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新たなる試練

Never Give up

瑛二の魔法でさくら、エリオル、瑛二の三人以外の時間がさかのぼっていった。

さくら
「どうして時間が巻き戻るの?あの二つにはそんな力は・・・」
エリオル
「無いからこそあの二つを組み合わせたんですよ。得意の同時魔法で。まずタイムは一定時間時を止めます。そしてリターン。リターンは自分を過去に送る力。この二つを組み合わせ時間を巻き戻すんです。」
さくら
「でもそんなことをしたら魔力が。」
エリオル
「えぇ、タイムやリターンはカードの魔力の消費量がほかのカードとは比較にならない。さくらさんも知っていますね。」
さくら
「うん。」
エリオル
「あの二つを同時に使い、しかも私たち二人も一緒にその効果を得ている。あの方の魔力はさくらさんの魔力を大幅に越えているということになります。」
瑛二
「さぁ、お望みの時間に戻ってきたぞ。」

時間の流れが止まり、さくらたちが周りを見てみるとそこはさくらとエリオルが戦いを始めた時間に戻っていた。

瑛二
「そこでは見にくいだろ。特等席を作ってやる。『プリズン』」

魔力の球体がさくらとエリオルを包み上空に上がっていった。その時さくらとエリオルが目にしたものはみんなが苦戦している場面であった。

さくら
「ユエさん!!ケロちゃん!!小狼君!!」
エリオル
「スピネル・サン!!ルビー・ムーン!!」

友枝東地区上空

激しい戦いの中、接近戦が得意のルビー・ムーンは相手に近づけず苦戦していた。

ルビー・ムーン
「あのニードル、邪魔ね。これじゃあ近づけない。」
フォルス
「うふふ。そんなにこの技が嫌い?そうね。だって私はあなたが苦手と思う技を使うように創造された。つまりあなたにとって私は天敵。潔く負けなさい。」
ルビー・ムーン
「誰が負けるのもですか。(私の天敵ということはあっちにとってユエの技は防げない?でもどうして?ユエも結晶を使う。・・・そうか矢ね。あの弓にはニードルが負けてしまうんだわ。だとしたらどうにかしてユエと戦う相手をチェンジできれば・・・)」
フォルス
「どうしたの?もしかして降参?」
ルビー・ムーン
「・・・あなたを倒す方法がわかったのよ。」
フォルス
「なんですって。」
ルビー・ムーン
「見てなさい。」

そう言うと、ルビー・ムーンはユエのほうへ飛んでいった。

友枝西地区

こちらもまたユエが苦戦していた。ユエが得意なのはどちらかというと中・遠距離戦。しかしハデスはユエに結晶や弓を放つ前に接近戦を仕掛けてくるのだ。

ユエ
「ちっ!」
ハデス
「どうしたユエ、結晶や弓でもなんでも出していいんですよ。」

ハデスはそう言ったそばから接近戦を始めた。

ハデス
「あなたが接近戦を苦手としていることは知っているのですよ。」

ユエはなんとか相手の攻撃をかわしながら対策を考えていた。

ユエ
「(なぜここまで接近戦をする。やつの最初の攻撃は十分私に対抗できる技だ。それを・・・、もしかすると、やつは私の攻撃を防ぐために創造されたのか?確かにそれならつじつまが合う。ということはルビー・ムーンが相手をしているほうはやつの接近戦を封じる攻撃をしているはず。そういうことなら私たちの敵を入れ替えれば勝てる可能性が上がる!!ん?あれは・・・)」
ハデス
「どうしたんですか?降参するのですか?」
ユエ
「いや、こうするのさ。」

ユエはハデスと距離をとり弓を構えた。

ハデス
「何度やっても同じ。撃たせる前に接近しますよ。」
ユエ
「おまえに撃つんじゃない。」

ユエはハデスとは逆の方向に弓を撃った。

ハデス
「なに?これはどういうことだ!!」

なんとハデスの一撃をルビー・ムーンが止めたのだ。

ハデス
「なぜ、貴様がここにいる。まさかフォルスが負けたのか?」
ルビー・ムーン
「いえ。対戦相手を変えただけよ。」
ハデス
「なに?ということは今撃った弓は」
ルビー・ムーン
「私の元対戦相手に撃ったものよ。」

