第1章 秋を求めて福島の旅


 今回は、紅葉と秋の味覚を求めて、福島から山形へと2泊3日の予定で石巻を出発したのは連休初日の10月6日でした。
 前日の雨もあがり、朝から晴天となり、アラモ君は今日も快調に三陸自動車道を南下し、『岩沼IC』から国道4号線へ、更に南下を続けます。渋滞にも遇わず福島県へと入り、伊達から国道399号線で飯坂温泉を抜け、通称『フルーツライン』の途中から、いよいよ最初の目的地『吾妻小富士』に登るべく、『磐梯吾妻スカイライン』へと入りました。紅葉の吾妻小富士
 ところがアラモ君、高湯温泉を抜けるまでは快調だったのですが、その先の急勾配でギアを『セカンド』に落とすと、あの悪夢の『黒煙』をお尻から吐いているではありませんか。かなりの急勾配とカーブの連続なので、多少の黒煙はやむを得ないのかなとは思ったものの、『あの悪夢が再びか』とかすかな不安がよぎりました。
 とは言うものの山頂に近づくにつれ、辺りは素晴らしい紅葉で埋め尽くされ、その美しさには圧倒されました。黒煙も道路が平坦になるにつれ出なくなり、無事頂上の『浄土平駐車場』に着きましたが、なんとこの駐車場、有料ではありませんか。『スカイライン』自体1、570円も取られたのに更に駐車場も有料とはちょっと驚きましたが、この紅葉の素晴らしさに免じて妻ともども許してあげる事にしました。駐車場は土曜日にもかかわらず満車状態でほとんど空きがありませんでしたが、誘導の叔父さんが我が家のアラモ君を大型と勘違いしたらしく、マイクロバス用の駐車場に誘導してくれたので、レストハウスのすぐ傍に止めることが出来ました、ラッキー。
 吾妻小富士の山頂に立つ「もも」車から外に出るとさすが標高1、600メートル、あまりの寒さに思わず上に一枚重ね着をしました。せっかくだから頂上まで登ろうと妻に話すとちょっと日和っていましたが、山頂が見た目は『指呼の先』なので、『よし行こう』ということになり「もも」を先頭に登り始めました。ところがこれが侮れません、かなりの急勾配にも関わらず、なかなか山頂へはたどり着かず、「もも」も結構へばってきた頃にやっと山頂へとたどり着きました。
 山頂はものすごい風で、耳が凍えるほどの寒さでしたが、その景色の素晴らしさは、近年でも五指に入る素晴らしさで、ただ圧倒されました。ただし寒さもなかなかのものでそそくさと下山をはじめると何と今度は向かい風、我が家の「もも」は耳をたなびかせながらの下山となりました。
 駐車場を出て一路、『五色沼』へと向うべくアラモ君は『スカイライン』から国道115号線へ。道路はアップダウンの続く山道のせいかアラモ君、時々お尻からうっすらと『黒煙』を吐いているようで、後続車が離れていくのがちょっと気がかりでしたが、それ以外は実に快適な走りでした。
 時間も午後1時を過ぎおなかも空いてきた頃、突然道端に大量の車とそれを整理するガードマンが。何かと見てみると道路脇の空き地に露天の出店が10軒以上、地元の産直品を売っているようです。食堂もあるようなので、ちょうど空いていたスペースに車を入れとりあえず見てみる事にしました。
 『万作農園』なる看板を掲げたお店兼食堂で、最初は正直あまり期待もせず、『立ち食い蕎麦』でもと思ったのですが、中に入ってみるとお勧めは『きのこご飯』と『きのこけんちんうどん』でいずれも700円とリーズナブル、『ダメモト』でとそれを一品づつ注文して座敷の席に着き隣を見ると、こぎれいな器に山盛りの舞茸ご飯、うどんもこれまたおそろいの粋な器に山盛りのきのこや野菜、これはもしかしてと周りを見渡すとテーブルに山盛りの漬物が置いてあり、なんとこれはサービス。混んでいるにも関わらず10分も待たずに注文の品が出てきたので食べて見るとこれが実に美味。きのこご飯には舞茸をメインにきのこがこれでもかと入っており味噌汁は天然なめこ汁、『けんちんうどん』もきのこ、芋、白菜、人参、ごぼう、etc、etc。ボリュームもかなりあり、途中で交換しながら食べ終わったときには二人とも満腹になっていました。
