

「我、最強なり。」

刀が振り向くと立とうとする小狼の姿があった。

「何!?バ、バカな。この技を喰らった奴は二、三日は立てなかった。なのにおまえはどうして・・・。」

刀は粉々になった宝剣の刃の近くにある血の滲んだ一枚の札を見つけた。

「そうか。それで・・・。」

小狼は傷だらけの身体を引きずりながら刀のところにやってきた。

小狼
「ハァハァハァ・・・。負けられない。俺がさくらを・・・。さくらを守るために。」

小狼は一歩ずつ刀に近づいてきた。そのあとには血のあとができている。そのうち小狼が刀にぶつかっても止まろうとはしなかった。刀は小狼の顔を見た。

なんと小狼はこいつには負けない、さくらは自分が守る。という気持ちを持ち続けたため気を失っても刀に向かって行ったのだ。

「貴様が最強の武神というのだろうな、李小狼。」

刀が小狼の肩を持ち止めてやるとそのまま小狼は動かなかった。

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