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名もない花

『ここ、どこだろう?』

少女は辺りを見渡すが、真っ白で何も見えない。

霧が掛かっているのだろうか?

そう思ったが、これは霧ではない。

これは、花びらだ。

真っ白の花が風で舞い、何かを守っている…。

『そこに誰かいるの?』

少女が尋ねた瞬間、急に風が止まった。

そして、少女は理解した。

ここは、白い花が一面に咲いている花園だと。

目の前には大きな木があった。

木の下に小さな女の子がいる。

『あなたは誰?』

女の子は答えなかった。

もう一度尋ねようとするが、大きな声に遮られた。

「起きろ、桜!」

声が響いた途端、再び風が強まり花が舞う。

少女・桜は女の子や美しい花園を見つめていた。

見えなくなるまで、ずっと…。

〜第1話・完〜

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