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タイセツナヒト

パソコンルームはモニターが10以上もあり、端っこにソファとテーブルがあった。小狼と桜と稔はソファに腰をかけ、柚姫はお茶とお菓子を用意していた。

「木之本様、李様お茶でございます。どうぞ。稔様も」

「ありがとう。柚姫。さて、李さんは何か聞きたいことがありそうだね」

「あの・・・さっき言ってた『ちょびっツ』ってなんですか?」

「ちょびっツはね人型のパソコンで世界のパソコンにも影響を及ぼすほどの力を持つパソコンなんだ。パソコンだけじゃない。家電製品はもちろん電気、ガス、水道の供給もすべてコンピュータ制御。つまりコンピュータにかかわるものすべてを止められることのできるパソコンなんだ。」

「なんでそんなパソコンが作られたんですか?」

「千歳教授がいるでしょ。あの人の元旦那さんが子供を産めない千歳教授のために作ってたんだ。そのころその旦那さんは人型パソコンの開発のために研究をしていて、千歳教授のために作ったのもあるけど試作品として作ったというのもあるんだ。あの『ちょびっツ』は。そして起動して学習ソフトも入ってたからいろんな言葉をしゃべって本当の娘のようになったんだ。だけどある日そのパソコンは元気がなくなってきて・・・・千歳教授もその旦那さんも心配だからもう一体作ったんだ。名前は『エルダ』。あっちなみに最初に作られたほうの名前は『フレイヤ』。そのフレイヤが少しずつ元気を取り戻していったんだけどある日・・・その2体の双子のパソコンは暴走をしたんだ・・・。」

「なぜ・・・・?」

「・・・・・その旦那さんが交通事故で亡くなったんだ。2人の目の前で・・・それで2人が悲しさのあまりパソコンのデータが暴走したんだ。でもすぐ千歳教授が気づいて何とか一部の停電ですんだんだけど・・・・。」

「けど・・・・」

「起動ボタンを消して・・・・もう何年も使われていない・・・」

「どうして・・・またつければいいんじゃないですか?」

「うん。でもまたつけたとき・・・また悲しい出来事があったらまた暴走するだろうからってつけてないって・・・・千歳教授が話してた。」

3人と1体(柚姫)は沈黙した。

「止められないんでしょうか・・・・」

「えっ・・・・」

「千歳教授を説得して・・・やめさせた方がいいです・・・俺・・・千歳教授に話してきます」

「小狼君!!!できないと思う・・・・。だってこの遺跡発掘調査隊には超能力者チームがいるんだけどそのチームでもだめだった。もちろん私にも力があったからやってみたけどだめだった。だから・・・・!!」

「でも・・・・止めないと・・・・どうすることもできないから・・・」

小狼は部屋を出て行った。

桜は小狼を追った。さくらは中学、高校の時陸上部で走りでは誰にも負けたことがないので小狼にはすぐ追いついた。桜は小狼の前に止まった。

「待ってよ・・・・どうしても止めるの・・・。」

「稔さんから聞いたことが本当なら止めるしかないだろ」

「・・・・そうだけど」

「教えてくれ。その遺跡ってどういうものなんだ」

「・・・わかった。研究室に調査資料があるから来て」

2人は研究室に行った。

桜は研究室の棚から調査資料を取り出した。

「えっと・・・これ。名前はクロウ遺跡っ言うんだけど」

「クロウ遺跡だって!?」

「小狼君知ってるの?」

小狼は無言で難しい顔をしている。

「・・・・・・・どうしたの?小狼君」

「(我に返る)ごっごめん・・・・それより千歳教授は?」

「もう地下かもしれない」

「早く行かないと・・・・俺はその遺跡の門をこの力で開けたことがある」

「・・・・・!!分かった。行こう」

2人は地下に向かった。地下に着いたときにはスタンバイしていた。地下室は長い机に1台ずつパソコンがあった。ずっと前のほうに接続端子がつながれた2台のパソコンがありその手前に千歳教授がいた。

「千歳教授!!!やめてください」

だがその声は千歳の耳には届かなかった。

「千歳教授。スタンバイ完了です。」

「分かりました。起動を開始します」

『Chobits』と呼ばれる2体のパソコンがダイヤモンドを越える光を放った。

数分後光が収まった時にはみんな倒れていた。

「・・・ん・・・・おい、大丈夫か」

「あっ・・・・小狼君・・・一体何が起こったの?」

「分からない。それより千歳教授は」

小狼達は前方に向かった。そこには倒れた千歳教授がいた。

「千歳教授・・・大丈夫ですか?」

「う・・・・・大丈夫よ・・・」

「やっぱりやめといた方がいいですよ。」

「・・・・・・」

「木之本さんから話を聞きました。クロウ遺跡の門を開けたいんですね。」

「ええ。でも超能力者でも開けられなかったし、どんなに調べようとしても何かの力に阻まれて調べられないのよ」

「・・・・・俺その遺跡の門開けたことがあるんですよ。」

「本当なの?」

「ええ。クロウリードと言う大魔術師がいて、あの門の向こうには『何か』を封印したと言われています。俺はそのクロウリードの母方の一族の人間なんです」

「母方の一族というと・・・李家!!」

「はい。俺はそこの十五代目当主です。ですが俺はまだ未熟ですし、考古学の夢があったので今は母上に代わりに李家をまとめていただいているんです。」

「門を開けたって言ったわね・・・・それは何年前のことかしら?」

「五年前です。俺が高校2年生のときに・・・」

「どうして中国の方に戻られたの?」

「・・・・ちょっといろいろあったんです。だから俺にあの門を開けさせてください」

「わかりました・・・・」

千歳は笑顔になった。

小狼はその場を去り研究室に戻った。桜はあとを追った。

「小狼君・・・・門を開けたんだ」

「ああ。」

「さっき『いろいろあった』って言ってたけど何があったの??」

「話せないことなんだから・・・ちょっと・・・」

その後調査をして、やっと終わった時にはもう午後の11時を回っていた。

「知世・・・・・俺はこれでよかったんだよな」

小狼はそう思い帰って行った。

刀隠神社の御神木の下の墓の前には黒いマントをかぶった男がいた。

「姉さん・・・・・」

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