 我が家は二人とも安くておいしい食べ物に当るとそれだけで実に幸せな気分になるという特異な体質で、これだけで今日は一日ハッピーなのです。その後、露店をのぞいてみると何と天然舞茸が山盛り(本当に山盛りなのです、写真を撮らなかったのが大後悔)でたったの1、300円。まだ旅は初日なので迷っているとお店のお姉さん(うっかりおばさんと呼んで怒られた)が新聞紙に包んでおけば4、五日は大丈夫との事、思わず買ってしまいました。
 気分は超ハッピーになったところでガードマンの適切な誘導で再び国道115号線へ出ると次の目的地『五色沼』は目と鼻の先、ものの2、30分で到着しました。ところがさすがに連休、駐車場の手前から路駐の車がいっぱいなのです。ダメモトで中まで入っていくと運の良いことに一番奥の沼の近くのスペースがちょうど一台空いた所へ誘導のおばさんじゃなくてお姉さんが誘導してくれてまたまたラッキー。こんなについて何か悪いことがなければいいが・・・。
 とにもかくにも車から降りてとりあえずそばの『毘沙門沼』へ。かなりの人でしたが「もも」を連れちょっと散策した後、妻が目をつけたのはなんと『貸しボート』。係員に妻が聞いてみるとなんと『ワンちゃんもOK』との事、ちょっと無謀かとも思いましたが料金も30分で700円と言う事なのでこれまたダメモトということで、「もも」チャンついにボートに挑戦。ボートに乗る「もも」
 とりあえず乗込みましたが「もも」はすっかり緊張して尻尾を巻いたまま、最初は妻が抱き上げようとしても固まって動こうともしませんでした。しかし10分ほどたつと少し余裕が出てきたのかボートの端から鼻先を出して様子を見るように『クンクン』。
やがて15分を過ぎる頃にはすっかり余裕が出来て水面に浮かぶ藻や果ては水鳥を見つけては大喜び、とりあえず「もも」ちゃんボートはクリアしました。妻もまさか「もも」とボートに乗れるとは思っていなかったので能登で遊覧船に乗って以来の大喜び、ここまでは最高の一日でした。
 その後時間もまだ余裕があったので桧原湖の周囲を一周し『道の駅裏磐梯』をひやかし、今日の宿泊予定地である喜多方市の『道の駅喜多の郷』に着いたのはまだ午後4時半前でした。
 まだ駐車場はかなり車が多く迷った末に奥にある温泉の脇にアラモ君を止めPキャンの態勢をとり、早速お風呂へと向いました。なんとお風呂は五時を過ぎるとたったの300円、それで露天風呂もあるのですから堪りません。でも、ということは五時を過ぎると混み出すということで、案の定、体を洗い終わり露天風呂でくつろぐ頃には洗い場は一杯で立って待っている人も数人いるほど。泉質も程よく体も温まり車へ帰ると早速ビールを一気飲み、まさに至福の時間です。夕飯は今日買いたてのきのこを使ったきのこ汁と途中でゲットしたお握りと熱燗。もう言うことはありません。
 後は寝るだけということで9時前に「もも」を散歩に連れ出すと、なんと目が点。我が家のアラモ君の並びになんとキャブコンが五台、更に入り口側の駐車場にもバンコンやらバスコンやら牽引やらのオンパレード。これには驚かされました。更にハプニングは続き、道の駅のトイレに行ってみるとなんとほとんどが使用不能になっているではありませんか。我が家のアラモ君にはトイレがついているので安心ですがバンコンの人達は大丈夫なのかとちょっと心配しつつも妻は隣で高いびき、小生もそれに混じって早々の就寝となりました。