センター試験には良問が多いと言われています。問題が公表され、当然注目も集まりますので、その作成に多くの人が関わり何重にもチェックされます。そんな練りに練られた問題を、単に解いてそれで終わりではもったいない! そんなセンター試験過去問をどこよりも誰よりも詳しく徹底的に解説していきます。1つ1つ丁寧に確認し、真の実力(英語力)を身につけましょう。


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大学入試センター試験英語過去問題解説

2009年(平成21年)センター試験第6問「長文読解」問1


次の文章を読み、下の問の(   )に入れるのに最も適当なものを、下の@〜Cのうちから一つ選べ。

(1) When I first entered university, my aunt, who is a professional translator, gave me a new English dictionary. I was puzzled to see that it was a monolingual dictionary, which meant that everything was in English. Although it was a dictionary intended for learners, none of my classmates had one and, to be honest, I found it extremely difficult to use at first. I would look up words in the dictionary and still not fully understand the meanings. I was used to the familiar bilingual dictionaries, in which the entries are in English and their equivalents are given in Japanese. I really wondered why my aunt decided to make things so difficult for me. Now, after studying English at university for three years, I understand that monolingual dictionaries play a crucial role in learning a foreign language.

問1
When the writer received the dictionary from his aunt, he did not find it easy to use because (  ).
@ entries were arranged in an unfamiliar order
A he was not used to reading definitions in English
B it often did not contain the meanings he was looking for
C most of his friends only used bilingual dictionaries

【解説】
問題文の赤字に注目!
「簡単に思えなかった」理由を聞いておりそれを本文から探すのだが、
もちろんセンター試験ではそのままの表現で書かれていないこともあります。
「簡単でない」→「難しい」という書き換えは中学のときに散々出てきましたね。

そういう語が本文中に見つかれば、その周辺にヒントがあるはずです。
そのことに注意しながら本文を読み進めていきましょう。

本文を読んでいくとまず monolingual dictionary という語句が出てきます。
なんのこっちゃと思っていますと、その続きに,
which meant that everything was in English. とあります。
「, which 」は関係代名詞の非制限用法と言いますが、細かいことは置いといて
前文の意味の付け足しのように使うことが多いです。
つまりこの文は monolingual dictionary をくわしく説明しており、
それによると「everything was in English / 全てが英語である」そうです。

全てが英語の辞書? どういう辞書だろう?
とチョット瞬間的にイメージできないかもしれませんが、この段階では考え込む必要はありません。

で、本文の続きを読んでいくと I found it extremely difficult to use at first. という文にあたります。
この周辺に問1のヒントがありそうですね。ここで選択肢にも目を通しておきましょう。

@ entries were arranged in an unfamiliar order
A he was not used to reading definitions in English
B it often did not contain the meanings he was looking for
C most of his friends only used bilingual dictionaries

選択肢に目を通したところで再び本文に戻りましょう。
I would look up words in the dictionary and still not fully understand the meanings.
さっそくBと被る英単語が出てきましたね。選択肢と照らし合わせてみてどうでしょう?
選択肢の方では「意味が載っていない」ですが、本文では「意味が理解できない」とありますね。
ここでBは消しておきましょう。

続きの文では
I was used to the familiar bilingual dictionaries,
in which the entries are in English and their equivalents are given in Japanese.
とあります。

この文は非常に大切な文で、様々なものにつながっていきます。1つ1つ確認していきましょう。
まずは bilingual dictionaries ですが、
これは本文を読み始めてすぐ出てきた monolingual dictionary と対応していますね。
で、bilingual dictionaries の意味の付け足し的に「関係代名詞の非制限用法」が使われています。

in which the entries are in English and their equivalents are given in Japanese
「その(bilingual dictionaries の)なかの entries は英語で、equivalents は日本語で与えられている」
チョットわかりづらい単語がありますが、monolingual dictionary が「全て英語」なのに対し、
bilingual dictionaries には「英語と日本語」があることがわかるでしょう。

勘のいい人ならこの辺で、それぞれの辞書が何なのか気づくころだと思いますが
念のためそれぞれの辞書について考えてみましょう。

まずは bilingual dictionaries ですが、
「bilingual / バイリンガル」って日本語にもなっていますよね。
二ヶ国語を話すことができる人のことですよね。(バイリンgirl なんて思ってる人いませんか?)

次は monolingual dictionary ですが、
monolingual の mono からも色々連想されることがありますね。
例えば「Monopoly / モノポリー」というゲーム。これは「独占」という意味です。
あとは地理とかで習いましたね「モノカルチャー経済」。産業が1つしかない経済のことです。
「モノクロ」のテレビ・・・白黒テレビのことですが、今受験しようとしている人にはわからないね・・・
一番わかりやすいのは「モノレール/ monorail」。レールが1本の電車ですね。

これでもう大丈夫でしょうか。bilingual dictionaries は「二ヶ国語辞書」。
entries が英語で、その equivalents が日本語ということは・・・

entriesentry の複数形だというのはわかると思いますが、
「エントリー」と聞いて何を思い浮かべます? 「エントリー番号1番・・・です」とかを思いますよね。
これは「参加(者)」という意味ですが、今回の問題とは関係ありません。
今回の問題の「エントリー」は「(辞書の)見出し語」という意味です。
(関係ないと言ったけど、このように派生したとも考えられなくもない・・・
 『参加』するときに申込書に名前を書く→『記入(事項)』の字が並んでいる様子が『(辞書の)見出し』)

equivalents は発音してみたり、字面を見て気づくかもしれませんが、
「イコール」と「バリュー」が合体した感じです。
「等価値の」という形容詞で、そこから「同等のもの・相当語句」という名詞の意味もあります。

