銃口の動き                              案内所に戻る
ここでは銃口の動きから見た射撃について簡単に見ていきます。あくまでもサンプルですから固執しないでください。
1;標的上のラインは撃発に至るまでの銃口の向いている方向を表示しています。
   
パープル;撃発4秒前〜1秒前の銃口の動き
   
イエロー;撃発直前1秒間の銃口の動き
   黄色の円;弾痕

   
ライトブルー;撃発後0.2秒間のフォロースルー
2;またグラフは撃発までの時間軸にそって銃口の向いている方向の標的上の座標を示しています。
   
イエロー;X軸方向の銃口の動き(上方が右)
  
ライトブルー;Y軸方向の銃口の動き(上方が12時方向)



例1 標準的な動き


この射手は中級者ですが最終的な銃の動きは9点圏内に収まっています。据銃の特性としてはX、Y(上下・左右)両方向とも動きの大きさはほぼ等しく照準映像は10点のまわりをうろうろする感じになります。このような動きをする射手は一般に胸から上の部分のリラックスに努める必要があるでしょう。


例2 初級射手の動き 1



左右に激しく動いていますその幅は4点圏幅に達しています、(初心者では勿論もっと大きいですが)またもっと大きな特徴は銃口を持ち上げながら撃発のタイミングを図っています。撃発と同時に集中が途切れて銃口が12時方向に動いてしまっている様子もはっきり表示されています。このような射手はボーンサポートの向上に上達の余地が大きく残されています。リラックスの徹底だけでは不十分です。


例3 初級射手の動き 2



上の初級者の例より更に初心者に近い射手です。力を利用して銃口を標的に合わせ銃口が10点に近づいてくると更に力加減を調整して銃口を止めようとします。銃口を止める努力と引き金を引く行為は脳からの命令系統が別個の物なので、スイッチを切り替えたとたん銃口は大きく下方に下がり弾痕は大きくそれています。がく引き現象ですが、引き金の引き方をトレーニングしても劇的には改善しません。骨格サポートを完成させ、その姿勢での自然狙点を標的に近づけることが先決です。


例4 ボーンサポートが未熟な上級者



6時方向から銃口を上げてくる射撃です。左右の動きはほぼ10点圏の幅で、リラックス技術では上級者に入ります。しかし例2の初級者とY軸方向の動きを比較するとも全く同様であることが理解できます。換言すれば例2の射手が上達した姿と言えます。ボーンサポートが完成されると上下方向は姿勢の持つ性能として規制されますので、そこに注意を傾注する必要はなくなってきます(更に撃発が安定します)。この例ではボーンサポートは良好なもののバランスコントロールに未熟である場合も想定されます。この射撃で上下の動きがなくなれば100点撃てると思いませんか?


例5 やっちゃった



据銃は上級者です、3時方向の10点で銃口が静止し、その後センターに近づいたので撃発したら逆の方向に激しく飛んでしまいました。フォロースルーのラインを見るとあわてて戻していますが、得てして弾痕は10点から最も遠いところに残ります。このようなことが頻繁に起こる射手は照準をやや甘くしても早く撃発するタイミングを学習する必要があります。


例6 一流射手の成功と失敗



一流射手の2発の撃発です。右の失敗例は例5の上級者の失敗例と全く同じものです。据銃の安定度の差でその”やっちゃった”動きに差が出てきます。一流選手の”やっちゃった”の多くは10点にかかっています。

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