2004年3月27日(土)18:00〜 自給屋にて   TOPへ


3月27日(土)。「第1回 割烹伊佐勝OFF会」が自給屋にて開催されました。みなさんお疲れ様でした。幹事を務めさせていただいた510です。
参加者のみなさん、OFF会はいかがだったでしょうか?今回は鶏を食すということで、実にタイムリーな食材を用いた宴になったと思います。ここでいう「タイムリー」とは騒がしい世論のことも含めて使ったのですが、旬の食材という観点からみると、鶏は年中おいしく頂くことができます。
 そして食の最前線をひた走り、かつ先駆者の築いた伝統を心身に宿した作農料理人・新藤洋一氏の料理は、「食」という媒体を介し、我々に真実を伝えてくれました。それでは簡単にですがOFF会のレポートをさせていただきます。どうぞご覧ください!
「エビス」で乾杯!!待ちに待ったOFF会が始まりました。顔合わせを経て、皆さんの視線はテーブルの上の料理へと注がれます。軽いジャブのはずの下記3品を口にした瞬間、全員1発KOとなる。
いよいよOFF会スタート

『サワラのつけやき』
冷めてから食べるとおいしいとのこと。我々は当然冷めたものを口にしたのですが、身が柔らかく口の中でとろけます。
『ほうれん草のおひたし』
サワラの横にチョンっと添えてあるほうれん草のおひたしですが、全く侮ることが出来ません。グチョっとした水気が無くほうれん草そのままの水分が凝縮された一品です。
『卵巻き』
幾重にも巻かれた卵の断面はまるで年輪のよう。箸で持ち上げるとズッシリ重く食べてみると卵本来の味が口いっぱいに広がります。
どれも抜群にうまかった〜
さわら漬焼とほうれん草のおひたし
卵巻き

みなさん自給屋に来るまでの長旅のせいか、お腹が空いていたのでしょう。バクバク食べていましたね(笑
そこへ今度はサラダの登場!

『水菜とうどのサラダ』
シャキシャキとした水菜の食感が新鮮そのもの。ドレッシングがサラダとうまく絡み合いドンドン箸がすすみます。サラダの中に和えてある『アジの素揚げ』がまた絶妙でした。ここで「アジ」と聞いて、あれっ?と思われた方が数名いたのも事実。不時不食が原則の自給屋において、なぜこの時期にアジが?!…と思いましたが、去年のメニューを見るとこの時期に「小アジの素揚げ」が・・・ということで全く問題なしです(笑
サラダについて私がとても印象的だった事があります。参加者の中のお子さんに、野菜嫌いの女の子(7歳)がいました。しかしサラダを恐る恐る口に運んだ彼女は数分もしないうちにペロリと自分の分をたいらげ、母親に「これもっと食べたい!」とおかわりをねだっている光景を目の当りにしたのです。このサラダの凄さを物語っています。
水菜とうどのサラダ

ここでいさかつ氏からなんと日本酒の差し入れがっ!
『猫魔の雫』
年1回発売の超限定の日本酒。米どころ会津盆地の農家と契約栽培した五百万石で醸造した、もろみから搾った後、濾過せず、火入れぜず、加水しない、あるがままの姿の原酒。いわばすっぴんの酒です。いさかつ氏自ら厳選した酒ということでありがたくいただかせてもらうことに。フルーティーな味わい。ほのかな酸味の中に酵母が生きていることを実感。いさかつ氏の粋な計らいによりその場はヒートアップ!酒はみるみる減っていきました。私に至っては、味が分かるまで相当の量が必要でした(苦笑
ほろ酔い気分で日本酒の味を楽しんでいると、自信に満ちた作農料理人の手に両脇をガッチリ掴まれた鍋。本日OFF会のメインが登場です。