ユエがこの者たちの対策を考えた時、一瞬こっちに向かってくるルビー・ムーン達に気づいたのだ。そして、ルビー・ムーンもユエが矢を自分に向けた時自分と同じ考え方をしたとわかり、フォルスを振り切りハデスの攻撃を止めたのだ。

フォルス
「なんだと。やつら自分と一緒のプレイスタイルで戦う相手に変えるだと。」

ユエとルビー・ムーンの発想により形勢は逆転した。

さくら
「ねぇ、エリオル君。ユエさんとルビー・ムーンさんが相手を押してるよ。」
エリオル
「どうやら相手を入れ替えることによって形勢が逆転したみたいですね。」
瑛二
「(ちっ、ハデスとフォルスは何をしているんだ。俺はおまえたちをそんなものにした覚えは無いぞ!!)」
さくら
「ケロちゃんたちも考えているみたい。」
エリオル
「ケルベロスとスピネル・サンはもともと二人1組で戦っていました。二人のチームワークが勝敗を決めるでしょう。」

友枝町南地区上空

ケルベロス
「あの、アヌビスっちゅうほう攻撃してきたと思ったらすぐに消えやがって。」
スピネル・サン
「どうやら、ヒットアンドアウェー戦法のようですね。逆にあのラーというほう闇雲に突っ込んでくるみたいですが我々の攻撃を察知するとすぐに防御体制に入る。あの、翼が厄介ですね。」
ケルベロス
「そやな、あの翼で体全体を覆うからどこに撃っても弾いてまう。どないしたらいいねん。」
スピネル・サン
「あの二人には私達には無い完璧なコンビネーションがあります。それを逆に逆手にとれば逆転の兆しが見えるかもしれません。私がチャンスを作ってみましょう。その時は私にかまわず攻撃してください。」
ケルベロス
「わかったで、スッピー。絶対勝つんや。さくらたちのために。」
スピネル・サン
「えぇ。」
ラー
「やっこさんたち苦戦しているみたいだぜ。」
アヌビス
「そのようですね。最初のコンビネーションには驚きましたがそのあとは私たちの動きに翻弄され力を発揮しきれていない。この勝負・・・」
ラー
「勝ったな。真の姿を見せなくてよさそうだ。」
アヌビス
「当然です。あのような者達にどうして真の姿を見せなくてはいけないのですか。」
ラー
「その質問はごもっとも。まさかこんなに張り合いが無いなんてな。だがハデスやフォルスは苦戦しているようだぜ。あのままでは真の姿を見せるかもしんねぇな。」
アヌビス
「その前にこの者達を倒してハデスとフォルスの援護でも行きましょうか。」
ラー
「あぁ。ならこれで決めるぜ!!」

ラーはエネルギーを溜め込んだ。

ケルベロス
「何か来る!!」
スピネル・サン
「その前に叩きます。」

スピネル・サンがラーに向かって飛んでいった。

アヌビス
「そんなことはさせない。」

突然アヌビスが現れスピネルにレーザーを撃った。

ケルベロス
「その時をまっとったで〜!!」

ケルベロスが上空から急降下してきた。

アヌビス
「なに?!」

ケルベロスはアヌビスに突進した。

ケルベロス
「攻撃の途中なら闇に身を隠されへんやろ!」
アヌビス
「何だと!!ということはスピネル・サンはおとり!?」
ケルベロス
「ただのおとりとちゃうで、次の攻撃をするための布石でもあるんや。」

ケルベロスはアヌビスを抑えたまま地面に急降下していった。

ラー
「アヌビス!!」

ラーはアヌビスがケルベロスと落ちていくところ見ると、サポートするべく技のチャージを止めアヌビスのほうに向かっていった。

スピネル・サン
「その時を待っていました。」

急降下をするラーの前にスピネル・サンが現れた。スピネルは急降下してくるラーに攻撃した。

ラー
「(くそ!!この速度じゃあの攻撃をかわせねぇ。それにこのまま食らったんじゃこのスピードの衝撃をプラスしてダメージが大きくなる。どうにかしてふせがねぇと。)」

