Fanfic

新たなる試練

始まりの時

さくら達が正門を抜けると苺鈴が急に話をしだした。

苺鈴
「ねぇ、木之本さんも大道寺さんも今から時間ある?」
さくら
「わたしはあるよ。」
大道寺
「わたくしもありますわ。」
苺鈴
「今からお茶しに行かない?学校側のペンギン公園の入り口の近くに新しい喫茶店ができたんだって。今日宣伝のチラシが入ってたの。」

そう言うと苺鈴はカバンからそのチラシを出し、さくらと知世に見せた。

知世
「わたくしの家の新聞にもそのチラシが入ってましたわ。」
さくら
「ほぇぇ〜、わたし今日急いでたから見てないよ。」
苺鈴
「じゃあ、木之本さんのために今から行きましょうよ。開店から3日間オープン記念として30%オフなんだって。ね、ぜんは急げよ。」
さくら
「うん。」
知世
「えぇ。」
小狼
「ま、待て。苺鈴。今日は開店日じゃ・・・」
苺鈴
「行くわよ、小狼。早く行かないとお店が閉まるわよ。」

そう言って苺鈴は知世と一緒に先に歩いていった。

小狼
「お、おい。苺鈴!!」
苺鈴
「早く来ないとおいてっちゃうわよ〜!!」
小狼
「はぁ〜。」
さくら
「行こう。小狼君。」
小狼
「う、うん。」

そうしてさくら達はチラシに書いてあったお店の場所まで歩いていった。そしたら・・・

苺鈴
「どうして開いてないのよ〜!!!」
知世
「まぁ〜。」
さくら
「ほぇぇぇ〜!!」
小狼
「やっぱり」
苺鈴
「やっぱりってどういう意味よ、小狼!!」
小狼
「ちゃんと、チラシを読んだのか?」
苺鈴+さくら+知世
「えっ!?」

さくらと知世と苺鈴はチラシを覗き込んだ。そこに書いてあったのは・・・、

『5月15日AM10:00から開店』

苺鈴
「そんな〜!!」
知世
「ざんねんですわね〜。」
さくら
「本当だね。」

苺鈴は小狼の方へ向かっていった。

苺鈴
「知っているならどうして教えてくれなかったのよ!!」
小狼
「言おうと思ったらお前が先に行くからだろ!?」
苺鈴
「何よ!!着く前にも言えるでしょ。それなのに着いてから言うなんて・・・。」
小狼
「そ、それはだな。お前たちが楽しそうに話していたから言えなかったんだ。」
苺鈴
「・・・・・・。そうだったの。ごめん、小狼。」
小狼
「いいんだ、苺鈴。」
知世
「どうやら収まったようですわ。」
さくら
「そうだね。」
知世
「さくらちゃんも李君と喧嘩したことはありますの?」
さくら
「えっ!?な、ないよ。」
知世
「仲が本当によろしいのですわね。」
さくら
「・・・・(照れている)」

さくらの顔が赤くなっていった。

苺鈴
「木之本さん、どうしたの?顔が赤いわよ。」
小狼
「大丈夫か?」

そう言いながら苺鈴と小狼が近づいてきた。

さくら
「うん。大丈夫だよ。」

さくらが微笑む。それを見た小狼の顔も赤くなっていった。

苺鈴
「どうしたのよ、2人とも。」
小狼
「なんでもない。」
さくら
「なんでもないよ。」

2人の声がそろった。

苺鈴
「本当にお似合いの恋人同士だわね。そう思わない?大道寺さん。」
知世
「えぇ、まったく。」

さくらと小狼の顔がさらに赤くなる。

苺鈴
「さ、帰りましょ。」
知世
「はい。」
さくら
「うん。」
小狼
「あぁ。」

そして、4人はペンギン公園へと向かっていった。

さくら
「明日、また来ようね。瑛二君と刃君も連れて。」
知世
「いいですわね。明日土曜日ですし学校が早く終わりますから、ついでにこの町を案内してあげたらいいのでは?」
苺鈴
「それいいかも。」
さくら
「そうだね。明日瑛二君と刃君に聞いてみよ。」

話しているうちにペンギン公園に入った瞬間、

『ユラッ』(月峰神社でメイズのカードが発動した瞬間みたいな感じ)

さくら
「な、なんなの?この感覚。」
苺鈴
「どうしたの、小狼。」
小狼
「わからない。でも、ものすごい魔力を感じる。」
小狼
「苺鈴、大道寺と離れるな!!」
苺鈴
「なんだかよくわからないけど、わかった。さ、大道寺さん。こっちへ。」
知世
「はい。」

知世と苺鈴は草陰に隠れた。一瞬、さくらのポケットが光った。

小狼
「?・・・なんだ、今の光は。」
さくら
「わからない、・・・このポケットにはたしかさくらカードが・・・。」

さくらはそう言ってポケットからカードを出した。さくらがポケットからカードを出した瞬間、カード1枚1枚が光に覆い包まれ宙に飛び円を描くように回りだした。

さくら
「小狼君。カードさんたちが・・・。」
小狼
「一体どうしたんだ。」
さくら
「ケ、ケロちゃんに聞かなきゃ!!」

さくらがその言葉を言った瞬間にカードを覆い包んでいた光がカードから離れ、どこかに消えてしまった。そして、宙を飛んでいたカードはさくらの手に戻っていった。まるで、何もなかったかのように。