あまりの香りの良さに我慢しきれない510氏


『鶏の水炊き』
鍋蓋が持ち上げられフワーッと広がる鶏の香り。食欲をそそるいい香りです。手で仰ぐようにして香りを楽しんだ後は、食欲のおもむくままに…。アツアツの鶏肉をポン酢につけていただきます。参加者の口内に「真実」が収まった瞬間、場は一瞬静まりかえる。そして数秒後に自分達がほうばっているのは鶏肉である、という事に気がつく。今俺が口にしているのは鶏肉なのか?!誇張を恐れずにレポートしているつもりなのですが、やはり本物を食べたことがない私にとってはこれがリアルな感想です。
柔らかいそして身が締まっている。そして噛むほど味が染み出してくるのは「わしズム」に記載してある通り。葱も口の中でトロけるおいしさ。甘い。実に甘い。また私は「金冠」にもすこぶる感動を覚えました。初めて食べたのですが、これが産まれる前の卵だと気づくまで数秒の間を要したのです。あまりにも衝撃的な味の連続に言葉が出てきませんでした。ポン酢もただのポン酢ではありません。市販のポン酢はカタカナの「ポンズ」と理解していただければ(笑
もちろん自給屋特製。鍋が空になったあと、余っただし汁をポン酢と混ぜてズズっとすする。思い出しただけで洪水のように唾液が・・・。ポン酢の美味さに目が点になっている人もいれば、「考えられへん、ありえへん、何やこの味!」と腕組みをし、かつ足を正座に組みなおしポン酢との睨めっこを始めた関西出身のF氏。我々が未知の味に遭遇した瞬間でした。
鶏の水炊き

いったんだし汁だけになった鍋が下げられた後、今号の「わしズム」でも話題になったあの内臓が運ばれてきました。
『砂肝・レバー・ハツ(串焼き)』
砂肝は「わしズム」でも取り挙げられていた「正常に働いた砂肝」。ギュッと締まっていて噛みごたえがある。噛めば噛むほど味が染み出してきます。使っているのとそうでないのとはこんなにも差があるのか・・・。私は働いていた砂肝ということで、まだ小石などが含まれているのではないかと恐る恐る噛んでいたのですが余計な心配もいいところ(笑
レバーはスーっと口の中で溶けて広がります。市場に出回っているレバーのボソボソした食感は微塵もありません。
最後に生命の源であるハツを食す。1串に1羽分の心臓が使われています。ハート型の心臓を2つに切って串に刺してあります。美味しいのはもちろんですが、この小さな心臓に生命の息吹を感じ、感謝の念を抱かずにはいられませんでした。これこそ”御馳走”といえる一品なのではないでしょうか。鶏を食して感じたのは、頭の中であれこれ味を想像するよりも、体で食べたほうがすんなりと理解できますし、また命をいただくということを実感できるので自ずと感謝の念がこみ上げてきます。
正常に働いていた砂肝
一羽から1本しか取れないハツ
あ、レバーの写真忘れたぁ〜!

いよいよ最後となりました。締めの雑炊です。
『玄米の雑炊』
またもや鍋蓋を上げると同時に香りが辺りにたちこめる。そしてまた香りを楽しむ我々がいる。初めは湯気で中が見えませんでしたが、少しずつその全貌があらわになってきました。ふうわりとした卵で閉じてあるその下に、威勢のいい玄米君たちが揃って顔を覗かせているではありませんか!各自よそった後は熱さも気にせず食べる食べる。程よい玄米の硬さが、サラサラと口の中で心地よい。1粒1粒が舌の上で確認出来るので、べチャっとなる白米とはまた違った食感が新鮮でした。私はもう白米で雑炊を食べられないでしょう(笑
白米に宣戦布告!!玄米で雑炊!
水炊きのダシで作った玄米雑炊
黙々と食べる510弟、秋田から参上

食べることに夢中で、会話というより「美味いっ!」「何やこれっ?!」「ありえへん!」等の驚嘆のセリフや表情が飛び交うOFF会でした(本当にうまいものを食うと言葉を失います)。
その後は新藤氏を中心に、農・食の話題から「わしズム」・行政の話まで幅広く有機的な会話が展開しました。生命力のあるものを食った後は不思議と血が湧き肉が踊りだします。そのエネルギーの使い道が、パワフルな議論であり、「わしズム」の音読でした(笑
熱く語る新藤氏

 最後に今回のOFF会では、命をありがたくいただくという自然に対する敬虔な気持ちを再確認することができたのではないでしょうか。そして声を大にして言わせてください!日本人の伝統的な食文化は自給屋にあり!!こんな凄いOFF会はどこを探したってありません!!


(いさかつ談)
 OFF会開催にあたって、自給屋のみなさん、新藤氏、このオフレポを執筆していただいた510氏にご協力感謝します。そして鶏さん尊い命をご馳走様でした。第2回OFF会乞うご期待!!!