Know-How Ex01 『郵送申請ノススメ』 by Flora

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上記のBBSへの書き込みを紹介させていただいたところ,詳しい体験談を送って下さいました。
基本的には原文のまま掲載させていただいておりますが,リンクがあると便利そうな部分には,Hydeの方でハイパーリンクをつけておきました。
投稿者:Flora 申請場所:名古屋法務局 本局 投稿日:2006/08/15
『郵送申請ノススメ』〜法務局に行きたくない方へ〜
法務局でオンライン申請が始まったのは平成17年3月22日から。その陰で地味に可能になったのが「郵送」による申請です。殆ど何処にも告知されてないような状況ですが、確かに可能です。(申請書のPDF参照)
行動派な方は、やはり管轄局へ出向いて勉強させて頂くのが近道ですが、お役所の敷居が高い人、不遜な対応にヘコみたくない人には良い逃げ道かと。
(ちなみに住民票も郵送で取れますが、これは直に行った方が早いですよ。1日掛かっても良いなら地下鉄の駅でも取れます。)

ただ、誰の顔も見ずに事を進めるので、ちゃんと勉強はしましょう。
マイナーな方法ですから、法務局内でもちゃんとは知らない人が居るかもという不安も有ります。念には念を入れて、問い合わせの時に郵送で申請したい旨伝えてみましょう。

「今日竣工しちゃった」という方も諦めないで下さい。1ヶ月有れば「情報収集」から「書類準備」「問い合わせ」「申請」まで充分間に合います。

それでは順を追って説明しますから、雰囲気をつかんで下さい。


【情報収集】
  • 経験者のHPを探す
  • 法務局HPで申請書の様式(PDF)をダウンロード
ネット上で見つけた参考文章は、あちこち読み回っていると「こんな文章が有ったはずだけど、どのサイトだったっけ?」ってなことになりますので、手元のエディターに書き出して推敲していくと、必要な事が見えてきます。

法務局HPは基本ですから行きましょうね。
法務局HPtop→業務のご案内→◆不動産登記◆・不動産登記に関する情報→ここで申請書の様式がPDFでダウンロード出来ます。他にも自分に必要そうな項目は片っ端からダウンロードすると良いです。
  注:見てみて不要と判断したファイルは直ぐに捨てましょう。 後で要るものを探すのにジャマになります。
管轄のご案内→新居の場所から管轄局を調べる
このページ、一覧から探すと各局HPへ、地図から探すと各局の地図へと飛びます。ここで管轄局がオンライン化されているか否かも分かります。複写の必要枚数が異なってきますから要確認です。


【書類準備】
申請書書式の上方に添付書類の種類が列挙されています。
必要なのは此処に書かれているもので全て。建物・各階図面に関してはHydeさんの頁に詳しいですから、所有権証明書についての補足をします。
  • 建築確認申請書(第一面〜第五面と平面図)
  • 引き渡し証明書+印鑑証明
一般的には上記の2点が必要と書かれています。で、建築確認申請書はホチキス綴じの冊子で、全部が必要なのかそうでないのか判然としませんよね。末尾の図面も大きくて、コンビニコピーでは無理。第一、Floraの手元のは第五面が有りません。

その旨問い合わせたところ、
「第五面は,建築物の階別概要で二階以上の階層の場合に記載されますので,あなたの場合は四面までで結構です。なお確認申請書の配置図,1階平面図,立面図・屋根伏図も添付願います。一度にコピーできなければ分割してお願いします。」
というお答えを頂きました。少数派でしょうけど、平屋の人、五面は要りませんよ。(でも表記は「平家」が正解だそう。これヘイケですよねぇ。)

ちなみにFlora宅には引き渡し証明書も有りませんでしたが、地元の土地家屋調査士のHPで愛知・岐阜は「建築確認申請書」「確認済証」「検査済証」の3点で申請可との表記を見つけ、その他所有権を証明するに足る書面として、「建築工事請負契約書」「火災保険加入証明書」も使えるとありましたので、それも問い合わせてOKの返事を頂きました。
この辺は管轄局に確認を取った方が安全でしょう。


