▲TOPへ          ●日記の目次へ        ■2005_5へ

6月5日、6日

 検査入院のためS病院へ。午前9時に入院手続きをし、5階の個室にて待つ。
若い先生が肛門に指をつっこみ前立腺の確認をし、検査について説明をした。その後検査が始まり、
CTスキャンは造影剤を打って静かにしていれば終わった。

 気管支鏡は約5分間麻酔噴霧を吸い、その後鶴の首の様な麻酔噴霧器で舌をつかまれながら、
喉の奥に麻酔薬を噴霧する、これがつらいのなんの、最初若い女性の先生がやったが
あまりうまいとは思えなかった。C先生に変わってようやく麻酔が効いてきた。

 後から聞いたのですが、気管支鏡の検査室には外科の先生、放射線科のS先生が立ち会いされて
いたとのこと。
検査そのものは、細胞をつまんだあと、噴霧する止血剤でむせて、咳がつらかった。
その後、熱が出て部屋にはストレッチで帰った。

 先生のコメントの中で、まだ検査を終えたばかりなのに、私の頭の先から、足の先まで全身調べましょう
と言った。
この時点でやはり私は重い病気なのかと察知した。また、ガンであるような気がしていた。
 
 

6月9日


 私たち夫婦に対する心のケアもなしに、いきなり肺癌の告知を受ける。ショック!、頭が真っ白
手術が出来ない場所のため、放射線と併用して弱い抗がん剤を点滴で注射するとのこと。
内視鏡の写真には、気管に15ミリぐらいの、おできのような丸いものが4つあるように見えた。

 素人には、CTスキャンの見方や、X線の見方等わからないまま、説明を受けた。
右上葉肺が無気肺になっていること、腺ガン、偏平上皮ガン、未分化ガン、低分化ガンといろいろの言葉が
真っ白になっている頭へ、とつとつと抑揚なく耳に入っていました。

 その後、地下1階のライナック室、放射線科のS先生より、説明書に基づき、治療の目的、
治療内容について説明を受ける。
もうこれしか方法がないので、悲観的になりながらも、これを受けることを妻と話し合った。
すべての治療を通院という事で、後から思ったことは、この時入院してこの治療をしていれば、病人になって
しまっていただろうと言う事で、通院で良かった思った。
 

6月12日


この日にK医科大学のO先生に打ったメールを添付します。私の感情が一番表れていると思います。

O先生御侍史
梅雨に入り、じめじめしてきました。先生にはご健勝にご活躍のこととお慶び申しあげます。
先日来、ご挨拶にとご連絡致しておりましたが、私議 5月24日に健康診断にての胸のレントゲン撮影にて、
右上葉肺に空気が通っていず、白い影が出ました。
すぐにCTスキャンにて調べましたが、どうも気管から肺への穴が塞がっているとのことで、5月26日に
S病院へ診察に伺い、6月5、6日の2日間の検査入院にて、気管支鏡での診察ならびに
細胞摘出検査で、6月9日に肺がんと告知されました。
 
 肺から気管の上方に患部があるため、外科的手術が不可能との事、抗癌剤を薄く投与しながら、
放射線治療を7週間行うとの結論に達しました。6月13日より治療に入るため、O先生への
御礼に行く事が実行できなくなりました。先生にこのような重い事をぶつけて申し訳ありません。
でも、O先生は明るく聞いてくださると信じ、胸の内を書いております。
 
 私は明日から未知の治療を受け、100%完治できるかわからない世界にはいります。
約束は守れませんでしたが、(まだ死んではいませんが)元気になって、必ずやそちらで先生に御礼の
ご挨拶を致したく思っております。
また、心より応援を頂きたく、切なる私の胸中をお話しました。
 
 さらにもう一つ、これは、先生のアメリカの、ネットワークのお力にて、ぜひ調べてください。
私の切なる願いです。
昨晩NHKにて放映の番組にて、アメリカにおいて肺癌が一発で治ったというオキサリプラチンというお薬が
あるそうです。
日本ではまだ、認可されていないと思うのですが、もし渡米して治療を受けられるのであればと、
一粒の望みを持ちました。
大変お忙しいとは存じますが、私にお力をお貸しください。心よりお願いを申しあげます。
今まだ元気なほりきんより。
 
 
 

