糖尿病その後

 2004年10月の受診日(HbA1c4.7%、体重73kg)に、それまで飲んでいたアマリール(3mg)という薬の投薬が半分になった。
11月の受診日(HbA1c4.8%、体重70.8kg)にアマリールが0.5mg(1mgの錠剤を半分に割ったもの)になった。
12月の受診日(HbA1c5.2%、体重70.0kg)にベイスン(食後の高血糖を改善する薬)を服用しなくても良いといわれた。
この時点で服用している薬はアマリールを朝に半錠飲むだけとなった。私の考えではアマリールの服用を中止してベイスンを服用するものだと考えていたが、予想は外れた。
食後2時間の血糖値が100を切っていたので主治医はベイスンを中止したのだろう。「来月のHbA1cが5%の前半なら無投薬は可能」と言われ、是が非でも無投薬にしたかった。

アマリールはすい臓を刺激してインスリンを出さしている薬(言い換えればすい臓からインスリンを搾り出している)なのでぜひとも中止したかった。

12月の受診日は月初めで年末年始を控えて、忘年会新年会、正月と普通でない生活が続くので、血糖値のコントロールがしにくい時期となる。さらに11月よりHbA1cが0.4%上昇しているので、正月明けの受診日にまた元に戻ってしまうのではないかという不安が頭から離れない。
この年末年始は極力宴会を控え、体重を増加させないことに的を絞った。11月には体重も70kgになり一時的に68kgまで下がるときもあったが、12月も月平均で70kgをキープした。正月明けの体重増加も1kg増えただけで、1週間もすれば元に戻った。

1月17日の受診日はとても緊張した。前日の夜は「血糖値が上がっていたらどうしよう」とそればかり考えていた。「コントロールの状態が悪く、また薬の量が増えるのでは?」そればかり考えていた。
中待合に通され、順番を待っている、いすに座っていると診察室から先生の声が聞こえる。
「空腹時血糖値が500です、HbA1cも12%!、なんでこんな状態になるまで放っておいたのですか?今からすぐ入院して、インスリン投与です、看護婦から入院の手続きの説明を受けてください」と大きな声が聞こえた。しばらくすると青白い顔をしてやせ細った50歳ぐらいの男性が力なく診察室から出てきた。自分の診察の前に嫌なことを聞いてしまった。

診察の順番がきて「HbA1c5.1%、食後2時間血糖値93です」と主治医がいう。すぐさま「無投薬は可能ですか?」と聞く、しばらく主治医は考え「無投薬でやってみましょう」と言ってくれた。「ただし、自分が糖尿病であることを忘れないで下さい。2ヵ月後に受診してください」と言われた。
続けて、眼科の受診もして、眼底の方も変化なしと言われる。

その日は長男坊は冬休み最後の日で、文房具などを買いうため、家族も一緒に病院近くに来ていた。診察が終わる頃に病院に家族もやってきた。

病院を出たときに思わず「万歳」と叫んでしまう。次男坊も訳もわからず「万歳」と真似をしてくる。

7年間飲み続けた薬から開放されたのである。うれしくて涙が出そうになる。2004年6月22日に網膜のレーザー手術をして以来、糖尿病の恐ろしさに震え上がり、25kgのダイエットをして、あらたに後縦靭帯骨化症と診断されて、この半年間の苦しみは自分の中ではどん底の体験をしてきた。治ることのない2つの病を背負い込んでしまったが、糖尿病はコントロールすることにとりあえず成功した。
後はこの状態を継続しつづけることである。糖尿病のコントロールが続ければ後縦靭帯骨化症も治るような気がする。

後縦靭帯骨化症は原因が分かっていない。ただ、患者の7割が糖尿病または境界型糖尿病である。
糖尿病が原因の一因であると推測されている。
血糖値が高くなるメカニズムは、食べ物を食べると消化されブドウ糖に変わり肝臓にいったん貯められます。しかし、肝臓のタンクは小さくてすぐあふれます。あふれた糖は血中に入ります(血糖値が高くなる)。健康な人はすい臓からインスリンがでて血糖値が下がります。糖尿病の人はこのすい臓からのインスリン量が少なかったり反応が遅かったりするので、高血糖状態が続くのです。
すい臓そのものを鍛えなおすことは現在のところ有効な手段がありません。
だから治らない病気なのです。
しかし、もう一つの手段として筋肉もブドウ糖を取り込むことが出来ます。筋肉が取り込むブドウ糖は通常ではわずかな量ですが、運動を続けて筋肉量を増やせばブドウ糖をかなりの量を取り込むことが出来ます。
いま、それを狙っています。ブルベやセンチェリーランを完走できるだけの筋肉が付けば、糖尿病を完治できるような気がするのです。糖尿病が完治できれば後縦靭帯骨化症もこれ以上進行しないような気がしてならないのです。


2005年は1年間標準体重をキープできた。そしてHbA1cも4.8〜5.2%でコントロールできている。
2005年の12月の受診の時Drから次に来るのは雪解けの頃来てくださいと言われた。体重のコントロールで血糖値もコントロールできるようだ。