和紙のミニ知識

 

 

 ◆ 雲竜紙(うんりゅうし) ◆
三またあるいは楮の地紙に、手ちぎりした楮の長い繊維を散らばせて雲形模様をあらわしている紙。
 ◆ 画仙紙(がせんし) ◆
本来は中国産の書道用紙の名称ですが、戦後中国の書道用紙を模倣して急速に増加した紙。
 ◆ 雁皮紙(がんぴし) ◆
雁皮を原料として漉いた紙。古代に斐紙・中世に鳥の子紙と呼ばれたもので、楮紙と混ぜて漉いていることも多い。
 ◆ 局紙(きょくし) ◆
明治初期、印刷局が公債券用や、賞状用に漉かせた紙で、印刷局の局を取り局紙と呼びました。光沢のある厚紙で腰の丈夫な堂々たる紙。
 ◆ 宿紙(すくし) ◆
反故紙(ほごし)を漉きなおした紙。いわゆる再生紙です。十分に墨色が抜けていないで、しかも漉きむらがあるので、薄墨紙(うすずみし)、水雲紙(すいうんし)とも言います。
 ◆ 石州半紙(せきしゅうばんし) ◆
光沢があり強靱な石州(島根県)産の楮繊維を使用し漉いた紙。その為、石州半紙は色黒く腰の強い光沢のある紙で、非常に男性的な風合いを持っています。
 ◆ 大礼紙(たいれいし) ◆
雲竜紙に似ていますが、麻の繊維が固まって形で散らばっているもの。オボナイ紙とも呼ばれています。
 ◆ 千代紙(ちよがみ) ◆
いろいろな模様を木版で色刷りした和紙のことで、江戸時代にできました。
 ◆ 楮紙(こうぞし) ◆
楮繊維を原料に漉いた紙の総称です。楮紙・奉書のほか、ほとんどの紙はこの中に入ります。強靱なため、幅広い用途を持ちます。
 ◆ 壇紙(だんし) ◆
奈良時代にあらわれ、つねに高級紙の地位を占め、現代でも儀式や包装に用いられる、もっとも寿命の長い紙名。平安時代には歌を記す懐紙に使われ、女性に「みちのく紙」と呼ばれた楮紙。
 ◆ 鳥の子紙(とりのこし) ◆
雁皮繊維を原料とし、虫害がなくて保存力が抜群によく、肌がなめらかで書きやすいため、この系統の紙は、「紙の王」として珍重されました。鶏卵の殻の色(淡黄色)に紙色が似ている所からつけられた名前。
 ◆ 布紙(ぬのがみ) ◆
麻布などのぼろを原料として漉いた紙。
 ◆ 奉書紙(ほうしょし) ◆
楮繊維の厚紙で、その独自の上品なふっくらとした紙肌と汚れない白さが武家にうけ、現代に至るまで人々に愛されています。武家社会で公文書の料紙として用いた厚い楮紙。
 ◆ 間似合紙(まにあいし) ◆
雁皮紙の一種で、襖紙や書画用紙として使われてます。

 

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