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Desire

さくらの予感は的中していた。

「桂樹が犯した罪・・・。それは父さんを殺(あや)めたんだ・・・」

「ええ?!」

さくらはやっとの思いで声を上げる。

「どうして? どうしてそんな事っ・・・」

さくらは問う。

「俺は・・・父さんが殺される一部始終を・・・見てしまったんだ・・・。それからどうしても桂樹を赦(ゆる)す事は出来なくて・・・」

「どうしてお父さんが殺されなきゃならなかったの?」

その問いはもっともだ、と桃矢は思った。

「・・・多分、桂樹は母さんを独(ひと)り占(じ)めしたかったんだろう・・・。母さんが父さんと結婚する事で取られたと思ったんだ・・・。そして、犯罪に手を染めるようにした・・・。桂樹は自分以外の誰も見て欲しくない、自分以外の誰も愛さないで欲しい・・・、そう思ったんだろう。じゃなきゃ・・・わざわざ俺がいた軍隊に捕まる様な事はしないだろう」

「それで・・・記憶を・・・?」

「ああ。多分・・・さっきも言った様に母さんには誰も見ず、誰も愛さず・・・という状態にしたんだ。そして・・・俺から大事な存在をどんどん奪っていく事に・・・」

桃矢が言い終わらないうちにさくらは叫んでいた。

「そんなの・・・そんなの間違ってるよ・・・! そんなの・・・幸せになんか・・・なれないよ・・・」

さくらの声が泣き声だった事に桃矢は気付いていた。

「・・・泣きたい時は思い切り泣いた方がいいぞ・・・」

桃矢はそれだけ言うのが精一杯だった。

さくらは大声を上げて泣いた。

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