十二国の植物

いろいろとネタを考えてますと、壁にぶつかることが多々あります。はたしてこれは、十二国にもあるのだろうか?という疑問です。何と言っても野木から新しい植物も生まれるという世界。難癖をつけるのは野暮というもの。しかし自分なりに一線は必要だろうということで(※主に陽子に何を願ってもらうか、のため/笑)。
管理人の十二国二次創作においては、南北アメリカ&オーストラリア固有の動植物は十二国には存在しない、ということにしてます。
一応、根拠としては、
○アメリカ大陸と交易が始まったのが1492年以降(オーストラリア大陸は1606年以降かな?)
○小松三郎尚隆が即位して500年、胎果の王&麒麟はいなかった。
○延王&延麒は、応仁の乱(1467-77年)の後、おそらく1500年前後の倭から流されてきた(初版出版1992年から推測)。
○日本で初めて唐辛子が記録されたのが1542年(ポルトガル宣教師が大友義鎮に献上/諸説あり)。
これらを考え合わせると、延王は唐辛子の存在を知らないと思うのが妥当ではないか、と思ったのです。
アメリカ原産の植物として世界を席巻したのは、おそらく唐辛子が最速だと思います。延王が唐辛子(アメリカ大陸の植物)の存在を知らないなら、十二国の誰も路木に願うことはできません。ということで十二国の植生にアメリカ大陸原産の植物はない、という設定をでっちあげたのでした。こうして考えると、十二国に辛い料理ってあんまりなかったりして。
ユーラシア大陸、アフリカ大陸の植物については、正直、何があっても不思議ではないと思ってます。何と言っても地続きですし。
という訳で、綿花も十二国にあるだろうと思ってます。慶と範以北の国では、毛や亜麻で織られたものが一般的で、綿織物はそれよりも高く、最も高価なのは絹ではないかと。慶と範以南の国では、綿や麻で織られたものが一般的で、毛織物は割高、やはり一番高いのは絹。慶や範では、毛、亜麻、綿、麻は、ほぼ同程度、絹だけが高いといいなぁ。そうすると範が匠の国、氾王が衣装に煩いのも説明できると思ったりして。範の織物文化って、何だかすごそうな気がします。


SFな十二国


「高度に発達した科学は魔法と区別がつかない」というのは、アーサー・C・クラークの言葉だったように思います。十二国を読み返す度に、実はこの言葉を思い出します。

十二国世界は、SFな世界だなぁと管理人は思ってるのです。
理由としては、
○システム化された王選択と、マニュアルのような太綱。
○ほぼ完璧な人口管理と土地管理、生物管理。
○平たいと思われる大地。
…根拠として、弱いのは百も承知ですが(笑)しばし管理人の戯言にお付き合いください。

一番、疑問だったのは里木システムだったりします。卵果をみると、SFで見かける人工子宮を思い出すのです。そしてシモネタな話で申し訳ないですが、あの世界に妓楼があるということは、セックスは存在しているのでしょう。当然、肉体もそういう仕組みになっていると思います。
天が最初から里木システムを採用し、人間を作ったのだとしたら、生殖機能は不要ではないでしょうか。そもそも性別さえも必要なのか?と思います。性別は進化の必然ともいえ(諸説あり)、天が創造した十二国の世界に進化は存在しないはずです。
けれど妖魔や妖獣以外の動物には性別があり、人間にあるように動物にも植物にも、生殖器官は存在するのでしょう。それは進化の結果というより、まだ退化してないのだ、と判断したくなります。
まだ退化していない、ということは、何処か別の場所で進化したということです。そして、十二国の世界に移された。『月の影影の海』下巻で楽俊が語った神話に「十二人の人が残った」という表記があるため、あながち間違ってはないのかもしれません。
生き残りが十二人では、絶滅は免れない個体数です。これを再び増やすために、そして制御するために採用されたのが里木によるDNA管理システムとすると、SFな雰囲気が満点です。
雲海の水は、本当に水なのか?案外、地上付近の空気よりは軽く、天上の空気よりは重い別の液体なのかも。
階段の呪は、一種の空間制御システム(どこでもドア/笑)。
仙になると、体内で休眠していたナノマシン(卵果内部で移植)が活性化して、傷つきにくく傷が治りやすく、不老になる。
冬器とは、ナノマシンを破壊するナノマシンを搭載したもの。
妖獣や妖魔は、体内に半重力フィールド機構をもっている。

…管理人は、ときどき意味のない妄想を脳内構築しております。はは。