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Inside Farming Vol.154


友人や先輩からの祝福に猛烈に感激、感謝


私が弁理士試験の勉強をしていたこの5年間は、お酒を飲みに行く機会を減らし、人に会う機会を減らし、年賀状を減らし、さながら「引き篭もる」ような生活をしておりました。それは、もちろん勉強時間の確保という意味もありましたが、一方では、自分の生活に自信がないので、人に会って話しをすることを恐れていたせいでもありました。

すなわち、弁理士試験の勉強をしている私の生活は、農業の友人達から見れば、「農業と特許事務所勤務とをどちらもちゃらんぽらんにやっている」状態であり、特許事務所側から見ても「仕事が半人前」の状態でした。また、農業以外の友人や先輩達から見れば「いまだに生活の基盤を確立できない」状態であり「いい年をして、ふらふらしている」状態だと思いました。生活に基軸がないのです。
不思議なことに引き篭もれば引き篭もるほど、他人の目を気にするものです。また、他人の目を気にするほどに、引き篭もるものです。そのため、多くの友人を減らしたものと思っていましたし、それは仕方のないことだと思っていました。

ですから、私の合格を知った友人や先輩たちが祝福の言葉を掛けて下さり、多くの祝賀会を開いてくれたのには、本当に幸せを感じました。
私が田舎に住んでいるせいかもしれませんが、地元の多くの友人や先輩は「弁理士」が何者なのか把握していませんし、その試験が難しいとか易しいとか、そんなことは関知しない事なのです。単に、私が5年も勉強を継続していた事実、合格という結果を手に入れた事実に対して、賞賛と祝福とを下さったのでした。合格を報告した瞬間に、無言で拍手をして下さった友人や先輩がいました。握手を求めて下さった先輩もいました。自分の事のように喜んで下さった先輩もいました。いずれも涙が出るほど嬉しかったです。
「弁理士」について知見のある友人や先輩方からも、お手紙やメールでお祝いと激励を受けました。離れていても合格に至る努力を推察して、認めてくださいました。心の底から嬉しい気持ちになりました。

結局、私の友人達は、私の生活を「ちゃらんぽらん」や「ふらふらしている」と見ていたのではなく「変化を求めて努力している」状態であると肯定的に見ていてくれていたのでした。そして、ある種の「共感」を持って応援していてくれたことも知りました。だからこそ、喜んでくれたのですね。本当にありがたいことです。この感謝の気持ちを、私は一生忘れないでしょう。早く皆様に恩返しができるように、弁理士として、地道な努力を重ねたいと思います。(2006/1/20)



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