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Inside Farming Vol.144


2次試験の論文試験って、こんな感じでした


 園主がチャレンジしている某資格試験の話題。

 7月4日に行われた論文試験は、5月に行われた1次試験に合格した者のみが受けることができる試験である。その合格者(すなわち論文試験受験者)の属性は、修士・博士資格を有する者が全体の64%を占め、園主のように行政書士資格を有する者が全体の11%を占めるというものである(このような合格者の属性は、論文試験の選択科目免除資格との関係によると推察される)。その中にあって論文試験に合格するためには、論文試験の終了時において、この実力集団の中で少なくとも1/4より上位にいる(相対評価)ことができなければならないと言われている。
 試験の内容は、必須科目の特許法は2時間で1800字、意匠法は1.5時間で1000字、商標法は1.5時間で1000字程度のボリュームの論文を書くというものである。従って、詰め込んだ知識を文章にして出力する筆力、及び総計5時間に耐える気力・体力・集中力が要求されるという過酷なものでもある。

 1次試験を突破したことだけでさえ園主にとっては誇りを感じる試験なのだけれど、今年は知識の充実を実感していたので、最終合格を視野に入れながら論文試験を受けることにした。そして、このような熾烈な競争を勝ち抜くために、園主は、1次試験の終了から論文試験までの間に他の受験生に負けない努力したという確証を持って試験に臨みたいと考えた(そして、その努力を実際に行った)。また、論文対策として、頭の中で文章構成する勉強のみで、実際にインクや万年筆で紙に論文を書く練習をしていなかったので、「論文試験日当日に腱鞘炎で文字が書けなかったらどうしよう(笑)と思うほど、実際に書き込みをしてみたりした」。これにより、少しでも精神的な優位性を持って試験に臨むことができると思ったし、実際に精神的には安定して試験に臨み、頑張ることもできた。

 しかし、実際に論文試験を受けてみると、こういった園主の努力を持ってしても、そうそう安易に合格できるほど現実は甘いものではないとも感じられた。

 その理由は、他の受験生も論文試験を受けるまでに、園主と同程度の努力をしていると実感したからである。例えば、園主の斜め前方にいた女性の受験生の細い利き腕には、手首から肩、首にかけて湿布薬が貼られていた。それが意味するところは、「論文試験日当日に腱鞘炎で文字が書けなかったらどうしよう(笑)と思うほど、実際の書き込みをしてみたりした」と笑い話にするはずの園主の努力を、彼女も当然のように実践していたという証明である。つまり、みんなが園主同様に本気で臨んでいる試験なのである。そんな本気の受験生集団の上位に食い込まなければならないわけである。そして彼らの多くは園主より相当に若く、優秀である。

 ただ漫然と過ぎていく日々の中で、何かに集中して入魂できるだけでも幸せだと思う。このチャレンジを楽しんでいる園主なのだけれど、若い優秀な競争相手たちを目の当たりにして、少々焦る。
 知れば知るほど、たいへんな試験に挑戦していたものだ。



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