 |
■敷地の条件
敷地は緑豊かな横浜の山手にあり、大谷石の擁壁と植物と景石に囲まれ、２階からはランドマークタワーなど港横浜の風景が一望できる恵まれた環境の場である。 |
|
 |
■お施主様の要望
高齢であるお施主の建替であったので、長年住んできた旧邸の記憶と想い出を感じさせつつも新しい空間としてほしいという要望を頂きました。そのために、旧邸のときの動線と空間のリズム、雰囲気、気配そして部屋からみたときの風景を検討し、回廊を作ることですべてを結びつけることを提案致しました。また床柱や丸太梁などの材料を大工さんに吟味してもらい積極的に再利用したり、昔から出入りしている庭師さんと、建物と庭が生み出す風景の検討に設計段階から入っていただきました。 |
|
  |
■設計コンセプト
この建物は現代の和をテーマに、珪藻土の暖かみのあるテクスチャーをもち、力強いフォルムで傾斜地にそびえたつ。１階の中心には回廊に囲まれた日本庭園があり、どの部屋からもその静寂で神秘的な空間が見えるしつらえになっている。回廊の天井は、全面雲竜紙のパネルで造られており、光を受けると雲竜が浮かび上がり、回廊を柔らかい光で包み込む。和室には旧邸の床柱、丸太などがそのまま用いられており、建物には長い時間の記憶が残されている。2階にあるアトリエは、天井高4mで、すべて白につつまれた光溢れる大空間になっており、そこからは遠く横浜の港の風景を望むことができる。 |
|
|