ラーは翼で防ごうとしたが翼が動かない。

ラー
「なに!!!」
スピネル・サン
「あなたは体が大きい分空気抵抗が大きくなる。それは大きな体を飛ばすためのその翼とて同じ事。今の速度だと普通の空気抵抗より多くかかってしまいます。つまり体を翼で覆うことが難しくなる。覆うことができないとなると・・・もうお分かりですよね。」
ラー
「くそが!!ぐわっ!!」

ラーはスピネルの攻撃を防ぐことができず、まともにくらってしまった。その衝撃によりラーは地面へと落ちていった。そのころ急降下していったケルベロスとアヌビスだが地面まで100mという距離まで落ちていた。

アヌビス
「もうすぐ地面ですよ。このまま私を抑えているのでしたらあなたも無事ではすまなくなる。」
ケルベロス
「そないなこと、わかっとる。けどな、くたばるのはお前だけや。」
アヌビス
「なに?」

ケルベロスは口の中に炎を溜めた。それに気づいたアヌビスはレーザーを撃つが紙一重でかわされてしまいその瞬間、ケルベロスはアヌビスを放し火炎放射を放った。

アヌビス
「ぐわぁ!!」

アヌビスはケルベロスに突き放された衝撃と火炎放射の攻撃を受け地面に激突した。ケルベロスが起こした行動は地上まで数10mしかなく、アヌビスが落ちた地面には隕石が落ちたような衝撃音が鳴り響いていた。

友枝町北地区では小狼と刀の激しい攻防戦が繰り広げられていた。

小狼
「くそっ。あの偃月刀、俺の動きを予測するかのように近・遠距離戦をしてくる。ぜんぜん間合いが詰められない。」
「このまま攻防戦が続けばいたちごっこだ。龍虎王を使っている分俺のほうが若干不利か。」

その時ケルベロス達のいる南地区のほうで大きな衝撃音が鳴り響いた。刀は攻撃を止め音の響いたほうを見た。

「なんだ。今の音は・・・。」
小狼
「いまだ!!」

その隙を小狼は逃すことなく一気に自分と相手の間合いを詰め、攻撃を仕掛けた。だが気付いた刀はとっさに龍虎王の根で攻撃を防いだ。

「惜しかったな。しかし今の音を聞いて動揺しないとは・・・。」
小狼
「仲間を信じていればあんなことで敵から目をそらすわけが無いだろ。」
「ふっ、仲間を信じる・・・か。確かにそのとおりだ。」

