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Desire

桂樹が犯した罪・・・。

それはさくらと桃矢の父親・木之本藤隆を殺したのだ。

当時さくらは幼かった為、憶えてはいないが桃矢は憶えている。

何故なら犯行現場の一部始終を見てしまったからだ。

桂樹は、撫子の結婚に反対していた人物の一人である。

藤隆に撫子を取られたと思い、桂樹はどんな手を使ってでも別れさせたかった。

・・・もっとも桂樹の思い描いている別れが「永遠の別れ」になるとは藤隆は勿論、撫子や桃矢も夢にも思っていなかった。

しかし、そこでおとなしくしていられる訳がなかった。

桂樹は、藤隆が一人になるのを待ち後ろから鈍器(どんき)のようなもので後頭部を殴り失神させた。

そして、その間に藤隆の息の根を止めたのだ・・・・。

桃矢はその一部始終を見てしまったのである。それ以来、桃矢は桂樹の事が更に嫌いになっていったのだ。

そして撫子の記憶から藤隆の記憶を総て消去(しょうきょ)させる為に、犯罪に手を染めたのだ。

勿論、桂樹自身がこれ以上罪を重ねるわけにはいかなかった・・・。これは「逃げ」であるが。

そこで古くからの知り合いである霧嶋大樹(きりしま・だいき)に罪を被ってもらったのだ。

重要機密を巧(うま)く持ち出せ、と指示したのは言うまでもなく桂樹だった。

〝ATLAS〟で桃矢が働いていた事も全てを知った上での犯罪である。

死ぬより辛い目に遭わせたのだ・・・。父の命を奪うばかりではなく、母の記憶を消し去る・・・。それを桃矢にやらせようと最初から考えていた。

全て自分の思い通りになると考えていたのだろうか。

しかし、撫子の記憶が消去されてからは全く消息がつかめていないのが現状である。

羽柴たちは、彼を逮捕できるのだろうか・・・。

そして、桃矢はこんな残酷な事をさくらにどう伝えるかが問題である。

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