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G1競走の出走馬決定順には1)優先出走権 2)出走馬決定賞金があって、それに優越してレーティング順位、正確には「レーティングをもとに定める順位」の上位5頭が優先出走できる仕組みが設定されている。実力はあるが、賞金を積み損ねた馬を救済する措置であり、まさに昨年の1位入線馬クリノガウディーのためにあるようなルールだったが、実際にはクリノガウディーのレーティング115は5位タイで、近走成績を考慮されて順位は8位となった。昨年はグランアレグリアのスプリンターズS-G1が118(牡馬換算122)に達したが、香港スプリント-G1勝ちのダノンスマッシュも115に甘んじていた。この部門は総じて低く、1400m以上のマイル部門のレーティングが高い。この1年間はそういう評価だったということになるが、ロードカナロアが128の評価を受けた2013年をピークとして、スプリント部門は他部門と比べるとレーティングに関しては低空飛行が続いていた。この構図が正しいとすると、スプリント生え抜きよりも、他部門からの転入組に期待するのが正しいのかもしれない。 |
| ダイワメジャー産駒の主な重賞勝利 | |||||||
| 馬名 | 性 | 生年 | 母の父 | 年度 | レース | 距離 | 馬場 |
| カレンブラックヒル | 牡 | 2009 | Grindstone | 2012 | NHKマイルCG1 | 芝1600 | 良 | 2013 | 毎日王冠G2 | 芝1800 | 良 | 2012 | ニュージーランドTG2 | 芝1400 | 良 |
| ダイワマッジョーレ | 牡 | 2009 | Law Society | 2013 | 京王杯スプリングCG2 | 芝1400 | 稍 |
| エピセアローム | 牝 | 2009 | Cozzene | 2012 | セントウルSG2 | 芝1200 | 良 |
| コパノリチャード | 牡 | 2010 | トニービンIRE | 2014 | 高松宮記念G1 | 芝1200 | 不 | 2013 | スワンSG2 | 芝1400 | 稍 |
| ブルドッグボス | 牡 | 2012 | デインヒルUSA | 2019 | JBCスプリントLR | ダ1400 | 重 |
| メジャーエンブレム | 牝 | 2013 | オペラハウスGB | 2016 | NHKマイルCG1 | 芝1600 | 良 | 2015 | 阪神ジュベナイルFG1 | 芝1600 | 良 |
| ソルヴェイグ | 牝 | 2013 | ジャングルポケット | 2016 | フィリーズレビューG2 | 芝1400 | 良 |
| ボールライトニング | 牡 | 2013 | デヒアUSA | 2015 | 京王杯2歳SG2 | 芝1400 | 良 |
| レーヌミノル | 牝 | 2014 | タイキシャトルUSA | 2017 | 桜花賞G1 | 芝1600 | 稍 |
| ミスパンテール | 牝 | 2014 | シンボリクリスエスUSA | 2018 | 阪神牝馬SG2 | 芝1600 | 良 |
| アドマイヤマーズ | 牡 | 2016 | Medicean | 2019 | 香港マイルG1 | 芝1600 | 良 | 2019 | NHKマイルC | 芝1600 | 良 | 2018 | 朝日杯FSG1 | 芝1600 | 良 | 2018 | デイリー杯2歳SG2 | 芝1600 | 良 |
| ノーヴァレンダ | 牡 | 2016 | クロフネUSA | 2018 | 全日本2歳優駿L | ダ1600 | 重 |
| レシステンシア | 牝 | 2017 | Lizard Island | 2019 | 阪神ジュベナイルFG1 | 芝1600 | 良 |
| モントライゼ | 牡 | 2018 | Nayef | 2020 | 京王杯2歳SG2 | 芝1400 | 良 |
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香港スプリント-G1父仔制覇という形でG1初制覇を飾った○ダノンスマッシュ。ロードカナロアの再来という期待がしぼみかけたときもあったが、5歳の暮れに結果を出したあたり、父の一面である晩成の傾向によるところがあったかもしれない。母スピニングワイルドキャットUSAは米1勝。その父ハードスパンはダンチヒ晩年の傑作で優れたスピードを伝える。祖母ハリウッドワイルドキャットはブリーダーズCディスタフ-G1など3、4歳時にG1に3勝した名牝。産駒ウォーチャントがブリーダーズCマイル-G1に勝って種牡馬としても成功しているほか、産駒イヴァンデニソヴィッチがジュライS-G2に勝ち、孫のデイニッシュダイナフォーマーはシングスピールS-G3に勝った。いつG1レベルに達してもおかしくない高級な牝系に、ミスタープロスペクター4×4とストームキャット、ダンチヒを重ねた米国的なスピード血統。 初年度産駒から函館2歳S-G3勝ち馬も北海道2歳優駿勝ち馬も阪神大賞典-G2勝ち馬も送り出したキズナは、種牡馬としての多芸多才という点において父を凌ぐ可能性がある。雨にたたられた先週に7勝を挙げて週間JRA最多勝種牡馬となったことから見ても、道悪でチャンスが増す種牡馬と考えていい。キズナ産駒の▲マルターズディオサは3代母ラヴィッシュギフトが名門ジャドモントファーム生産馬で、祖母マルターズダイアン、母トップオブドーラUSAともに本馬のオーナー藤田家の米国での生産馬。近くに活躍馬はないが、5代母ソーシャルコラムの産駒にプリンスオブウェールズS-G2のツータイミングUSAがおり、6代母ミスカーミーの子孫にはエイコーンS-G1のクリスエヴァート、ケンタッキーダービー-G1のウイニングカラーズ、ジャパンC-G1のタップダンスシチーUASらがいる名門。ストームバード、エルグランセニョール、ヌレエフを経由したノーザンダンサー5×5×5に、セクレタリアト5×5も潜む。欧州血統のようにも見えながら実は藤田家らしい米国血統という凝った配合。 中京芝は昨年暮れから数えて今週で12週目。雨が降ろうが降ろまいが、力のいる状態となるのは間違いない。このレースが不良馬場で行われたのはコパノリチャードが勝った2014年のみ。スプリンターズSはカルストンライトオが勝った2004年とアストンマーチャンが内ラチ沿いをスイスイと逃げ切った2007年が不良だった。△トゥラヴェスーラは母ジャジャマーチャンがアストンマーチャンの全妹。父ドリームジャーニーはステイゴールド直仔だけに道悪への適性がないとは思えないし、その全弟オルフェーヴルは道悪の東京優駿-G1を圧勝した。この配合に実現することのないオルフェーヴル×アストンマーチャンを投影することもできるわけだ。 |
競馬ブックG1増刊号「血統をよむ」2021.3.28
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