筆の起源

 

 

 筆の起源は、大変に古く四千五百余年前、今の中国に於て既に用いられていたことが、種々の史実により考察されますが、現在の様な獣毛を用いて作った筆は、中国の伏義氏の時代に兎の毛を用いて、蒼隕(そういん)と云う人が造ったのが始まりだと伝えられています。
それ以前は、草根・繊維等を用いて、筆の様なものが造られ使用されていた様です。

日本に筆が伝来したのは、大和時代の初期で、中国文化との交流に依って輸入されていたといわれていますが、其の後、嵯峨天皇の御代(今から千百余年前頃)に、僧空海(弘法大師)が、唐に渡り筆の製法を修得し帰国した後、是を民間に伝授したのが、我国での筆造りの始まりと伝えられています。

 

筆 豆知識ページへもどる→