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2008年ジャパンC-G1の勝ち馬スクリーンヒーローの代表産駒は2011年生まれの牡馬2頭。モーリスは安田記念-G1、マイルチャンピオンシップ-G1、香港マイル-G1、チャンピオンズマイル-G1、天皇賞(秋)-G1、香港カップ-G1と6つのG1に勝ち、種牡馬としては今年3歳を迎えた初年度産駒からピクシーナイト、ルークズネスト、シゲルピンクルビーら3頭の重賞勝ち馬が出ている。もう1頭のゴールドアクターは有馬記念-G1、アルゼンチン共和国杯-G2、日経賞-G2、オールカマー-G2に勝ち種牡馬となった。モーリスの血統的な特徴をひとつ挙げると、母メジロフランシスがその名の通りメジロ牧場の伝統的牝系の出身であること。一方のゴールドアクターは母ヘイロンシンに障害戦の実績があったことが目を引く。◎クールキャットは母メジロトンキニーズがメジロマックイーンやメジロデュレンと同じ名門出身で平地3勝、ダイヤモンドS2着やステイヤーズS5着と長距離ならオープンでも好成績を残して、引退前の3戦は障害戦で(4)(3)(3)着の成績を残した。スクリーンヒーロー産駒のG1勝ち条件(?)を2つともクリアしてしてしまった。牝の活躍馬は父には意外に少ないが、その希少な例であるウインマリリンはフローラS-G2勝ちから臨んだ昨年のこのレースで2着となっている。偶然の符合が多過ぎて恐ろしいくらいだが、これを今回買わねばいつ買うか。 |
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アサマユリ系の栄光 |
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アストニシメントGB(1902)──第弐アストニシメント(1909)──オーグメント(1923)─ ─第六オーグメント(1937)──アスエ(1943)──トモエ(1951)── アサマユリ(牝、栗毛、1959年生、父ボストニアン)2勝 メジロアイリス(牝、黒鹿、1964、ヒンドスタンGB)4戦入着 | メジロツシマ(牝、栗、1974、バウンティアスGB)2勝、障1勝 | | メジロトーマス(牡、栃栗、1981、フィディオンFR)6勝 京都記念、京都 | | 金杯、[2着]天皇賞(春)、宝塚記念、[3着]京都記念 | | メジロマーシャス(牡、芦、1985、メジロティターン)8勝 函館記念、 | | [2着]福島記念、愛知杯、[3着]毎日王冠 | | メジロクロヒメ(牝、青鹿、1989、モガミFR)3勝 | | メジロトンキニーズ(牝、鹿、2002、ダンスインザダーク)3勝、障入 | | 着 [2着]ダイヤモンドS | | トリオンフ(牡、黒鹿、2014、タートルボウルIRE)7勝 中山金杯 | | G3、小倉記念G3、小倉大賞典G3、[2着]チャレンジCG3、鳴 | | 尾記念G3 | | クールキャット(牝、青鹿、2018、スクリーンヒーロー)2勝 フロ | | ーラSG2 現役 | メジロオーロラ(牝、栗、1978、リマンドGB)1勝 | メジロデュレン(牡、鹿、1983、フィディオンFR)6勝 菊花賞、有馬記念、 | [3着]天皇賞(春)、日経新春杯 | メジロマックイーン(牡、芦、1987、メジロティターン)12勝 菊花賞、天 | 皇賞(春)2回、宝塚記念、大阪杯、阪神大賞典2回、京都大賞典2回、 | [2着]天皇賞(春)、有馬記念、宝塚記念 メジロハリマ(牝、栗、1967、ネヴァービートGB)1勝 | メジロファントム(牡、鹿、1975、ロンバードGB)5勝 目黒記念、東京新聞杯、 | [2着]天皇賞(秋)2回、有馬記念、金杯(中山)、京成杯、[3着]天皇賞(春)、 | 宝塚記念、高松宮杯、毎日王冠、AJCC2回、弥生賞、京王杯スプリン | グC | メジロジュピター(牡、鹿、1978、ホワイトファイアFR)4勝、障5勝 中山大 | 障害 | メジロハイネ(牝、栗、1980、メジロゲッコウ)5勝 セントライト記念、中山 | 牝馬S、[3着]優駿牝馬、ラジオたんぱ賞、京成杯3歳S メジロスイセイ(牡、栗、1968、ネヴァービートGB)9勝 京都記念(秋)、[2着]京都 記念(秋)、北九州記念、[3着]阪神大賞典、京都記念(春) メジロホーク(牡、黒鹿、1975、ファリングドンAUS)6勝 中京記念、[2着]スワンS |
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岡田繁幸さんは3月19日に所有馬のクラシック制覇を見ることなく亡くなった。心残りはいかばかりか。○ユーバーレーベンの父ゴールドシップ、その父ステイゴールドは種牡馬として2代続けてビッグレッドファームで繋養された。母のマイネテレジアは2歳10月に芝2000mの未勝利戦を勝った。その父ロージズインメイも岡田さんが導入してビッグレッドファームで繋養されている。祖母マイネヌーヴェルはブライアンズタイムの娘でオープン特別時代のホープフルSに勝ち、3歳時にはフラワーCに勝った。3代母マイネプリテンダーNZは大種牡馬ザビールの娘のニュージーランド産馬で、4戦1勝2着3回、芝1800mの未勝利戦を勝った。その産駒マイネルネオスは中山グランドジャンプに勝ち、マイネルアワグラスはシリウスSに、マイネルチャールズは弥生賞に勝ち、皐月賞で3着となった。持久力に優れているという点で距離延長がプラスとなるのは間違いない。スピード不足のように見えて、ヘイロー4×5、ヘイルトゥリーズン5×5の現代的な仕掛けも施されている。 ▲タガノパッションは祖母キャッチザゴールドがステイゴールドの全妹にあたる。ステイゴールドの種牡馬としての影響力だけでなく、サッカーボーイからショウナンパンドラに至るまで、長期間にわたって牝系から直接現れる活躍馬も多い。サッカーボーイの全妹の3代母ゴールデンサッシュがこの牝系発展の最大の功労者だが、それが瞬発力の塊ともいえるディクタスFR×ノーザンテーストCANの配合。そこにサンデーサイレンスUSAが入るステイゴールド配合でこの牝系はいったん完成形を迎えたともいえる。それをどう発展させるかが一族の活躍の持続の鍵となるが、母の父シンボリクリスエスUSA、父キングカメハメハの配合は切れから力への転換という点でひとつの答えになり得る。ミスタープロスペクター系とロベルト系のニックスは、日本ではチョウカイキャロル(ブライアンズタイムUSA×ミスタープロスペクター)がこの舞台で最初に成功したパターン。 △アールドヴィーヴルはタガノパッションと構成要素に共通する点が多い。こちらは父キングカメハメハと祖母の父シンボリクリスエスUSAで母の父ディープインパクトを挟む形を取った。叔父に当たるアドミラブルは青葉賞-G2に勝ち日本ダービー-G13着。トニービンIRE産駒の3代母グレースアドマイヤは子孫に皐月賞馬ヴィクトリー、阪神大賞典のリンカーン、菊花賞-G12着のアリストテレスらがいる名繁殖牝馬。 |
競馬ブックG1増刊号「血統をよむ」2021.5.23
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