黒滝山

 前号で、犬を連れて山歩きをしていると書きましたら、複数の方から私も山に一緒に連れて行きますという、うれしい言葉を頂戴しました。お仲間がいたのですね。山に犬を連れて登ることには賛否両論があって、結局は飼い主のモラルということになってしまいますが、私とて、犬の引綱は絶対に手から離したりはしません。たまに山で犬を放して遊ばせている人も見かけますが、あれは、やはりルール違反だと思います。犬はどうやっても犬ですから。

 今回は、犬を連れてよく遊びに行く「黒滝山」を紹介します。昔からハイキングコースとして盛んに登られた山ですが、近年は地元の子供会などがハイキングコースとして使っている程度のようです。忘れられた山と言っては失礼になりますが、山登りというイメージからは、ほど遠い存在になっているようすです。登山よりは黒滝山不動寺」で有名な場所で、行基が千三百年ほど前に建てたと伝えられている黄檗宗の山岳霊場で、予約をすれば宿泊もでき、禅の修行なども盛んなようです。不動寺をゆっくり見学してみるのも楽しいのですが、(滝もあります、)かの有名な(?)九十九谷に登るのもおもしろいかもしれません。寺の脇から杉林の中をゆっくり登っていきます。道は川端康成の「伊豆の踊子」の有名な冒頭の文章を思い出させるようなつづら折りで、ハイキングにはちょうど良いコースです。やがて、道は、荒船山に向かう道にぶつかります。そのまま左に登って行くと峠に出ます、繁った葉の隙間からは「底瀬」の村落が見えます。以前に、犬を連れて、この峠に立った時、下の「底瀬」の村から雪がまるで湧いたかのように吹き上げてきたのには驚かされた。新潟などでは、雪は下から降るという話を本で読んだ記憶があったが南牧村でそんな感じの風景に出会ったことの驚きは大きかった。もちろん、そうそうに降りてきましたが。山歩きに自信のある方は、峠から九十九谷や馬の背に登るコースがおもしろいと思いますが、梯子や鎖のある難コースなのでくれぐれもお気をつけて。

 コースを記しておきます。国道二五四号を下仁田へ。南牧村に向かいます。小沢の小沢橋を右に曲がります。「黒滝山」の看板があります。あとは道路の端に看板が出ているので、間違うこともなく行けます。駐車場は広くとってあるので駐車スペースに心配はありません。電車では下仁田駅下車。小沢橋バス停より徒歩約二時間程度かかります。

また、見に来て下さいね。お待ちしてます。

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