6月12日


O先生から来た返事

ほりきん様拝復 メールをいただき正直私もショックです。・・・でも立ち向かうより他ありません。 
オキサリプラチンについては私は初耳でしたが、調べると、日本ではヤクルトが臨床試験を計画して
いるようです。
この薬は結腸ガンに対するものとして開発されてきたようですが、肺にも効果が見られるようです。
昨日のテレビを私は見ていませんが、もう少し調べてみます。 
とにかく今は、主治医を信じて13日から予定されている治療をまず受けて、必ず克服して下さい。
難題をくぐり抜けてきたほりきんさんだから、きっと今度もうまく行くと思います。
Oは、この薬がどんな薬なのか、ほりきんさんのいうようにこの薬がほりきんさんの病気に有効なのか、
さらに渡米してこの薬を試すということの可能性を調べて報告します。 
飲み会は夏休みまでおあずけですね、みんなで応援しています。    
                                               草々  K医大K.O

この時は大変うれしかった。
 
 

6月13日


 いよいよ放射線治療を始める。場所決めをし、一回目の治療をした。
治療は寝ながら放射線を胸の方からと背中と両面当てた。
これは痛くも痒くもなく、こんなに楽なのかと思った。
右の肺門部を中心にマジックで囲んだ部分に照射

 その後放射線の治療と併用で効果があると言われている、抗癌剤タキソテール35ミリリットルを
点滴に注入し、点滴をした。
 先に白血球の数を検査し、デカドロンを点滴し、生理食塩水を続けて、白血球が確か3000以上であれば
OKという事でした。
 約3時間余りベッドに寝ながらの点滴でさほど疲れはでなかったが、終わった後は顔色が青白く、
まるで生気のない顔で、この日会社に顔を出したら、社員に気持ち悪いから帰れと言われ、
家に戻り寝ていました。
この日から、放射線は月曜から金曜まで毎日、抗癌剤は毎週火曜日の治療が始まりました。
 
 

6月15日


K医科大学O先生に打った2回目のメールを添付。
O先生御侍史
先日来、まことにありがとうございます。

6月13日より、いよいよ放射線治療ならびに、タキソテール35ミリリットル(抗癌剤)を点滴にて注射して、
治療が始まりました。いろいろあったのですが、外来点滴センターのT看護婦さんがまことに明るい方で、
「ほりきんさんラッキーでしたね、早期発見で、完治しますよ。」なんて声をかけていただき、
その後主治医のC先生からも、完治、根治を目指して頑張って行きましょうといわれました。

 私みたいに、会社の健康診断で癌が発見されるケースは大変まれらしく、その点は本当にラッキーだと
思っております。
それにS病院は、このようにアメリカ型の通院による治療で、患者の精神的部分と入院費用の掛からない
負担部分の軽減を取入れております。
 告知された日に、癌イコール死と思いこんだ私も、転移もなく、肺のみ集中治療で良いと聞き、先生に
最初にメールを打った頃より、少し精神的に落ち着きました。
 
 

6月29日


 (株)ウイングの顧問をされているM先生に、初めてのカウンセリングを受ける。
M先生はオーリングテストで癌のエネルギーを調べたり、健康食品が患者に合っているかどうか、
オーリングテストで調べる。

テストは、私が裸になり、私の全身を、アシスタントの女性が左手に針のような物と癌の反応を調べる。
プレパラートのようなものを持ち、それを動かしながら、それと同時に女性の右手の指でО(オー)を作り、
それを先生が両手の指で開こうとする。反応があればそのOの指が開いてしまう。
そのようなテストで私の癌の位置や、癌がどれくらいのエネルギーで活動しているかを調べるのです。
その時は指はパカパカ開いていた。

ウイングのAHCC,いちょうの葉エキス、プロポリス、ビタミンC、マルチビタミン、マルチミネラルが
オーリングテストで合っているとのこと、すぐ注文をし、食べ始める。
S病院で放射線を受けている時でしたが、M先生は私の胸に癌のエネルギーが有る部分にマジックで書いた。
四角の印の左下部分。この頃から髭を伸ばした。
右肺の下の方にかけて書かれた。
 
 温灸器*2で患部に当てると灼熱的熱さを感じるとのこと、それを当て続けてガンをやっつけている人が
いるとの事で、すぐ注文をした。
健康食品等は保険が利かない分費用が大変だ。
とにかく体質改善、食事の改善を図る。
*2 温灸器:温熱治療器、遠赤外線を利用し熱を注入。充て方については詳しい本が出版されている。
〔三井ト女子先生開発〕
 参考までに:発売元 有限会社丼親堂本舗(せいしんどう)

 

▲TOPへ          ●日記の目次へ        ■2000_7へ