水のささやき 潅木の無関心 かすかな足跡だけが 誇らかな声として わたしの記憶にのこる 地を這う問い
とぎれのない 単調な音符の軌跡は しかし畝のように美しく 風は待ちわびたかのように種子をはこび わたしは地を掻き 声を埋めた
岸辺から遠ざかる姿は 記述のおよぶところではないが わたしは声をあげて泣いた