巡り来る季節


またあの季節が巡り来る
もう二度と感じたくない季節が

なぜ季節は巡るのだろう
もう二度と思い出したくないのに
このまま冬のままでいて
春など来なくていいのに
君と出会ったあの季節が
今はただ切ないよ
この切なさ何処へやればいい?
受け止めてくれる君はもういない

なぜ季節は変わるのだろう
もう二度と見たくないのに
このまま雪よとけないで
春など隠してしまっていい
君と別れたあの季節が
今もまだ苦しくて
この苦しさ終わることなくて
慰めてくれる君はもういない

『運命』は君の口癖だった
ならばあれもそうだったのか
出会いも別れもあの季節
そんな皮肉めいた話
君はまた言うの『運命』と

そんな運命いらなかった
君を失うなんて運命(こと)
できるならその運命ねじ曲げたかった
だけどそんな力も
知ることすらできなくて
ただ君を永遠に失った

また季節が巡り来るよ
君を永遠に失った季節が

もう一度笑顔みたいよ
眠る君に祈ってる
もう一度君に会いたいよ
叶わぬ願い(こと)とわかっていても
今なら言えることがある
今ならわかることがある
どうして人は亡くしてからその大切さに気づくのか
だから
祈らずにいられない
願わずにいられない
君をもう一度抱きしめたい――



戻る