ということから bilingual dictionaries は「英和辞典」ですね。
(正直英和か和英かはどっちでもいいですかねぇ・・別にたいした問題でもないようですし・・・)

monolingual dictionary は「一ヶ国語辞典(こんな言い方するかどうかしらないが・・・)」。
everything was in English / すべてが英語である」から「英英辞典」ですね。

辞書の種類については解決しましたが、その bilingual dictionaries が選択肢Cにも出てきています。
選択肢Cの意味は「私の友達のほとんどは bilingual dictionaries しか使っていなかった」ですが、
本文の bilingual dictionaries の周辺では
「私が bilingual dictionaries を使うのに慣れていた」しか言っていません。

さて「友達」のことはどこに書いてあるのか?
実は一番最初に目をつけた I found it extremely difficult to use at first. の前に
こういう文がありました。(キーワードのある部分の後ろだけではなく前にも注意が必要ですね)

none of my classmates had one / 私のクラスメイトは誰もそれを持っていませんでした。
one は代名詞で不特定の名詞を指します。
センター試験では直前の文にその代名詞の指す語があることがよくあります。
この文では直前の文が長いので離れてみえますが、monolingual dictionary がそれにあたります。

まとめてみると
選択肢Cでは「私の友達のほとんどは bilingual dictionaries しか使っていなかった」
本文では「私のクラスメイトは誰もそれ(monolingual dictionary)を持っていませんでした」

なるほど・・・だいたい同じ意味だな・・・と思ってはいけません。
ポイントは「ほとんど〜ない」と「誰も〜ない」です。
「誰も〜ない」は言葉どおり数字で言うとゼロです。
それに対して「ほとんど〜ない」は逆に言うと「少しは〜ある」ということです。

この2つは似ているようで全く違います。よって選択肢Cは消してしまいましょう。

再度本文の該当部分を見直してみますと
I was used to the familiar bilingual dictionaries,
in which the entries are in English and their equivalents are given in Japanese.
とあり、
familiar という語も選択肢@と被っていることがわかります。

@ entries were arranged in an unfamiliar order
しかし本文の「なじみのある辞書」と選択肢@の「なじみのない order 」とはなんの関係もなさそうですね。
これは問題作成者が仕掛けた意地悪のようです。(ここで時間を使っちゃダメ)

むしろ関係詞節にある entries の方から選択肢@にいくべきでしょう。
選択肢@は「見出し語がなじみのない order にアレンジされていた」
本文の関係詞接の部分には「the entries are in English / 見出し語は英語である」とあります。
意味から考えると違う感じがしますね。

この場合文の意味もそうですが、時制にも注目してみてもよいでしょう。
選択肢@は「過去形」で、本文のその部分は「現在形」ですね。
現在形の用法は「現在の事実・状態」「現在の習慣・反復的動作」「一般的な真理・事実・ことわざ」です。

もう少し本文をさかのぼって確認すると
the familiar bilingual dictionaries, in which the entries are in English となります。
「なじみのある bilingual dictionaries 、その中にある見出し語は英語です」ということです。
つまり「一般的な事実」の用法の「現在形」であったということですね。これは「過去形」にはない用法です。
そういうことからも選択肢@を消すことができそうですね。

再度本文の該当部分を見直してみますと
I was used to the familiar bilingual dictionaries,
in which the entries are in English and their equivalents are given in Japanese.


選択肢Aと被っている used to という語がありますね。
そこで選択肢Aを確認してみますと、本文の続きにある in English という語がありますね。
さらに本文には in Japanese という「兄弟語(?)」もあります。ちょっと詳しく見てみましょう。

選択肢A
he was not used to reading definitions in English / 英語で「definitions / 定義」 を読むことに慣れていなかった

definitiondefine の名詞形です。「define / ディファイン」とは何でしょう?
コンタクトレンズに「ワンデーアキビューディファイン」というのがありますが、その宣伝文句に、
「新発想の1日使い捨てコンタクトレンズ。
 レンズのふちのくっきりラインで自然に際立って、印象的に」とあります。
define は「輪郭をはっきりさせる」という意味で、そこから「定義する」という意味にもなります。
つまり definition は「定義」という意味ですね。

本文の該当部分は
I was used to the familiar bilingual dictionaries,
in which the entries are in English and their equivalents are given in Japanese.

entries / 見出し語」が英語で「equivalents / 相当語句」が日本語で与えられている、
 なじみのある 英和辞典 に慣れていた

すると、選択肢Aは「慣れていない」で、本文は「慣れている」と逆になっていますので
選択肢Aの「英語の definitions 」に対応しているものが本文にあるかどうかですね。
候補としては in English と逆の in Japanese があるので、
their equivalents are given in Japanese ですね。

そう考えると、今回は辞書の話だから
「定義 / definitions」というのも、見出しの「相当語句 / equivalents」というのも
同じことを言っているような気がしませんか?(がんばってそう思ってください・・・)

not used to と use to が「反対」で
definitions in Englishequivalents are given in Japanese が「反対」。
「反対」の「反対」は賛成・・・ではなく、「=」となり、どうやら選択肢Aが正しいそうですね。

【正解】A

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