奥栗山渓谷


「休日の午後に子供連れで楽しめるような場所はありませんか」というご注文をいただきました。そこで、今回は子供連れのハイキングコースを紹介します。何年も前から、犬を連れて遊びに出掛けているところで、最初は道案内もなくて別の谷津に入ったりしましたが、最近では道案内の標識や環境整備が下仁田町によって行われ、道に迷うことなく行けるようになりました。ハイキングと河原でのバーベキュー、それにおいしい湧水もあって午後どころか一日遊べるコースです。但し、ゴミ持ち帰りですよ!!
栗山の奥に「ハイキングコース」があるなんてことは、まったく知らなかった。何年か前に、都会に住んでいる方からメールで教えていただいたのがきっかけで、ときどき遊びに出掛けるようになった。初めて出掛けたのは晩秋で、犬も一緒だった。太ったハスキー犬なので夏は苦手、秋になると思い出したように連れ歩く、子供みたいなもんだ。駐車場で地元の年寄りと一緒になり、山歩きの蘊蓄に耳を傾けながらゆっくりと歩いた。三段の瀧、昇龍の瀧、と渓谷をのぞきながらの山道、見晴台まではちょっとの登りになったが、風が優しく杉の林を流れる。本当に至福の時間だった。山遊びのおもしろさは、実はこんなところにある。知らない者同士が心を通わせることが可能なのも日常と違う時間が流れているからだ。しぜんに人は寡黙になり、また、饒舌になる。黄金の時である。
だから、一人で歩くという人も居るが、家族連れで歩くのも味がある。テレビのコマーシャルではないが、「とうちゃんカッコイイ」である。家族の絆なんてのもそんなところから始まるものだ。見晴台に行くまでには瀧の上を通過するために簡単な鎖、梯子が付けられていて子供連れには驚きがある。途中で堰堤の上を越す場所があるが、川を歩いて道が付けられており、瀧はその先である。因みに、連れていった犬のことだが、途中に置いて帰りがけに回収した。太った犬にとって梯子は天敵であったようだ。
帰りには「赤倉山湧水」に立ち寄って、おいしい水を汲むのがいい。わざわざ富岡から水汲みに出掛けてくる方も居て、休日には車が込み合う。川があり、瀧があり、山があり、おいしい水も用意されているお進めのコースである。
場所を記しておきます。国道254号を下仁田に向かい、町に入る前の「下仁田高校」のちょっと先を左に入ります。入口に「奥栗山渓谷」という案内が立っているので容易に分かります。そこを曲がって橋を渡ると道は狭くなりますが、曲り角には案内板が整備されているので、あせらず、ゆっくり走れば道に迷うこともありません。国道から渓谷の駐車場まで約6キロ程度、途中に、群馬の秘湯?として都会の温泉好きに知られている「清流荘」があります。「清流荘」を通り過ぎて、さらに奥の栗山地区に入り、村落を過ぎてから道は山道になります。すぐ右を川が流れ、じきに川幅が広くなって川の中程に東屋などが見え、家族連れでバーベキューなどしているのを見かけます。道は二股に分かれ、右に入ると「赤倉山湧水」に行き、左奥が渓谷の駐車場になっています。駐車場までは未舗装になりますが、少しの間は林道気分など子供と一緒に楽しんで下さい。駐車場の奥からハイキングコースが始まります。

また、見に来て下さいね。お待ちしてます。

低山ハイキングに興味のある方はメール下さい。GUNMA.MCN