あいがも農法

簡単に言うと、
水田にカモを放鳥して水田の虫や草を食べてもらい、農薬散布を
行わずにお米を育てる方法の事です。


全国に「あいがも水稲同時作」を試みる農家の方で運営されている
「あいがも水稲会」が存在しています。
北海道には「北海道あいがも水稲会」があります。

この「あいがも水稲会」の考え方が、あいがも農法の方法と言える
と思います。


@ヒナはどこから?

春、まだ初生ヒナを、水田の反当り20〜30羽見当で仕入れます。
この初生ヒナはしばらく(約2週間)専用の小屋などで飼育して、水
に入るための準備期間を過ごしてもらいます。
この間は、水の入った桶などをプール代わりにしますが、コタツ等や
融雪マットを敷いて濡れた体がすぐ乾かせるようにして置きます。
こうしている間に、体に油がのり、常時水の中にいても体温が下が
らない体性が出来上がります。
2週間の準備期間が過ぎれば、ようやく水田デビューです。
この時期も慎重に選びます。
2.3日お天気が続くような日を選んで放してやるのです。

この時期から我々が注意する事は、
まずヒナの体温が下がって死ぬような事が無いようにする事。
稲とカモの両方を健康に育てる為に、朝と夕の餌やり。
カラスや猫、狐などの被害からカモを守るため、電気柵の他テグスを
張ったりもします。


Aカモは水田の中でどうしているの?

水田に放した後は、水田が狭ければあまり問題は無いのですが、満遍
なく草を食べてくれるように、カモの回りが少ないような所には意図
的に餌を撒いて、カモをおびき寄せたりします。
ほぼ一日中何かを食べています。


Bカモはお米を食べたりしない

カモは、秋の稲刈り(9月中ごろ)の前に引き上げます。
稲を食べたりしないように、餌の加減をして尚且つ水田の草を上手に
食べてもらえるようにします。


C水田から上げた後はどうしているの?

カモは引き上げた後、専用のハウスを作りそこでしばらく飼育します。
この期間は思う存分食べられるようにするだけです。

昨年我々は、
カモを引き上げた後、水田に張ってあった電気柵も一緒に外し、休耕
している水田に張って、そこにカモを放しました。
緑の草が大好きなカモも喜ぶ、一石二鳥の方法でした。
*途中で一回、間違って飛ばないようにとカモの羽の先を切りました。


Dなぜカモを大きくするの?餌は何を食べているの?

水田から引き上げて約2ヶ月近く過ぎると、かなり体も大きくなります。
我々はその時期の頃合を見て、カモを業者に渡します。
1羽当り500円で仕入れ、再び700円の処理代を払って肉にしてもらうの
です。

元々水田に入ったカモは美味しいと評判になるようですが、我々はカモ
の餌として、発酵飼料を作って与えています。
昨年は「こんなに美味しいカモ肉は食べた事が無い」と言われました。

大きなドラム缶を半分に切った物にくず米あるいはクズ麦をいれ、糠等
で発酵させ、野菜クズを混ぜて与えました。
混ぜる機械が無いので、剣先スコップを使い混ぜますが、これが想像を
上回る重労働でした。
しかし、発酵させた餌を与える事でカモ肉の方もかなり安全性の高い物
に仕上げられると思っています。


E御願い。。。カモをかわいそうだとは思わないで下さいネ

私達に安全なお米と言うすばらしい物をもたらしてくれたカモに対しては、
美味しく頂いて供養させていただきます。



≪カモの効果≫
@ 水田の草や虫を除去するだけではなく、カモの糞は来年度の肥料に
  なります。

A カモが水を掻く事で、水田の泥が攪拌され稲の根が丈夫になります。
  根が丈夫になれば、健康な稲が出来るはずです。

B 水田から引き上げた後、ハウスの中で再びカモの糞が溜まり(糞だら
  けにならないように注意してます)、これが越冬し堆肥として野菜な
  どに使われます。
  もちろん水田にも撒きます。


最終的にカモは肉として処理しますが、私達あいがも農法家はこれが供養だと思っています。
その為にも無駄な肉を出さないよう慎重に引き取り先を探しますが、これがなかなか上手く
行きません。
カモの羽数が多くなればなるほど、引き取り先を探すのは困難になります。
カモの仕入れと処理、合わせて1.200円〜1.300円。
かなりの金額になるのですから、これが上手にさばけなければ、あいがも農法は完全ではない
ように思っています。
但し思いと現実は必ずしも一致しません。
昨年は結局赤字決算でしたが、今後も上手にカモと付き合っていくために、少しでも多くの方に
あいがも農法とは・・・これを理解していただければと思って書きました。

あいがも農法について、質問等いつでも受け付けていますので、メールお待ちしています。