恵比寿小僧魔童子慟哭斬
by_鳥取のY氏

 今日もところ狭しと学園を駆け回る二代目恵比寿小僧。
 宇津帆新町饅頭をつまみ食いして逃げる小僧だが、横を見ると饅頭を口に頬張った子どもがついてくる。 「あんちゃん」と呼ばれてつきまとわれ困惑する小僧ではあるが、次第に情が移り、弟分『布袋小僧』が誕生する。
 その日を境に人々は、悪戯と人命救助に勤しむ二人の小僧の姿を目にするのであった。

 しかし幸せは長くは続かなかった。
 仏教研に所属する調伏師天鯨とキリスト教研統一聖者派クロード・ハックマンが各々語る。
「返さねば」そして「滅せねば」
 子を忘れられぬ親心が犯した禁忌・・・・・・「反魂の術」
 それが悲劇の始まりであった。
 探し当てた母親に拒絶され、絶望に打ちひしがれる布袋子図。大人への強烈な不信感が、体内の比良坂桃樹神符の呪力を増大させる。
 地蔵辻の苔むし地蔵が泣いている。
 ヤムイモ政変の犠牲となった子どもたちの怨念を甦らせたのだから。
 神符の呪力に導かれ、返死人・布袋小僧へと集う怨霊たち。その悲しき業を知る布袋小僧は、彼らを体内へ招き入れる。 布袋小僧というよりしろを得た怨霊たちは恐るべき呪法に着手する。我を見捨てた親への恨みを晴らさんがために・・・・・・。

 天鯨の口説に耳を背け、強硬な統一聖者派に抗う恵比寿小僧。小僧の苦悩を誰が知ろう?
 だが、5月5日の子どもの日になされる凄絶な復讐を阻止できるのは恵比寿小僧ただ一人。
 悲しみの斬撃を魔童子と化した布袋小僧に振り下ろす刻は近い・・・・・・。

「もう一緒に駆け回ることはできないんだね」
「・・・・・・・・・・・・そうだ」
「さよなら、・・・・・・あんちゃん」
 布袋小僧の両手に極限まで濃縮された霊的エネルギーが宿る。
 恵比寿小僧は朱の小太刀を右に開くようにして下段に構えた。
 二人の小僧が駆ける。
 そして。

 蓬莱学園の暗部をえぐる悲しき物語。その名は。

蓬莱学園の剣劇4!
〜恵比寿小僧魔童子慟哭斬〜

(これ嘘なり)




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