Inside Farming Vol.65 (Japanese) 最近、政治がおもしろい?! 最近、政治が少しだけ面白くなってきているという評判が、ノンポリの私の周りでさえ専らだ。 まず国政。ここ数年、自民連立政権に"あきらめ"を感じていたハズなのに、ニュースで流れる小泉新総理の国会答弁を聞くと、なんとなく既成の枠組みを打ち壊す可能性を感じ、なんとなく支持してしまうし(それがノンポリということか?)、巷では適否の評価が分かれているらしい田中外相の行動も、機密費問題やあの南米の大使館占拠事件で感じた慇懃な印象の"伏魔殿"に対して頑張っているなっと、ちょっと応援してみたくなる(逆に、どうして自民党の中から身内大臣を批判してまで官僚機構の改革を妨げる勢力があるのかな?野党も官僚機構の改革を推進する立場なのにどうして批判ばかりしているように見えるのかな?ノンポリらしい疑問)。 長野県政も相変わらず話題が多い。例えば全国的に公共事業に対する考え方を問うた知事の「脱ダム宣言」。環境保護の立場と治水の立場(もうひとつ利権の立場・・いえいえ産業振興の立場というべきでしょうか・・があるようだが)の均衡から、これを支持しない人がいても当然だし、問題も多いと思うのだけれど、県政の既存の立脚点を見直したという"意義"を感じ注目してしまう。最近出された県庁の記者クラブを廃止する「脱記者クラブ宣言」は、最大派閥の県政会や一部県内メディアは疑問を投げかけていたが、一般のジャーナリストには時代の流れとして受け入れられている(と私は思う)。 知事が全県を周って、住民の声を"ひざ"を突き合わせて聞く"車座集会"もコンスタントに行われている。知事が地元に来るという今までなかった"若々しく行動的で新鮮"なスタイルは好評のようだ。その集会の準備のために、知事に対し事前に問題点や知識を整理しレクチャーしたり、集会後にはそこで出た問題や意見を整理して政策を作る作業をしている「政策秘書室」の県職員に活気があるという良い評判も私は聞いた。 どちらも、なにか新しい発想と行動力で現状打破をしてくれそうな気分を感じさせてくれるから、政治が面白そうに見えるのかもしれない。それだけ現状に停滞感や閉塞感が蔓延している証拠なのかもしれないが・・。 ところで、私がノンポリなのは、政治に対して「なんとなく良さそうな時は支持するが、駄目そうな時は支持しない」という、かなり"非道"なスタンスでいることに起因する(このスタンスは政治についてだけだ・・と思いたい)。一度支持すると決めたら、最後まで支持しようという気がそもそもない。だから、いつ不支持になるかは分からないし、もっとすばらしい政治家が出てくれば、きっと其方になびいていってしまうだろう。そして無党派といわれる多くの人はそうなのではないのかな? だから逆に政治家はたいへんだと思う。いつでも有権者が共感できるブランニューな政策を打ち出さなくてはならないし、たとえ政策を打ち出したとしても、一つの政策に対して支持者がいれば、必ず不支持者がいる。穏健派がいれば急進派もいる。それらの意見をまとめ上げていかなければならないのだから。 加えて、リベラルなメディアはいつも批判的だし、有権者に至っては"やって当たり前"だと思っている。さらに、就任した翌日から首相・外相・知事のプロであることを要求されている。 たいへんだからこそ政治家には、次代を見据えたポリシー、高い問題解決能力、柔軟な発想と軽快なフットワーク、人を引き付ける強力なリーダーシップ、打たれ強い精神力、そして、私利私欲や見返りを求めない度量の大きさ、腐敗しないモラル、利権に対するしがらみの無さ、等々の全てが要求されているのだと思う。そして有権者はそんな政治家の登場を、何度もあきらめながらも、実は、いつも期待しているのだ。 ところで、私の住む町でも町長選挙がある。無関心を装っていても、身近な政治こそ本当は面白くなって欲しいと(ノンポリながらも)密かに思っているの今日この頃です。 Go to Inside farming index page kawai@wmail.plala.or.jp 写真、本文とも Copyright(C) 河合果樹園 |