電子標的で0点が出る
電子標的の作動不良のほとんどは衝撃波を生成するゴムロールの送り不良から来る。ゴムは1発ごとに概ね2mm送られるが、ゴムロールの軸受けの回転不良や送り装置の摩擦力不足、送られた後のゴムが抵抗となっての送りの不良は、送り動作にもかかわらずゴムが同じ位置で伸びてしまう現象を引き起こす。ゴムに弾丸が同弾してもゴムから通常の衝撃波が生じれば電子標的の精度は充分保たれるが、送り動作があってもゴムの位置が変化せず、その状態で同弾痕が重なればゴムの伸びによって目に見える大きな穴があいてしまう
(直径2mm以上でアウト)。
左上の写真は通常の弾痕である。白っぽく写っているのが弾痕で穴はゴムの特性によりほぼふさがっていて写真では見えない。
左の写真(白いマスク紙は外してある)の例では1cm単位の穴が連続しているが送り不良標的の典型でおそらく数百発の間まともに点数表示がなされなかったのは疑い様がない。大切な試合では少なくともシリーズ毎にはスコープでゴム送り観測は必要である。練習の開始前もこの点はチェックしてから開始するべきである。
伊勢原で首を捻りながら1日無駄にした射手は何人いたことやら…
電子標的は常時音速を測定して天候変化などによる衝撃波のセンサーまでの到達時間と距離の計算を補正している。この音速測定機構が壊れると精度が出ない。こうなるとお手上げ…。
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