Fanfic

Desire

ふと、桃矢の視界にある人物が飛び込んできた。

あれは・・・。

すると、隣にいる雪兎が気付く。

「どうしたの、とーや」

「・・・・・・」

雪兎は桃矢の視線の先にいる人物を確認する。

「・・・・・・あ」

桃矢はコクリと頷いた。

仕方ない。責められているのは慣れている・・・・。そんな事を頭に思い描きながらその人物の名を呼んだ。

「・・・・・・園美さん」

ふとその声に園美は振り返る。

「桃矢君! 月城君まで! 今日は忙しいところ参加してくれて二人ともどうも有難う。思う存分楽しんでいってね」

にっこりと笑いながら園美は言う。

しかし、彼女のその声は今にも泣き出しそうな声であったことに二人は気付いていた。

「お久しぶりです」

知世が挨拶をする。

「ああ・・・。さくらの面倒見てくれて有難う・・・。その・・・何だか押し付けるような形になって・・・」

知世は遮(さえぎ)るように言う。

「いいえ、そんな事はありませんわ。私はさくらちゃんの幸せな笑顔が見られればそれでいいんですの」

本当にさくらと同い年かと思う程、大人びた発言だと桃矢は思った。

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