知世
「さくらちゃん!!」
苺鈴
「木之本さん、小狼。」
さくら
「知世ちゃん。」
知世
「さくらちゃん、おけがはありませんか?」
小狼
「苺鈴たちは大丈夫だったのか?」
苺鈴
「えぇ、なんともなかったわ。でも、さっきのは一体なんだったの?」
小狼
「わからない。大丈夫か、さくら。」
さくら
「うん。なんともない。カードさんたちも・・・。」
小狼
「カードのことはケルベロスに聞いたほうがいい。」
さくら
「うん。」
苺鈴
「とにかく早く公園を出ましょ。まだ何が起こるかわからないし。」
小狼
「そうだな。あとのことは公園を出てからにしよう。」
さくら
「うん。」
知世
「わかりましたわ。」

そう言って4人は走って公園をでた。さくら達のいた場所から離れた木の上からさくら達を見ている者達がいた。1人の男は左手に杖を持ち、右手に先ほどの光の球を持っていた。そして、もう1人は自分の身長より長いナギナタの様なものを持っていた。

瑛二
「ようやく手に入れた。かのクロウ・リードをも超す魔力のコピーを。あとはさくらちゃんのカードの回復を待ち戦うだけだ。」
「そうだな。どれくらいの回復力だと思う。」
瑛二
「わからない。しかし、コピーしたのは約半分ぐらいの魔力だから夏休みまでには回復するだろう。」
「それまでは友達付き合いか。」
瑛二
「いいじゃないか、べつに。仲良くしたって。向こうの戦う時のショックがでかいだけさ。」
「ふっ。」
瑛二
「そろそろ帰ろう。ケルベロスがここに来たら俺たちのことがばれる。」
「あぁ、わかった。」

そうして2人は姿を消した。その頃、公園を出た4人は話し合っていた。

苺鈴
「このあとどうするの?」
小狼
「今日は帰ろう。俺がさくらを送っていく。」
さくら
「みんなでわたしの家に来てよ。ケロちゃんにさっきのことを聞いたほうがいいし。」
小狼
「しかし・・・。」
知世
「大丈夫ですわ。遅くなってもわたしがお送りしますから。」
小狼
「そんなことじゃなくて・・・。」
さくら
「お願い・・・。」
小狼
「・・・わかった。苺鈴はどうする?」
苺鈴
「わたしも行くわよ!!あたりまえじゃない!!」
小狼
「そうか。じゃあ、行こう。」

そうして4人はさくらの家に向かった。

『ガチャ』(玄関の戸を開ける音)

さくら
「(あれ、玄関が開いてる。)ただいま。」
雪兎
「お帰り、さくらちゃん。」
さくら
「ゆ、雪兎さん。どうして。」
桃矢
「俺が呼んだんだよ。さくら、遅かったじゃないか。」
さくら
「うん、ちょっと。」
桃矢
「?・・・。」
雪兎
「あれ、知世ちゃんたちも来てたんだ。」
知世
「はい。おじゃまします。月城さん、お久しぶりですわね。」
雪兎
「本当に久しぶりだね。後ろの2人も。」
小狼+苺鈴
「こ、こんにちは。」
雪兎
「こんにちは。」
さくら
「みんな入ってきて。先にわたしの部屋に行っててよ。」
知世
「わかりましたわ。」
小狼
「うん。」
苺鈴
「わかったわ。」

小狼と苺鈴と知世は二階に上がった。

桃矢
「さくら、今日は父さん、遅くなるから晩飯いらないって。その代わり雪が食っていくから。」
さくら
「そうなの?やった!!」
桃矢
「あと、今日は遅いからみんなにも晩飯食っていけって言っとけ。」
さくら
「うん、わかった。」
桃矢
「・・・おい、さくら。」
さくら
「なに?」
桃矢
「おまえ、大丈夫か?」
さくら
「大丈夫だよ、お兄ちゃん。」

『トントントン』(階段を上る音)

桃矢
「・・・雪。」
雪兎
「なに、桃矢。」
桃矢
「あとでさくらの部屋に行ってやってくれ。なにか困っているみたいだから。」
雪兎
「うん、わかった。お茶を持っていく時に聞いてあげるよ。」
桃矢
「サンキューな。お前も、もう1人のお前も。」
雪兎
「そんな礼なんて言わなくてもいいよ。さくらちゃんのためだから。それに・・・、桃矢の頼みだからね。」

さくらが自分の部屋のドアを開ける。

ケロちゃん
「さくらー!!今、小僧たちから聞いたで。大丈夫やったか?怪我はないか?」

さくらを心配そうに見つめるケルベロス。さくらはカバンを机に置き、

さくら
「大丈夫だよ。わたしにはなんにもなかったから。」
ケロちゃん
「そうか。それならいいんやけど。」

『トントン』(ドアをノックする音)

