僕はしあわせ


「しあわせだね」と 君が笑う
僕の手を握りながら ひどく嬉しそうに

僕は「しあわせ」がよくわからなくて
だから あいまいに笑う
とたん君の笑顔が曇り 不安げに僕を見つめる

僕は そんな顔を見たくない
だから


笑ってる君が好きなんだ


耳元でそうささやく
それに目を丸くし 花のような極上の笑みを浮かべる君
そんなことが なんだかうれしい

ああ そうか
ふと気づく
これが「しあわせ」だと

君が笑えば僕はしあわせ


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