刀は小狼を突き放し、間合いを開けた。

「そろそろ飽きてきたな。早く終わらそうか。」
小狼
「俺もそう思っていたところだ。」
「行くぞ!!」
小狼
「あぁ。」
「伸びろ、龍王!!」

偃月刀が伸びてきたが小狼は冷静にかわした。

「なに!?」
小狼
「そう何度も同じ技を見ていたら目が慣れるさ。今度はこっちの番だ!!」

小狼は札を出した。

小狼
「水龍招来!!」

濁流のような水が刀に襲い掛かった。

「なに?!何だこの水の量は!!」

小狼もさくらと同じように成長するにつれて魔力が上がっており、今では威力を調節することができるようになっていた。

小狼
「よし!やった。」

そう思ったのもつかの間、濁流の中から根が伸びてき、小狼の足に絡まった。

小狼
「くそ。」

その時水が雫ほどの大きさになり飛び散った。

「いい攻撃だ。しかし、最後の詰めが甘かったな!!」

刀はそのまま小狼ごと根を持ち上げ小狼を上空に投げ飛ばした。小狼は体制を整える暇もなく、刀は攻撃の準備をし始めた。

「今度はこっちの番だ。貴様と同じ技で返してやるよ。水龍招来!!」

刀が龍虎王を回すと、その中心から濁流のごとく水が出てきて小狼に襲い掛かった。

小狼
「風華招来!!」

小狼はとっさに風でバリアを作り出し致命傷は避けたが、それでも多くのダメージはくらってしまい、地面に倒れこんでしまった。

小狼
「な、なぜ、お前が・・・」
「君の技を使えるか・・・だろ。俺達の先祖は俺達を魔力に優れているものと技術に優れている者に分かれて転生するようにした。そして、魔力に優れているものが瑛二。技術に優れているものが俺だ。もともとこの偃月刀『龍虎王』は杖の役割もしていて、コピー能力自体を持っていないものでもこの武器を使っている時に『龍虎王』が受けた魔力を一時的にコピーする能力を持っている。コピーする限界はあるがコピーしたものは最大出力で使うことができるのさ。」
小狼
「そ、そんなせ・い・・をつかうな・・・うかしてるぜ。」

小狼は気を失ってしまった。

「気を失ったか。まぁいい。こっちにとっては好都合だ。命をとる気は無いが宝剣だけはきっちり壊させてもらう。」

刀はゆっくりと小狼に近づいていった。

小狼は意識の中で不思議な映像を見ていた。

小狼
「俺は気を失ったのか?・・・負けたのか。じゃあ、この映像は何なんだ?あの偃月刀を持っている奴が誰かと戦っている。あれは俺とあいつなのか?いや、宝剣が違う。宝玉に星が描かれている。さくらの杖みたいだな。ん?どうして札を四枚持っているんだ?・・・四枚同時に使った。なんていう魔力だ。今の俺でも魔力が暴走してしまうのに。これは過去の映像なのか?そうか。それなら理由がつくな。こんな時に過去夢を見るなんて。」

だんだんと映像が消えて行く。

小狼
「待ってくれ。もう少し見ればあいつを。斎藤刀を倒せる方法が見つかるかもしれないんだ!!」

小狼の叫びもむなしく映像は消えてしまった。

小狼
「くそっ。もう少しで勝てる方法がわかったかもしれないのに。」

そうすると今度は声が聞こえてきた。

???
「・・て。」
小狼
「なんだ?今度は別の過去夢なのか?」
???
「・・て、・・お・・。」
小狼
「なんだか懐かしい声だ。さくらか?」
???
「お・・さ・。・き・・よ!しゃ・・ん!!」
小狼
「なんなんだよ、いったい。」
???
「お・・さい。・きて。は・く。た・かう・よ。」
小狼
「この声は・・・。」
苺鈴
「起きなさい!小狼!!!」
小狼
「苺鈴!!」

小狼が謎の声を聞いている時、刀は宝剣を壊そうとしていた。

「これで終わりだ。李小狼。」

刀が偃月刀の矛先を振り下ろした時小狼は目を覚まし、攻撃を避け宝剣を守った。

「なに?!」
小狼
「危なかったな。だが今の声は・・・」
苺鈴
「小狼!大丈夫?」
小狼
「め、苺鈴!!お前何をしているんだ!!」
苺鈴
「だってあの銀髪の人やお風呂スポンジは勝ちかけているのに小狼だけがわからなかったんだもん。」
小狼
「そういうもんだ・・・、今なんて言ったんだ?」
苺鈴
「あの銀髪の人とお風呂スポンジは勝ちかけてるって。」
小狼
「ユエやケルベロスが?!」
「なに?じゃあ、ハデスやラーたちはどうした。」
苺鈴
「悪魔みたいな人と天使みたいな人はまだ戦っているけど龍と黒犬みたいなのは地面に落ちたわよ。」
「な、何だと!!じゃあ、さっきの音は・・・。ふん。李小狼、時間が無くなった。これからは少々本気を出させてもらう。」
小狼
「望むところだ。苺鈴、お前は安全なところで隠れていろ。」
苺鈴
「うん。」

苺鈴は小狼を見ることができる路地に隠れた。

小狼と刀は武器を構えた。

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