さくら
「はーい、どうぞ。」
雪兎
「お茶、持ってきたよ。」
さくら
「ありがとうございます。」
雪兎
「みんな、今日は遅いから桃矢が夕ご飯ここで食べていけって。いいかな?」
知世
「さきほどさくらちゃんに聞きました。お言葉に甘えさせてもらいます。お家にもお電話しましたから大丈夫です。」
雪兎
「そう、そちらのお2人は?」
小狼
「俺たちは結構です。な、苺鈴。」
苺鈴
「えぇ。」
さくら
「食べていって。お願い。」
小狼
「さくら・・・」
苺鈴
「木之本さん・・・。」
小狼
「じ、じゃあ。お言葉に甘えて。」
苺鈴
「わたしもお願いします。」
雪兎
「はい、わかりました。じゃ、ちょっと待ってて。桃矢に言ってくるから。その間にお家に電話しといて。」
小狼+苺鈴
「はい。」

そう言って雪兎は下に下りていった。雪兎に言われたとおりに小狼と苺鈴は家に電話をかけた。そうしているうちに雪兎が戻ってきた。

雪兎
「ごめん、遅くなって。」
小狼
「いえ、俺たちもいま、電話をし終えたところですから。」
雪兎
「そう、それはよかった。それじゃあ、本題に入ろうか。」

そう言うと雪兎はさくらの部屋のドアを閉めた。

さくら
「どうして、雪兎さんが。」
雪兎
「さっき、桃矢に頼まれたんだよ。さくらちゃんの悩みを聞いてやって欲しいって。」
さくら
「お兄ちゃんが・・・・。ありがとうございます。」
雪兎
「いいよ。お礼なんて。で、さっそく話を聞こうか。それとも、もう1人の僕のほうがいいかな?」
さくら
「お願いします。」
雪兎
「わかった。」

『バシュー』(変身する音)

月(ユエ)
「それで、話とはなんだ?」
ケロちゃん
「さくらのカードがなんかなったらしい。」

ケルベロスとさくら達は今日あったできごとを月(ユエ)に話した。

月(ユエ)
「そういうことか。」
ケロちゃん
「どう思う?月(ユエ)。」
月(ユエ)
「わからない。今までそんなことはなかったからな。クロウのときも・・・。」
ケロちゃん
「そうやな。ま、1回カード出してみぃ。」
さくら
「うん。」

さくらはカードをすべてケルベロスに出した。

ケロちゃん
「これは!!」
さくら
「どうかしたの?カードさんたち。」
月(ユエ)
「なにものかに魔力をコピーされたな。」
ケロちゃん
「そうみたいやな。」
さくら
「コピーって?」
月(ユエ)
「コピーとは相手のものをもうひとつ作るんだ。だが・・・」
ケロちゃん
「だが、魔力とかそういうもんはコピーする時オリジナルよりも力が弱くなってまうんや。」
小狼
「だが、コピーじたいできるものなのか?このカードはクロウ・カードと一緒で持ち主以外は使うことができないはず。」
ケロちゃん
「そのはずや。でも、こいつをコピーしたやつはすんごい魔力を持ってることになる。」
知世
「どうしてですの?」
月(ユエ)
「クロウ・カードやこのさくらカードは本来コピーとかはできないはず。なのに、こいつは約半分コピーしている。1枚以外は。」
苺鈴
「1枚以外ってどういうこと?」
ケロちゃん
「さくらが手に入れた53枚目のカード。この『希望』のカードだけはまったくコピーされてない。あいてがこのカードのことを知らんかったんか、それとも何かの力がかかったんかは知らんけどな。」
さくら
「ケロちゃん、そのコピーされた半分の魔力はどうなるの?」
ケロちゃん
「カードを仕舞ってる本があるやろ?あの中にずっと入れてたら魔力は回復してくる。大丈夫や、さくら。」
知世
「よかったですわね、さくらちゃん。」
小狼
「よかったな、さくら。」
苺鈴
「よかったじゃない。木之本さん。」
さくら
「うん!!」
桃矢
「お〜い!!晩飯できたぞ〜!!今日はお好み焼きとたこ焼きだ!!」
ケロちゃん
「お・こ・の・み・や・き!!た・こ・や・き!!!わいの好きなもんばっかや〜!!!はよいくで、さくら。」
さくら
「月(ユエ)さん今日はありがとうございました。」
月(ユエ)
「・・・・。」

『バシュー』(変身する音)

雪兎
「話は終わった?」
さくら
「はい!終わりました。今からご飯です。行きましょ、雪兎さん。知世ちゃんも小狼君も苺鈴ちゃんも食べにいこ。」
知世
「はい。」
小狼
「あぁ。」
苺鈴
「えぇ。」

そして、みんなで楽しく夕食を食べたのであった。

〜第二部・完〜

▲Page Top(T)

←Back(B)

© 2003-2006 sarasa