【メールで問い合わせ】
  • アドレスは法務局HPか管轄局HPで(FAXも有ります)
  • ついでに所在地もメモ(郵送の宛先に必要です)
  • メールの最後には名前と電話番号を忘れずに記載
返答は一週間程度と明記されていて、実際にそのくらい掛かりました。即答が欲しい方にはむきませんし、良い返事が貰える補償もありませんが、文章として手元に残るので、確実ではあります。
一度のやり取りで済むように、疑問点はどんなに細かい事でも漏らさず書きましょう。その際「○○について教えて下さい」のような質問は大雑把すぎです。簡潔に答えられたら困るのは自分ですから、質問の方で工夫しましょう。
  ・YesかNoで答えられる質問にする
  ・考えられる答えを羅列して、どれが正しいか尋ねる
こうすればピンポイントな答えが貰えると思います。
「○○のことに関しては△△ですか、それとも□□ですか」
の様に尋ねれば、たとえ書いた答えの中に正解が無くても、こちらの捉え方が分かり、新たに正解を教えて貰えるでしょう。

文末に電話番号を記載するのが約束なので、これも書きましょう。
ただ、Floraは電話で答えて欲しくなかったので、メールでとお願いしました。「家人は高齢なので、伝言では伝わりません」と添えて。

ちなみに、原本還付の書類を実地調査の際に返して貰えませんかと尋ねてみたら「不可」でした。写しだけ送って、調査時に原本確認は?との質問も「不可」でした。


【郵送】
  • 送付は「書留」で
  • 原本還付も郵送にしたい場合は返信用封筒(切手貼付)を同封
書類が揃ったら必要な複写を取り、「原本に相違ない」と記し署名押印。申請書に添付書類一揃えをホチキスで左綴じにします。綴じた奥には契印を。後で返して貰う物や一式に加えない複写(図面と申請書のコピーですね)は綴じないで下さい。入れた書類の内訳や、原本還付を郵送でお願いする手紙を添えると親切です。あとは郵便局の窓口へ。

ただ、ここで注意して欲しいのは、「本当に送って良い物になっているか自信が持てるか」ということです。先方が受け取った時点で「申請をした」ということになります。その後で取り下げをしたい場合、取り消し申請と印鑑証明が必要になるので、結構手間です。


----------以上で「申請」は完了です。

Floraの場合、送付から2日後に電話連絡、即日実地調査、一週間後には登記完了証と還付書類が届きました。
メールの返信と電話連絡は別の方でした。申請書を受け取った時点で担当が決まるようで、電話の方が実地調査、電話を掛ける場合も同じ方を指名します。

上記の事例は名古屋法務局本局での事ですので、ご自分の管轄局での確認は取って下さい。何事も「堅く」が基本です。

以下は私見ですが、
自分の経験から郵送はなかなか良い方法だと思いました。法務局に気軽に何度も足を運べない方にはお勧めです。勿論、どんな方法も当たり外れの覚悟はして下さい。ただ、やり取りの場が局から自宅になる事で、職員の態度も軟化するように思います。住んでるところに入られるのは嫌だと思われるかもしれませんが、却って向こうの方が恐縮するみたいです。

あと図面ですが、「建築家がサービスでくれればいいのに」と思ってしまいました。あちらにはA2が楽々プリント出来る機械が有りますからね。無理強いはいけませんが、建築家と良い関係であるのなら、ちょっとお願いしてみるのもテかもしれません。もしくは、作製は自分でやって、プリントだけお願いするとか。

色々書きましたが、案ずるより産むが易しです。Floraの申請書は赤ペン先生よろしく訂正が入ってましたが、10年廃棄だから良いんです。


ところで「折角可能になったのだからオンライン申請したい」という方の為に、Floraも「やりたい」と思って調べたので、少し書きますね。

【オンライン申請について】
  • 出来るのは管轄局がオンライン庁の場合のみ
  • 電子認証に住民票と印鑑証明が必要
法務局のトピックスから「不動産登記の申請のオンライン化について」→「不動産登記の電子申請について」という読むのが嫌になっちゃうページに飛びます。
文字の細かい部分は取り敢えずとばすと、「事前準備」というリンクが有りますので、そこから分かり易いページに出られます。

そこで勉強なさって、オンライン申請にtryするのも一つの方法ですが、「出向かなくても」「オフィスからでも」と謳っているわりには、結構煩雑です。「電子認証」に手間と時間と費用が掛かりますので、1ヶ月では厳しいというのがFloraの私見です。毎年確定申告する方で住基ネットカードを作るのに抵抗のない方にはメリットがあるかもしれません。
※ 上記の内容に関する著作権はFloraさんにあります。内容の無断転用・無断引用を禁止します。

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